平成20年度 「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム」選定プログラムの概要及び選定理由(不登校傾向の学生へのアウトリーチ型支援)

大学・短大・高専名 大分大学
プログラムの名称 不登校傾向の学生へのアウトリーチ型支援
キャンパス・ソーシャルワーカーとの協働による学生の自己選択能力の形成支援
プログラム担当者 嘉目 克彦
(プログラムの概要)  近年の学生には人間関係や学習面の困難を契機として、不登校がちとなって休学や退学に結びつく事例が増えている。こうした学生は学生相談に対しても引きこもることが多く、従来の学生支援のネットワークからはみ出る形になっている。
 本取組では、「支援チーム」が中心となって策定する段階別の支援計画に基づき、不登校傾向のある学生に対して、「心理・社会的支援」「家族支援」「修学支援」を総合的に展開し、学生の自己選択能力の形成を支援する仕組みを確立する。具体的には、指導教員や臨床心理士等による面談に加え、キャンパス・ソーシャルワーカーによる不登校学生の自助グループと居場所づくり、専門医による家族相談及び家庭訪問、学生チューターと修学アドバイザーによる修学支援を組織的かつ継続的に行い、従来の「待つ」支援からアウトリーチ型支援(「出ていく」及び「出ていきたくなる」)へ取組を進化させるものである。
(選定理由)  大分大学においては、学生支援に対して明確な理念や目標を持ち、現在の取組を実施するための体制は整っており、学内外の連携体制は適切であるとともに、社会的ニーズ、学生ニーズへの対応についてもその把握方法や内容は適切であり、ニーズに応じた適切な取組が実施されていると言えます。
 また、今回申請のあった「不登校傾向の学生へのアウトリーチ型支援」の取組は、従来の不登校学生に対する「待つ」という支援から、大学・保護者・地域が連携して不登校傾向にある学生のもとへ「出かけて行く」という支援によって、不登校傾向の学生を減少させ、ひいては引きこもり問題の解決方法を見いだそうとするものです。この取組は独自性や有効性が十分認められ、取組の評価体制や方法、活用についても十分考慮されており、実現の可能性が十分に期待できると言えます。
 特に、本プログラムは、不登校や引きこもり傾向にある学生たちを支援するための新たな取組であり、同じ悩みを抱えている他の大学等の参考となる優れた取組であると言えます。

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-- 登録:平成21年以前 --