平成20年度 「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム」選定プログラムの概要及び選定理由(地域に根ざし人に学ぶ共生的人間力)

大学・短大・高専名 神戸大学
プログラムの名称 地域に根ざし人に学ぶ共生的人間力
震災の記憶の伝承と組織的体制の構築による学生活動支援
プログラム担当者 有木 康雄
(プログラムの概要)  阪神・淡路大震災の復興期、本学学生と教職員は地域住民と協同して、地域に貢献する活動を展開してきた。しかし13年が経ち、個々の学生と教職員・地域住民との関係や学びの内容が失われつつある。
 そのため、本取組により、今まで学生の活動を個々の努力で支援してきた学外者を「共生・減災応援団」として組織する。また、学生同士が刺激し合う「学生コラボセッション」を中心に、神戸や中越の被災者などの震災の記憶について、学生が直接に話を聴く「震災語り場」を展開するなど、学生が地域で主体的に活動する動機づけを行う。
 さらに、学生が被災地での活動を体験する「地域に根ざし人に学ぶ実践塾」を、経験を積んだ学生と応援団の協力で実施する。
 以上の取組を通して共生的人間力を身に付けた学生が、地域で新たな活動を創造的に取り組むことを狙う。
 これらの取組を「協力教職員」が参画する学生ボランティアサポートセンターを新設し、支援・発展させる。
(選定理由)  神戸大学においては、学生支援に関する目標に基づき、学生支援の取組を明確な理念の下に組織的に実施されており、その結果は、学生による震災ボランティア活動などにおいて実証されるように、大きな成果を上げていると言えます。
 今回申請のあった「地域に根ざし人に学ぶ共生的人間力」における「震災語り場・実践塾」の取組は、これまでの貴学における震災教育の成果を基盤としており、外部人材の積極的な活用によって震災の記憶を継承するといった地域に根ざした活動を、防災や社会貢献の観点だけでなく人材育成に視点を当てた点が今日的であり、社会的なニーズに合致した特色ある取組であると思料されます。
 特に、「共生的人間力育成」のプログラムにあっては、学生の主体的な活動を系統的に支援する取組であり、これまでボランティア活動に積極的に参画してきた学生への支援だけでなく、意欲はあっても実際に活動を行っていない一般的な学生への支援において効果的であると思料され、受動的な学生への波及効果が見込めるなど、他の大学等の参考となる優れた取組であると言えます。

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