別添4 平成19年度地域医療等社会的ニーズに対応した質の高い医療人養成推進プログラム審査要項(案)

1 本プログラムの目的

 「地域医療等社会的ニーズに対応した質の高い医療人養成推進プログラム」は、地域医療等社会的ニーズに対応したテーマ設定を行い、国公私立大学から申請された取組の中から、質の高い医療人を養成する特色ある優れた取組について財政支援を行うことにより、大学の教育の活性化を促進し、社会から求められる質の高い医療人の養成推進を図ることを目的とする。

2 審査体制

  • (1)本プログラムの選定に係る調査審議を行う選定委員会を設置する。
  • (2)選定委員会の下に、調査審議を分担させるため、「女性医師・看護師支援部会」及び「臨床研究支援人材養成部会」を置く。各部会には部会長1名を置く。
  • (3)審査実施の際には客観性・専門性を確保するため、必要に応じ、ペーパーレフェリーを置く

審査体制のイメージ

 【審査体制のイメージ】

3 審査手順

 選定委員会と部会は大学から提出された申請書について、書面審査を行い、その結果に基づく合議審査により、選定取組を決定する(公募要領に掲示された「要件違反」に該当する申請は、選定の対象とするので留意すること)。

書面審査

  • (1)各部会は大学から提出された申請書を基に書面審査を行う。また、各部会長は選定の参考資料とするため、必要に応じてペーパーレフェリーを任命し、申請のあった各取組毎に2名以上のペーパーレフェリーに対し、書面審査及び審査書(別紙参照)の作成を依頼する。
     ペーパーレフェリーは下記「5審査項目」について「6.審査基準」を基に書面審査を行い、審査書を作成し部会長に報告する。
  • (2)部会長は審査書の作成を、申請のあった各取組毎に2名以上の部会委員に依頼する。
  • (3)各部会委員は下記「5審査項目」について「6.審査基準」を基に書面審査を行い、審査書を作成し部会長に報告する。

合議審査

  • (1)各部会は部会委員が作成した審査書案等に基づき、合議審査を行い、選定(案)を決定し、選定委員会に報告する。
  • (2)選定委員会は各部会から報告された選定(案)について合議審査を行い、選定取組を決定する。

4 審査方針

 書面審査は各大学の申請内容について、「5.審査項目」の各観点ごとに審査を行い、その結果を「6.審査基準」に照らして点数化し、その合計点を踏まえて選定を行う。

5 審査の項目及び観点

Aテーマと取組の適合性

各テーマ共通の観点

  1. 取組の目的・目標が、テーマの趣旨・目的に沿って具体的かつ明確に設定されているか。
  2. 教育内容や方法などに、当該大学や大学病院として、独創性又は新規性が認められるか。
  3. 大学や大学病院の教職員が取組の意義・価値を共有し、大学や大学病院等の組織をあげての取組となっているか。
  4. 学生等に対する適切な指導方法の検討など、教育への多面的な努力が払われているか。

テーマ「臨床研究・研究支援人材の養成」の観点

 ◎ 事業により養成される人材が従事することが期待される研究分野、あるいは臨床研究のうちで従事することが期待されるプロセスが明らかであるか。

B取組の実現可能性

各テーマ共通の観点

  1. 計画されている教育内容や方法が、取組の趣旨を踏まえた目的を達成するために、その実施に際して、妥当かつ有効なものとなっているか。
  2. 計画されている教育内容や方法が、円滑に受容され実施できるよう、体制の整備又は整備の計画がなされているか。
  3. 取組の実現に必要な実施体制(マネジメント体制、教職員の体制、支援体制、学外との連携等)の整備又は整備の計画がなされており、取組を推進するために効果的なものとなっているか。
  4. 取組の趣旨を踏まえた目的を達成するための計画・スケジュール等が具体的かつ妥当なものとなっているか。
  5. 事業により養成される人数は具体的であり、実現可能な数であるか。また、養成された人材を活用する計画が提案大学にあるか。
  6. 本事業終了後も大学の自主的な運営によって継続した取組が行われる方向性が示されているか。

テーマ「女性医師・看護師の臨床現場定着及び復帰支援」の観点

 ◎ 男性職員を含めた職員の意識改革等の勤務環境の改善に寄与する具体的な取組となっているか。

C取組の有効性

各テーマ共通の観点

  1. 取組の方法や期待できる成果等が、大学や大学病院における教育の質的向上の実現への効果として認められるものになっているか。
  2. 他の大学や大学病院へ教育改革を促すなどの波及効果が認められるものになっているか。
  3. 現在の教育方法と比較して、効率の向上や新たな付加価値の創出に貢献できる要素があり、他の大学や大学病院の参考となるものがあると認められるか。
  4. 学生等の主体的学習機会の充実改善又は学習意欲の向上等について他大学や大学病院の参考となるものがあると認められるか。
  5. 大学におけるこれまでの取組で明らかとなった課題の解決に向けた内容となっているか。
  6. 学部教育等へフィードバックされる仕組みがあるか。

テーマ「女性医師・看護師の臨床現場定着及び復帰支援」の観点

 ◎ プログラム実施大学出身者のみではなく、希望者に対して広く門戸が開かれているか。

D取組の評価体制等

各テーマ共通の観点

  1. 組織として取組に対しての評価を適切に実施する体制の整備又は整備の計画がなされているか。
  2. 取組の効果の測定方法及び評価方法は適切か。新しい工夫があるか。
  3. 評価等を、当該取組の質の向上、改善に結びつけるシステムの整備又は整備の計画がなされているか。

6  審査基準

A テーマと取組の適合性 8点

評価 評価基準
8 審査項目の観点全てが優れており、取組がテーマの趣旨に十分合致している(8点とするのは各審査担当のうち概ね2割以下とすること)
6 審査項目の観点に問題がほとんどなく、取組がテーマの趣旨におおむね合致している
4 審査項目の観点の一部に問題があるが、取組がテーマの趣旨にある程度合致している
2 審査項目の観点の一部に重大な問題があるか、あるいは、全般的に不十分であり、取組がテーマの趣旨にほとんど合致していない

B 取組の実現可能性 8点

評価 評価基準
8 審査項目の観点全てが優れており、取組の実現が十分期待できる(8点とするのは各審査担当のうち概ね2割以下とすること)
6 審査項目の観点に問題がほとんどなく、取組の実現がおおむね期待できる
4 審査項目の観点の一部に問題があるが、取組の実現がある程度期待できる
2 審査項目の観点の一部に重大な問題があるか、あるいは、全般的に不十分であり、取組の実現がほとんど期待できない

C 取組の有効性 8点

評価 評価基準
8 審査項目の観点の全てが優れており、取組として十分有効である(8点とするのは各審査担当のうち概ね2割以下とすること)
6 審査項目の観点に問題がほとんどなく、取組としておおむね有効である
4 審査項目の観点の一部に問題があるが、取組としてある程度有効である
2 審査項目の観点の一部に重大な問題があるか、あるいは、全般的に不十分であり、取組としてほとんど有効でない

D 取組の評価体制等 4点

評価 評価基準
4 審査項目の観点の全てが優れており、取組の評価体制等が十分整備又は整備の計画がなされている(4点とするのは各審査担当のうち概ね2割以下とすること)
3 審査項目の観点に問題がほとんどなく、取組の評価体制等がおおむね整備又は整備の計画がなされている
2 審査項目の観点の一部に問題があるが、取組の評価体制等がある程度整備又は整備の計画がなされている
1 審査項目の観点の一部に重大な問題があるか、あるいは、全般的に不十分であり、取組の評価体制等がほとんど整備又は整備の計画がなされていない

7 その他

1 開示・不開示

(1)選定委員会の審議内容等の取扱いについて

  1. 選定委員会の会議及び会議資料は、原則、公開することとする。ただし、次に掲げる場合であって選定委員会が非公開とすることを決定したときは、この限りではない。
    • 取組の選定に関する審査に関する調査審議の場合
    • その他委員長が公開することが適当でないと判断した場合
  2. 選定委員会の議事要旨は、原則、公開することとする。ただし、審査に関する調査審議に関するものは非公開とする。
  3. 選定された取組は、フォーラムの開催や文部科学省ホームページへの掲載等により、広く社会へ情報提供することとする。

(2)委員等氏名について

  1. 選定委員会及び部会の委員の氏名は、予め公表することとする。
  2. ペーパーレフェリーの氏名は、選定後公表とする。

2 利害関係者の排除

 申請大学と利害関係がある委員は、当該大学の審査は行わないものとする。書面審査の場合は、当該委員を除く委員で審査を行うこととし、合議審査の場合は、当該申請の審査には参加しないこととする。(ペーパーレフェリーも同様とする)

(利害関係者とみなされる場合の例)

  • 委員が現在所属し、又は、過去3年以内に所属していた大学等に関する申請
  • その他委員が中立、公正に審査を行うことが困難であると判断される申請

3 資料の説明

 部会は審査の際、大学の申請等の確認に必要と認めた場合に限り、申請大学から最低限の説明を求めることができる。

お問合せ先

高等教育局医学教育課大学病院支援室

(高等教育局医学教育課大学病院支援室)

-- 登録:平成21年以前 --