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Q&A

Q16-6 科学研究費補助金等の補助金に係る間接経費の取扱いは具体的にどうするのか。また、受託研究に係る間接経費の取扱いはどうするのか。
 
   科学研究費補助金に係る間接経費とは、科学研究費補助金による研究を行う際に、補助事業者(研究代表者)が所属する研究機関が研究遂行に関連して必要とする経費であり、科学研究費補助金を効果的・効率的に活用できるよう、研究の実施に伴い研究機関において必要となる管理等に係る経費を直接経費に上積して措置されるものである。
 科学研究費補助金における間接経費は、直接経費と合わせて補助事業者又は当該研究機関の代表者(以下補助事業者等)に交付されることになるから、会計処理は、預り研究費補助金として国立大学法人等会計を経由して補助事業者等に納付することとなり、その後、補助事業者等は間接経費分を所属する国立大学法人等に納付することとなる。したがって、国立大学法人等は、補助事業者等から納付された間接経費について、収入として国立大学法人等の会計に計上する必要がある。この場合、科学研究費補助金に係る直接経費に使い残しが生じた場合、間接経費についても精算し返還する義務が生じるものと考えられるため、本来は間接経費を負債計上し直接経費の使用に伴い収益化する取扱いとなるが、実務上、直接経費の使用に伴い間接経費を収益化していくことは煩雑と考えられるため、その受入科目は雑益の小科目「雑収入」又は「研究関連収入」として処理し、返還義務が生じた場合には収入を戻入する取扱いとする。
   受託研究については科学研究費補助金に係る間接経費と異なり、受託研究の権利義務主体が国立大学法人等であるので、直接経費相当額については、前受受託研究費として計上し、間接経費については、受託研究が満了しなかった場合には、契約内容によっては科学研究費補助金同様に間接経費の返還義務が生じるものと考えられるが、その取扱いについては、実務上、科学研究補助金と同様に、簡便な取扱いによることが適当であると考えられるため、当該年度に係る間接経費相当額については「受託研究等収入」として処理し、返還義務が生じた場合には収入を戻入する取扱いとする。


Q26-2-2  会計基準第26では、「譲与、贈与その他無償で取得した資産については、公正な評価額をもって取得原価とする」と規定されているが、科学研究費補助金で研究者が取得した固定資産につき国立大学法人等が寄附を受けた場合にはどのような評価額を付すことになるか。
 
   科学研究費補助金取扱規程において、補助金により設備等を購入した場合には直ちに、設備等を所属研究機関に寄附するものと規定されている。したがって、科学研究費補助金で研究者が取得した固定資産について国立大学法人等が寄附を受けた場合の評価額は、原則として設備等の取得価額(当該資産の引取費用等の付随費用を含めた額)によることになる。また、研究作業上の理由等により一定期間の後に研究者から国立大学法人等へ寄附された場合については、取得時から寄附時点までの減価償却累計額相当額を取得価額から控除した額をもって公正な評価額とする。


Q26-7  中古資産を寄附受けした場合の評価方法はどうすればよいか。いわゆる「中古資産の耐用年数」は用いないのか。
 
   中古資産を寄附受けした場合、評価方法は原則としてその時点での公正な評価額とする。客観的な評価が困難な場合、寄附受けした中古資産の未償却相当額をもって公正な評価額とするなどの簡便的な処理も容認されるものとする。
   耐用年数については、企業会計の実務においては減価償却資産の耐用年数等に関する省令又は耐用年数の適用等に関する取扱通達に沿った処理が行われているところである。国立大学法人等においても、これらの処理について企業会計と基本的には同様に考えられるところから、同省令等における見積法によることを原則とするが、簡便法によることも妨げない。
 
(参考: 減価償却資産の耐用年数等に関する省令31
見積法: 当該資産をその用に供した時以降の使用可能期間の年数
簡便法: 法定耐用年数マイナス経過年数プラス経過年数かける20わる100
(ただし、耐用年数経過済の資産については、法定耐用年数かける20わる100)


Q34-1-2  Q&A34-1で特定の事業について成果進行基準を採用している等の場合については、為替差損に関して運営費交付金の収益化を行ってはならないと規定されているが、運営費交付金以外の財源(補助金・寄附金など)で外貨建取引を行った場合の為替差損についても補助金収益・寄附金収益等の対象としてはならないのか。

 
   運営費交付金以外についてはQ&A34-1の対象外であり、これらについてQ&A34-1が適用されるわけではない。期末の換算による暫定的な損失である「換算差損」については少なくとも収益化の対象ではないと考える。「決済差損」については各財源・制度などの趣旨に鑑みて判断すべきである。


Q59-2  臨時損益の区分には前期損益修正は含まれると解釈してよいか。
 
   過去における見積の誤り等が当期において発見された場合には、過年度の損益修正額を当期の損益と区分する必要から、前期損益修正についても臨時損益の区分に表示することができる。
   ところで、国立大学法人等の財務諸表は、当該事業年度の業務運営の状況等を示すものであることから、過年度の損益修正額を含む財務諸表は当該年度の業務運営状況を正しく示していないことが問題となる。このため、文部科学大臣及び国立大学法人評価委員会等への説明目的で前事業年度比較財務諸表等を作成する場合には過年度の損益修正額については、当該会計事象が生じた事業年度に正しい処理がされたものと仮定して比較財務諸表等を作成することにより、当該事業年度の業務運営の状況等を正しく表示することとする。
   なお、文部科学大臣の承認を受ける正規の財務諸表(準用通則法第38条の財務諸表)は、上記1の処理を行った財務諸表であり、上記2の前事業年度比較財務諸表等はあくまでも参考情報として作成するものである。また、前事業年度比較財務諸表等には、前期損益修正額の金額、内容、当該会計事象が生じた事業年度に正しい処理がされたものと仮定したことにより生じた影響の状況等を注記するものとする。


Q61-2  科学研究費補助金の会計処理は、研究者個人に対して支給されるものとして預り金処理すべきか、それとも当該補助金に基づき実施される研究は国立大学法人等の業務の一環として行うと考え、収益として処理すべきか。
 
   科学研究費補助金はいわゆる競争的資金として一人又は複数の研究者により行われる研究計画の研究代表者に交付される補助金であり、研究機関に交付されるものではない。したがって、研究機関では当該補助金を機関収入に算入することはできないものとされている(「科学研究費補助金 交付・執行等事務の手引」日本学術振興会編)。一方、同手引においては補助金の取扱事務は研究機関の事務局で処理することとされている。
 以上の点を踏まえつつ、科学研究費補助金の事務取扱を公正に実施する観点から、科学研究費補助金については国立大学法人等において預り金として処理し、補助金に含まれる事務取扱に要する間接費相当額は法人の収益として整理することとする(Q16-6参照)。
 したがって、例えば科学研究費補助金により研究補助者を雇用する場合であっても、国立大学法人等においては、預り金として処理することとなる。
 なお、補助金で購入した固定資産を国立大学法人等が研究者個人から寄贈された場合には、基準第26に従い公正な評価額をもって受け入れる。


Q63-2  業務活動によるキャッシュ・フロー計算書について、
  1 「原材料、商品又はサービスの購入による支出」にはどのようなものが該当するか。
  2 「人件費支出」に受託研究費で雇用した者が含まれるか。


 
   業務活動によるキャッシュ・フロー計算書は、国立大学法人の通常の業務の実施に係る資金の状態を表すため、キャッシュ・フローを支出形態別に記載することとしている。
   国立大学法人のキャッシュ・フローにおいて、「原材料、商品又はサービスの購入による支出」は、業務活動に係るキャッシュ・フローのうち業務費に係る経費の支出が該当し、「その他の業務支出」は、一般管理費に係る経費を想定しており、業務活動に係るキャッシュ・フローのうち「原材料、商品又はサービスの購入による支出」以外の経費の支出が該当することとする。
   また、「人件費支出」については、支出形態に着目して区分することから、財源の如何を問わず、人件費として支出した経費が該当することとなるため、受託研究費で雇用した者も含まれることとなる。


Q72-2  以下に掲げる収入は、国立大学法人等業務実施コスト計算書の作成上「運営費交付金に基づく収益及び国又は地方公共団体からの補助金等に基づく収益以外の収益」として損益計算書における費用相当額から控除できるか。
  (1) 資産見返運営費交付金等戻入
  (2) 資産見返補助金等戻入
  (3) 資産見返寄附金戻入
  (4) 資産見返物品受贈額戻入
  (5) 国からの物品受贈益
  (6) 国からの受託事業収入

 
   国立大学法人等業務実施コストは、「国立大学法人等の業務に関して国民の負担に帰せられるコスト」を意味するものであるため、損益計算書における費用相当額から運営費交付金に基づく収益及び国又は地方公共団体からの補助金等に基づく収益以外の収益を控除する。
   したがって、設問中の(1)のうち運営費交付金を財源とするもの、(2)(4)(5)はその取得原資が税金であることから運営費交付金に基づく収益以外の収益として取り扱うことはできない。(1)のうち授業料を財源とするもの及び(3)については、税金からの拠出でないこと、(6)については、対価性があることから、それぞれ控除できるものと考える。
   以上を整理すると次のとおりである。
収入の区分 損益計算上の費用から控除することの可否
1-1 資産見返運営費交付金等戻入のうち運営費交付金を財源とするもの
控除できない
1-2 資産見返運営費交付金等戻入のうち授業料を財源とするもの
控除できる
2 資産見返補助金等戻入
控除できない
3 資産見返寄附金戻入
控除できる
4 資産見返物品受贈額戻入
控除できない
5 国からの物品受贈益
控除できない
6 国からの受託事業収入
控除できる



Q72-3  国立大学法人会計基準に列挙されていない一般に機会費用と考えられる、例えば国立大学法人間における資産の無償賃借などの場合に、国立大学法人等業務実施コスト計算書に計上する必要があるか。

 
   会計基準第72では機会費用を「国又は地方公共団体財産の無償又は減額された使用料による貸借取引」「政府出資等の機会費用」「無利子又は通常よりも有利な条件による融資取引の機会費用」の3種類と限定している。なぜなら、機会費用は一般に広い概念であるが会計帳簿に基づくものではなく、通常は財務会計上認識されることはない。しかし、国立大学法人等においてはその制度趣旨にかんがみ、国立大学法人等業務実施コスト計算書は文部科学省令で定める公表財務諸表の一つに位置付けられるため、国立大学法人間の比較可能性の観点などから、会計基準において制度的に範囲を限定するものである。したがって、国立大学法人会計基準において列挙されている以外の機会費用を国立大学法人等業務実施コスト計算書に計上する必要はない。


Q75-1-2  附属明細書の「運営費交付金債務及び運営費交付金収益の明細」において、運営費交付金債務は交付年度ごとに「期首残高」「交付金当期交付額」「当期振替額」「期末残高」を記載することとされている。一方で、運営費交付金は使途を定めない渡し切りの交付金であることから、第2事業年度以降において、繰り越された運営費交付金と当年度に交付された運営費交付金のいずれを優先的に使うのかは独立行政法人の判断になると考えられる。このような観点から、当該附属明細書における第2事業年度以降は具体的にどのように記載すればよいのか。
 また、同様式における「業務等区分」は、具体的にどのように記載すればよいのか。
 
   「運営費交付金債務及び運営費交付金収益の明細」への記載方法としては以下の2つの方法が考えられる。
  (第1法) 運営費交付金が交付年度ごとに区分されているものとして支出した結果を記載する方法
  (第2法) 各年度に交付された運営費交付金につき、前年度繰越分と当年度交付額を合算したうえで、例えば、前年度に交付された運営費交付金を先に充当するとみなして記載する方法
 国立大学法人等の内部における運営費交付金に係る予算配分の方法の相違により、それぞれの事業等の実態に応じて採用すべきものであり、いずれの方法を採用するかは各国立大学法人等の判断によるものである。
   また、国立大学法人の業務は多岐多様にわたるため、運営費交付金の状況を把握するためには、一定の観点毎にその状態を示す必要があると考えられる。運営費交付金債務は、概ねその使途の特性や特定性により収益化方法が異なることから、当該事業等区分については、当該収益化基準毎によることを基本とし、必要に応じて業務内訳を記載するなどの取扱いも認容される。


Q75-2  決算報告書について、以下の事項の取扱いはどのようになるか。
  1 決算報告書で記載される予算とは年度計画に記載している予算と同一と解してよいか。
  2 予算執行の段階で予算を変更した場合に、当該事項を決算報告書に反映させる必要があるか。
  3 決算報告書で記載される決算はどのように解すればよいか。

 
   国立大学法人等においては、準用通則法第31条第1項の規定に基づく年度計画の一項目として、予算が公表されている。決算報告書は当該予算の執行状況を表すものであると想定されることから、決算報告書に記載される予算は年度計画に記載されている予算と同一のものである。
   年度計画自体を変更せずに、例えば、一般管理費として割り当てられた予算を合理的な理由に基づき業務経費として執行した場合、決算報告書の予算区分は変更せず、決算額を業務経費として処理する。この処理により生じる差額の発生理由は備考欄において簡潔に記載することとなる。
   決算報告書は割当予算に対してその執行状況を報告する準拠性報告であるから、決算額は予算執行した金額を記載すべきである。
 決算報告書は財務諸表とあわせて文部科学大臣に提出され、承認を受けた後、一般の閲覧に供されることとなる。そのため、財務諸表に記載されている数値と予算執行額との関係を明確に開示することが、財務諸表及び決算報告書の利用者の理解可能性を高めることになる。しかしながら、基準第37の規定により、国立大学法人等の財務諸表は発生主義により処理することが定められており、必ずしも財務諸表上の数値と予算執行額が一致するものではない。
 これは、決算報告書は、国における会計認識基準に準じ、現金主義を基礎としつつ出納整理期の考え方を踏まえ、一部発生主義を取り入れて国立大学法人等の運営状況の報告を求める位置付けとしているためであり、国立大学法人の運営状況に対する見込みである年度計画における予算と対比して表すことにより、国立大学法人の運営状況について国のベースで表示することになる。


Q75-2-2  決算報告書における決算額には各区分における前年度からの繰越額は
反映させるのか否か。また、前年度からの繰越額を決算額に反映させる場合には別記
して表示するのか。

 
   決算報告書における決算額において前事業年度からの繰越に係る決算額と当期分に係る決算額とを区分することは特に必要なく、予算との重要な差があれば、注記等で明らかにすることで足りる。


Q76-3-2  国立大学法人等の主要な業務の廃止、他の国立大学法人等との統合等を行う旨の閣議決定、法律の成立又は法案の国会提出がなされた場合に注記事項として財務諸表の開示は必要か。

 
   国立大学法人等の主要な業務の廃止、他の国立大学法人等との統合等は法人運営上の重要事項であるので、国立大学法人等に上記のような状況が生じた場合は会計基準第76に規定されている「その他国立大学法人等の状況を適切に開示するために必要な会計情報」の注記として開示が必要である。


Q77-12-2  運営費交付金債務の収益化方法について、Q&A77-2に示されているが、文部科学省独立行政法人評価委員会において示されている「プロジェクト進行基準型」は、この方法に含まれるのか。また、「プロジェクト進行基準型」の形態として、事前に業務進捗状況を決定する困難さなどの障害を解消する方法として、投入費用をもとに業務の達成度を便宜的に測定する方法が示されているが、これは費用進行基準と異なるのか。

 
   国立大学法人等において、運営費交付金債務の収益化の基準として、文部科学省独立行政法人評価委員会において示されている「プロジェクト進行基準型」を国立大学法人において適用することは可能であるが、一般的な成果進行基準の適用が可能な場合は、説明責任を担保する観点から当該基準を適用することが望ましいと考えられる。
 文部科学省独立行政法人評価委員会において示されている「プロジェクト進行基準型」は、注解Q&A7-2において示されている、いわゆる成果進行型と同様の収益化基準であると考えられる。なお、未了のプロジェクトについて投入費用をもとに業務の達成度を便宜的に測定する方法は、当該プロジェクトについては費用進行基準と同様の方法と考えられるが、プロジェクト単位では完了、未了を識別し、全体としては成果に比例して運営費交付金を収益化するもので、当該処理も成果進行基準の1つと考えられる。
 なお、この方法を採用した場合に、運営費交付金の収益化基準を会計方針に記載するに当たっては「プロジェクト進行基準」という表現を用いることは適切ではない。


Q77-20  たな卸資産を運営費交付金及び自己収入を財源として取得する場合にはどのような会計処理をすればよいか。

 
   運営費交付金を財源として「重要性が認められるたな卸資産」(販売するために保有するものを除く)を取得した場合は、運営費交付金債務を資産見返運営費交付金に振り替えることとされている。
 一方、補助金等及び自己収入を財源としてたな卸資産を取得した場合については、国立大学法人等に固有の会計処理は規定されてなく、資産見返負債を計上することは認められていない。
 「重要性が認められるたな卸資産」(販売するために保有するものを除く)を複数の財源により取得した場合は、取得財源別に区分された形で会計処理を行うことになる。
なお、この場合において、資産見返負債を計上できるのは、当該重要性が認められるたな卸資産が運営費交付金により支出されたと合理的に特定できる場合に限られることに留意が必要である。


Q77-21  国立大学法人等の業務執行に際し、運営費交付金と自己収入のいずれを財源とするかという割当方法如何によっては、損益計算書の利益額が影響を受けることになるが、当該法人の運営上の判断によるという理解で良いか。

 
   国立大学法人等においては通常の業務を実施した場合には損益がニュートラルとなるような財務会計制度の設計がなされており、損益状況は国立大学法人等の運営状況を表す指標となることが想定されている。したがって、財源の充当方法如何により損益が変動することは好ましくない。このような観点からするならば、事後的に財源の充当の優先順位を決定するのではなく、国立大学法人等の内部において業務実施以前に予算配分計算をする際などに充当財源を明確にしておくとともに、事業の性質等によって処理方法を明確化する必要があると考える。その前提として、運営費交付金の取り扱いに関する内規等において、成果進行基準や費用進行基準の運営費交付金債務の収益化基準とその取り扱いなどについて定めておくことが必要と考えられる。


Q79-4  補助金等を財源として「重要性が認められるたな卸資産」を取得した場合にはどのような会計処理をすればよいか。

 
   会計基準では、補助金等を財源として「重要性が認められるたな卸資産」(販売するために保有するものを除く)を取得した場合の会計処理について、国立大学法人等に固有の会計処理は設定されていない。したがって、たな卸資産を取得した場合、当該たな卸資産の重要性の有無にかかわらず、預り補助金等を資産見返勘定へ振り替えることは認められない。また預り補助金等は、補助金等の交付の目的となった業務の進行に応じて収益化を行うこととされているが、補助金等は毎年度清算行為が行われることから、当該たな卸資産の取得のための支出時点をもって「業務の進行」と考え、収益化を行うものとする。


Q82-3  注解56では、国又は地方公共団体からの受託による収益と他の主体からの受託による収益は区別して表示することとされているが、国からの受託収入には他の独立行政法人や特殊法人等を含めて考えて良いか。

 
   国又は地方公共団体以外の法人である独立行政法人や特殊法人等からの受託収入については、これらの法人で支出される委託費が国庫から交付される資金を財源としている場合も想定されるが、表示区分上は、国からの受託収入は国から直接受託を受ける場合とし、他の独立行政法人や特殊法人等からの受託である場合には、他の主体からの収益に計上することとする。


Q83-6  施設費を財源として取得した基準83の特定の償却資産について、天災・事故等による毀損が生じた場合、受領した保険金をもって滅失資産と同様の特定資産たる代替資産を取得すると会計処理はどのようになるのか。
 
   基準第83では、「国立大学法人等が保有する償却資産のうち、その減価に対応すべき収益の獲得が予定されないものとして特定された資産については、当該資産の減価償却相当額は、損益計算書の費用には計上せず、資本剰余金を減額することとする」とされている。
   基準第83の特定を受けた資産の減失により受領した保険金をもって、基準第83の特定を受けた代替資産を取得した場合、仮に受取保険金を収益として取扱うと、通常、多額の利益が損益計算において計上されることになり、代替資産に係る減価償却相当額が資本剰余金から控除されることとの均衡を失することとなる。また、滅失資産の財源が施設費であれば拠出者の意思を尊重して代替資産の取得財源も資本化する必要があるものと考えられる。
   したがって、減失した資産の取得財源が施設費であって、代替資産が第83の特定を受けた場合には、保険金相当額について、資本剰余金として処理することが妥当と考えられる。なお、国立大学法人等において圧縮記帳は認められない。
<例示>
  火災の発生により、建物(取得価額100、減価償却累計額60)が滅失し、当該建物に係る受取保険金100により新たな建物95を取得した。
 
(1) 滅失資産の仕訳
  (借) 資本剰余金 100 (貸) 建物 100
    減価償却累計額 60   損益外減価償却累計額 60
(2) 保険金入金の仕訳
  (借) 現金預金 100 (貸) 未決算勘定 100
(3) 代替資産取得時の仕訳
  (借) 建物 95 (貸) 現金預金 95
    未決算勘定 100   資本剰余金 100



Q83-7  会計基準第83の特定資産に運営費交付金財源で改修を行い資本的支出があった場合、当該資本的支出に係る減価償却の会計処理はどうなるのか。

 
   特定資産の減価に係る損益外処理は、その減価に対応すべき収益の獲得が予定されない場合に限られている。設問の場合には、資本的支出を行ったときに当該資本的支出相当額を運営費交付金債務から資産見返運営費交付金に振替え、当該資本的支出に係る資産の減価償却費相当額を取り崩して資産見返運営費交付金戻入として収益に振り替える。


Q84-11  会計基準第84第1項において「退職給付債務のうち、運営費交付金に基づく収益以外の収益によってその支払財源が手当てされることが予定されている部分については・・・(中略)・・・退職給付引当金を計上する」とあるが、運営費交付金以外の収益として、例えば、補助金で財源措置される場合でも退職給付引当金を計上するのか。

 
   会計基準第17第2項においては「法令、中期計画等に照らして客観的に財源が措置されていると明らかに見込まれる将来の支出については、引当金を計上しない」とされている。また、Q&A84-4のAにおいて「退職給付引当金計上の要否については、国立大学法人等にとって「客観的に財源が措置されていると明らかに見込まれる」かどうかを、具体的な財源措置の手法に即して総合的に判断すべきである」とされている。したがって、財源措置が補助金であればただちに退職給付引当金計上が強制されるものではなく、財源措置の客観性・確実性を念頭に具体的な財源措置の手法に即して総合的に判断すべき問題である。


Q112-4  関連公益法人等への該当を判断するに当たり、会計基準第112において「事業収入」とあるが、その範囲はどこまでなのか。

 
   原則として、会計基準第112にいう「事業収入」とは、判断される公益法人等に適用される会計基準により適正に作成された財務諸表における事業収入を指す。

以上