Q5 国立大学が法人化して民間的な発想で運営されるようになると、基礎研究などがおろそかになるのではないでしょうか。


A5

 国立大学法人制度では、民間的な発想の経営手法を活用するといっています。しかし、それはあくまで「各大学が自ら目指すものを実現するため」に、学長のリーダーシップが発揮できる運営組織や、自分の大学が何を特色にしていくのかを大学自らが決めていける仕組みなどを、民間的な発想を参考にしながら作っていこうということです。決して「民間のように利益を追求するため」に民間的な組織にしようということではありません。

 この「各大学が自ら目指すもの」は、文字通り各大学が決めるべきことですが、国立大学である以上、採算のとれないような基礎研究をしっかり続けていくことも非常に重要なことの一つです。法人化後もそうした基礎研究をおろそかにしないようにするためには、国立大学自身が基礎研究を大切にすることはもちろんですが、国立大学を支える国民のみなさんに、大学における基礎研究は重要だという意識を持ち続けていっていただきたいと考えています。

 そうした国民意識をきちんと受け止めて、文部科学省としても、各大学の個性的な取組を支援しながら、基礎研究をさらに充実させていきたいと考えています。


-- 登録:平成21年以前 --