課題解決型高度医療人材養成推進委員会の所見

平成29年7月28日

課題解決型高度医療人材養成推進委員会の所見

○　このたび、本委員会は「課題解決型高度医療人材養成プログラム（病院経営支援に関する領域）」について、本年6月に申請のあった17件の事業のうち、事業の構想（事業の全体構想、教育プログラム・コースの優秀性）及び事業の実現可能性（事業の運営体制、事業継続・普及に関する構想）等について審査を行い、特に優れた10件の事業を選定しました。

　これらの事業が計画どおりに実施されれば、大学病院の使命や特殊性、地域における医療課題を踏まえた病院経営戦略の企画・立案能力を兼ね備えた医療人材が養成され、大学病院や医療機関等における効率的な運営、経営改善が図られることにより、地域の実情に応じた質の高い医療体制の確保につながるものと期待します。

○　選定された各大学には、以下の点にも配慮した上で、事業計画が着実に実施されることを要望します。

（1）事業の実施に当たっては、学長、病院長等のリーダーシップの下、責任体制を明確にした上で全学的な実施体制で行うこと。また、事業期間終了後も各大学において、長期的な展望に基づく具体的な事業継続の方針・考え方について検討し、自立化した事業体制を構築すること。

（2）自己点検・評価や外部評価を実施し、事業の改善を行いつつ、全国の模範となる体系的な教育プログラムを展開すること。その際、受講しやすい環境整備に配慮するとともに、修了者のキャリアパス形成につながる体制を構築すること。

（3）事業の実施状況や成果等を可能な限り可視化した上で、地域や社会に対して分かりやすく情報発信するとともに、構築した教育プログラムの他大学・大学病院への普及に努めること。

○　今回、優れた事業や特色ある事業でありながら、残念ながら選定にいたらなかった事業がありました。選定されなかった各大学においては、本委員会から、申請いただいた事業に対する所見をお伝えしますので参考にしていただくとともに、今後も地域･社会からの高いニーズに応えるべく、本プログラムの趣旨も生かした特色ある人材育成に取り組んでいただくことを強く期待します。

課題解決型高度医療人材養成推進委員会
委員長　大島　伸一