選定取組の概要及び選定理由(山形大学 他)

大学等名 ※1 整理番号 6111
テーマ番号 4 テーマ名 他大学との統合・連携による教育機能の強化
取組名称 連携・共有する教養教育プログラムの開発 -県内高等教育の向上を目指して-
取組担当者名 小田 隆治(山形大学)
(取組の概要)
 本プロジェクト「地域ネットワークFD“樹氷”(以下、“樹氷”)」は、山形県内の大学・短期大学(短大)の連携によって高等教育の機能強化を図り、県内の高等教育機関が共有する質の高い教養教育カリキュラムを開発し、単位互換を実施する取組である。このプロジェクトを遂行するために、平成16年4月に県内6つの大学・短大からなる「FD協議会樹氷」(以下、「FD協議会」)が設立され、活動を開始した。第一段階の平成16年度は、1)統一フォーマットによる『学生による授業評価』、2)合同の『公開授業& 検討会』等のFD活動によって、相互に教育の質の保証を確保しその向上に努める。第二段階の17年度は、持続的連携FD活動を基盤として、3)連携・共有教養教育カリキュラム、4)eラーニングを活用した遠隔教育、5)短大から大学への編入学プログラムの研究と開発を行う。第三段階の18年度はこれらを統合して単位互換を行う。
(選定理由)
 この取組の特徴は、強力なFD活動にあるといえます。特に、県下の大学が参加する『地域ネットワークFD“樹氷”』が共同して、教養教育カリキュラムを開発し、単位互換を実施しようとしています。このような地域連携による教養教育の中で、本プログラムはその規模においても、実績においてもむしろ遅れている方に属するといえますが、山形県下の大学がFDを出発点として、学生による評価体制を築きながら、連携により教育を共有しようとする本取組は、それらの問題を差し引いても説得力があるものと判断されます。進学率が40パーセントに達せず、大学数も7校と少ないなどの状況下で、本取組は山形県の高等教育の将来を決定するほどの重要性を内包しているといえます。関係者の熱意に加えて、山形大学にはこのプロジェクトの先頭に立つだけの意気込みを面接審査の際には示していただきました。その姿勢は、真摯な教育改革の取組として選定に値するものと評価します。課題としては、短期大学から4年制大学への3年次編入学について、資格を厳重に審査し、安易な3年次編入学を認めない対策を早急に講じることが挙げられます。

※1  山形大学・山形県立保健医療大学・東北公益文科大学・山形県立米沢女子短期大学、羽陽学園短期大学・山形短期大学

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高等教育局大学振興課大学改革推進室

(高等教育局大学振興課大学改革推進室)

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