《平成16年度「21世紀COEプログラム」》「採択拠点の事業概要」について [採択状況]-25

分野名:革新的な学術分野

大学名 二松学舎大学
拠点のプログラム名称 日本漢文学研究の世界的拠点の構築
中核となる専攻等名 文学研究科中国学専攻
拠点リーダー氏名 高山 節也
《拠点形成の概要》
 本プログラムのいう日本漢文学は、広く日本人の手になる漢字漢文による著述等を対象とする学問である。対象の範囲は、漢詩文等の文学作品や、記録類の史学文献以外に、漢文で書かれたあらゆる分野の文献を含んでいる。
 もともと固有の文字を持たなかった日本人は、中国の漢字漢文を学んで中国の学術文化を摂取したが、やがて訓読という独自の読解法を生み出し、中国文化の吸収は飛躍的に範囲を拡大すると同時に、日本人みずからの漢字漢文による著述を大量に生み出した。前近代の日本では漢字漢文文献は日本の学術文化の根幹を成すと言っても過言ではない。すなわち、日本文化の研究に日本漢文の知識は必須であり、日本研究の基礎でもある。この点、国内外の日本学研究者から日本漢文学研究の充実と研究者養成がつよく望まれているのである。
 しかるに、明治以後の急速な近代化により、これらの日本漢文学の研究はしだいに無視され、文献資料類の埋没・散逸も著しい。今のうちにそれらの資料類の徹底的且つ世界的な調査を行ない、それらをデータベース化して国際的に情報を共有することが焦眉の急であると考える。
 本プログラムは上記の状況に鑑み、拠点形成のために以下の事業を行う。
  1. 研究者及び研究成果等の交流のためのネットワークづくり
  2. 関連する文献資料の所在について広く調査し、収集した情報のデータベース化
  3. 日本漢文学研究者の育成と、漢字漢文文献の調査整理に当たる専門技能者の養成
  4. 大学漢文テキストの開発等を通じての漢文教育の研究と振興
日本漢文学研究の世界的拠点の構築

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