平成19年度 「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム」選定プログラムの概要及び選定理由(学外連携活動による人間力向上教育システム)

大学・短大・高専名 石川工業高等専門学校
プログラムの名称 学外連携活動による人間力向上教育システム
‐能登半島地震被災地復興支援を通して‐
プログラム担当者 松田 理
(プログラムの概要)  学生の人間力(注)の向上を目指す教育システムを、能登地震被災地復興支援活動を通して構築する。
 本提案において目指す新たな教育システムは以下のとおりである。
  1. インターンシップやボランティア活動等を含む学外実地教育を社会参加型科目群として別枠で設定し、必修化する。
  2. 社会参加型科目群を各学科、各専攻の通常科目群の実践演習単元として位置づける。また、必要に応じて卒業研究など、相当科目に読み替える。
  3. フォーラムや報告会を開催し、学生、教員ならびに現場のステークホルダーに成果を還元すると共に、合同評価委員会を設置し、活動を評価する。
  4. 第三者を含む新教育システム評価委員会により、教育システムの検討を勧告、改善を図る。
(注)人間力向上に求められる能力
  1. 人間関係を理解し構築・維持できる能力
  2. 問題の状況、また背景や原因を理解・把握できる能力
  3. それらを踏まえた上で課題解決策を考え、実行できる能力
(選定理由)  石川工業高等専門学校においては、学生支援に対する理念と目標を人間力向上と自己実現を目指すことで明確に位置づけています。学生支援に関して社会的ニーズ、学生ニーズを的確に捉え、理念に基づき、外部の関係機関と連携を取りつつ組織的に支援プログラムを実践していることが十分にうかがえます。
 学生支援を行うにあたって、学生支援の重要性を説く講演会、また、専門的知識や能力の向上を促すセミナーの企画がFD委員会の主催で企画され、多くの教職員が資質向上の意図の下で参加しています。学生支援の取組後には、評価項目を設定し、適切な評価が行われ、結果は次の改善のために十分活用されていると判断できます。なお、学生支援に対する現在の基本的取組は、教育活動全般にわたって入学から卒業まで総合的に実施され、それぞれの取組が体系的に機能しており、学生支援の充実に地道に取り組んでいるように思います。
 今回申請のあった取組は、能登半島地震被災地復興支援という地域の要望に沿ったものであり、貴校が従来から積極的に実践してきた地域貢献です。こうした支援活動は、実践的、創造的な技術者を育成する教育目的に沿っているとともに、教育活動・研究活動にも関連性を持っており、この取組の趣旨・目的は十分意義があると認められます。独自性、有効性も十分認められ、実施計画が適切であり、実現され、発展する可能性が十分期待できます。
 従って、学生支援に対する現在の基本的考え方及び社会的ニーズ等に対応し、特段の工夫などが行われ、著しい効果が期待される新たな取組として非常に優れていると判断します。

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