~法科大学院を中核とする法曹養成の好循環への転換を目指して~
平成24年7月20日
文部科学省
平成24年7月19日、中央教育審議会大学分科会法科大学院特別委員会より、「法科大学院教育の更なる充実に向けた改善方策について」の提言が行われたところである。
このため、文部科学省としては、本提言を踏まえ、「法科大学院教育改善プラン」を策定し、法科大学院を中核とする法曹養成が好循環へ転換することを目指すため、成果目標を設定するとともに具体的な改善方策を明確にした計画を明らかにし、その実現に向けて迅速かつ着実に取り組むこととする。
文部科学省としては、当面、下記3.に記載する具体的な改善方策に取り組むことを通じて、次に掲げる成果目標の達成を目指すこととする。
1.法曹資格を有する法科大学院修了生を中心に、法曹のみならず、民間企業や国・地方の公務部門など社会の様々な分野で活躍できるよう、その支援体制を整えるとともに、その状況を広く社会に発信すること。 2.司法試験について、平成23年試験の合格率である23.5%から大幅な増加を目指す。 |
○ シンポジウムの開催等を通じて、着実な取組を実施している法科大学院の教育の状況やその成果を広く社会に発信する方策を講じる。
【平成24年度から速やかに実施】
○ 各法科大学院に対し、法科大学院修了者について、進路状況のより正確な把握や就職支援の充実を促す。
【平成24年度から速やかに実施】
(1) 課題を抱える法科大学院における取組の促進
○ 課題を抱える法科大学院に対し、中教審の調査等で明らかになった課題に対する改善計画の提出の要請、ヒアリング、公表などの措置を講じる。
【平成24年度から国立大学法人より速やかに実施】
○ 今後実施される認証評価で不適格認定を受けた法科大学院に対して、不適格と判断される原因となった事項の改善が図られるまで、改善状況の報告・確認を徹底し、必要に応じて指導等の措置を講じる。
【平成24年度から速やかに実施】
(2) 法科大学院に対する公的支援の更なる見直し
○ 現行の公的支援の見直しについて、入学者選抜における競争倍率と司法試験合格率の指標に加えて、入学定員の充足状況を新たな指標として追加する。
【速やかに見直し、平成26年度予算から適用】
(3) 組織改革の加速に向けた取組
○ 各法科大学院における共同教育課程や連合大学院、統合等の自主的・自律的な取組が促進されるよう、組織見直しに向けたモデル及びそのための推進方策を提示する。
【平成24年度中に提示】
○ 法学未修者教育の充実に向けて、中央教育審議会大学分科会法科大学院特別委員会の下に新たな検討組織を設置し、具体的な充実方策について更に検討し、必要な措置を講じる。
【平成24年度中に中教審としての一定の結論を得る】
(1)入学者選抜の改善
○ 適性試験管理委員会と協力し、適性試験の結果と法科大学院入学後や司法試験の成績との相関関係を含め、その内容等について検証を行い、その結果を踏まえて各法科大学院や適性試験管理委員会に対して改善に向けた取組を促すなど必要な措置を講じる。
【平成25年度前半までに検証を実施】
(2)質の高い教育環境の確保
○ 研究者教員と実務家教員との配置人数の割合や役割分担について改めて検証し、その結果を踏まえて必要な措置を講じる。
【平成24年度中に検証を実施】
○ 双方向的・多方向的な授業を有効に実施するために必要な適正なクラス規模など法科大学院における学生数の在り方等について検討を行い、その結果を踏まえて必要な措置を講じる。
【平成24年度から検証に着手】
(3) 認証評価結果の活用を通じた改善
○ 今後行われる法科大学院の認証評価について、実施状況やその結果を踏まえて認証評価の仕組みが適切に運用されているかどうかを検討し、必要に応じて更なる改善方策を講じる。
【平成24年度から認証評価の実施状況を検証】
高等教育局専門教育課専門職大学院室法科大学院係
-- 登録:平成24年08月 --