平成25年度「看護系大学教員養成機能強化事業」選定取組の概要と選定理由及び推進委員会からの意見

大学名

聖路加看護大学

事業責任者

井部 俊子

取組名称 

 フューチャー・ナースファカルティ育成プログラム

事業概要

 本プログラムは、看護実践の質の向上と看護学の発展に、より貢献できる教育を目指し、優れた実践能力を教育に結び付けることができるクリニカルナースエディケーター(CNE)と研究能力の高い教育者の両者〔フューチャー・ナースファカルティ(FNF)】を育成するものである。
 まず、現大学院教育に加え、組織だった教育力強化プログラムとしてTAプログラム(教育学セミナー、TAワークショップ、TA活動メンタリング及び教育活動参加型学習)を導入する。研究能力はRA活動メンタリングにより強化する。次に修士課程に看護教育学上級実践コースとしてCNEコースを新設し、臨床実習指導及び継続教育を計画・実施でき、研究成果に基づく看護を教育と臨床実践に導入できる人材を育成する。CNEコースは中堅看護師に新たなキャリアパスを提供し、博士課程での研究能力付加により、実践能力と研究能力を兼ね備えた大学教員の育成にもつながるものである。

選定理由
及び意見

博士前期・後期課程を視野に入れ、既存の大学院課程に、新たに構築するTAプログラム、RA活動メンタリング及び修士課程に新設するクリニカルナースエデュケーター(CNE)育成コースを組み込み、研究能力の高い教育者と優れた実践能力を教育に結びつけることができるCNEの両者(=フューチャー・ナースファカルティ)を組織的に育成し、両者の協働によって実践的課題への取組を推進し、教育・研究・実践の連関を組織的に強化する人材養成プログラムである。
 現在、我が国の多くの看護系大学が取り組もうとする、教育と臨床の連携強化という課題に対し、TAプログラムとRAメンタリングによって高い教育能力を獲得した、大学に軸足をおく研究教育者と、CNE育成コースによって研究成果に基づく看護を教育と臨床実践に導入する能力を獲得した、臨床に軸足をおく実践教育者の両者を大学院で組織的に養成するプログラムである点が、看護学教育のさらなる発展に貢献するナースファカルティの新たなモデルとして相応(ふさわ)しいと評価された。また、実施体制、実施計画、評価体制等も極めて明瞭かつ具体的で、計画の着実な実施が見込まれることも、高評価の根拠となった。
 一方で、研究教育者と新たに養成するCNEでは、課程修了後に軸足をおく場が異なることから、両者の協働体制についてどのように大学院の課程に反映するのか、更なる検討と入学者への提示が求められる。

 

お問合せ先

高等教育局医学教育課

看護教育係  小川、南、林
電話番号:(代表)03-5253-4111 (内線)2508

-- 登録:平成25年09月 --