選定取組の概要及び選定理由(三重大学)

大学等名 三重大学 整理番号 24111
テーマ番号 2 テーマ名 知的財産関連教育の推進
取組名称 全学的な知的財産創出プログラムの展開
取組担当者名 松岡 守
(取組の概要)
 共通教育を中心にして全学的な取組として知的財産教育を実施し、一部の学生ではなく、全学生の知財マインドの高揚を図る。共通教育で実施する講義は、発明学入門、創造性開発法、創造の心理学、知と創造、技術史、産業構造論、地場産業学、起業の実際、知的財産教育法、特許法・実用新案法、特許・実用新案演習、意匠法、商標法、技術移転・流通、著作権法である。発想することのよろこびを味わい、創造に関わるアカデミックな議論から実務的な知識までの講義群を提供し、学生がそれぞれの関心に応じて自由に学習ができる機会を与える。
 また学部や大学院では、共通教育の講義と連携させて、より高度で専門的な知的財産教育を実施する。同時に教職員や地域の一般社会人向けに知的財産に関するセミナーを随時実施し、学生と共に知財マインドを育む。
 学内の創意工夫を振興するために、学内発明コンクール、知的財産教育シンポジウムを毎年開催する。
(選定理由)
 この取組は三重大学の平成16年度からの中期目標である「『感じる力』、『考える力』、『生きる力』がみなぎり、地域に根ざし国際的にも活躍できる人材を育成する」と知的財産創出プログラムが明確に関連付けられています。また、学部教育、大学院教育のレベルまで共通、専門、高度専門のカリキュラムが階層的に組まれ、かつ成果の発信まで意識した全体構造が構築されており、特に共通教育において、創造の基本的な面である「知と創造」、「創造心理学」などに配慮されており、保護の対象物を創出する裾野を広げる点において効果が高いものであると考えられます。教養科目を4年次まで段階的に履修可能にしており、「自身には発想の能力がないという多くの学生をその思いこみから解き放つ」という教育の狙いも優れています。これまでの早期知的財産教育を系統的な教育プログラムに発展させる上でも意義があるものといえます。全学生を対象に捉え、知的財産のベースである創造性の点にまで焦点を当てた教育プログラムは、他大学にも参考になるものと考えられます。評価体制では全学体制のプロジェクトチームによる内部評価に加え外部機関の活用も考えており、より客観性の高い評価が期待できます。

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高等教育局大学振興課大学改革推進室

(高等教育局大学振興課大学改革推進室)

-- 登録:平成21年以前 --