スーパーグローバルハイスクール(SGH)事業の検証に関する有識者会議(第3回)議事要旨

第3回

1 日時

平成30年4月23日(月曜日)11時30分~13時30分

2 場所

国立大学法人筑波大学附属高等学校 3階 312会議室

3 出席者

帯野久美子委員,河村小百合委員,永井裕久委員,二宮皓委員,松本茂委員,内藤徹氏(萱島信子委員代理),長尾篤志視学官,小幡泰弘国際教育課長,佐藤由郎室長補佐,矢田裕美係長

4 議題

(1)SGH事業指定校の取組説明と授業視察
   ・筑波大学附属高等学校
(2)海外研修参加生徒との懇談
   ・筑波大学附属高等学校生徒(5名)
(3)自由討議

5 議事録

○筑波大学附属高等学校より,資料1に基づいてSGH事業に関する学校の取組について説明が行われた。
○筑波大学附属高等学校2学年英語科の授業の視察が行われた。
○筑波大学附属高等学校生徒(3年生5名)との懇談が行われ,海外研修の体験等について意見交換が行われた。
○座長より,第2回スーパーグローバルハイスクール(SGH)事業の検証に関する有識者会議の議事要旨について確認が行われ,委員により承認された。
○検証機関より,資料3に基づき,事業検証の方法と今後のスケジュール等について説明が行われた。
○筑波大学附属高等学校への質疑応答を経て,以下のとおり意見交換が行われた。


【委員等からの主な意見】
○今後SGHを継続させていくためには高大連携が必要。その先との関連,関係性を開発していくことも必要である。特に,SGHの特質を持った子どもをSGUの大学が中心になって伸ばしてもらうよう,高大接続の中で工夫があったらいいのではないだろうか。今はどの大学もアドミッションポリシーを掲げていて,こういう人がぜひほしいというものを明確にするようになった。それにSGHを関連させ,いい人を採りたいだけではなくて,伸ばすために採るという方向で今コミュニケーションを図っている。

○SGHの目指すところはグローバルリーダー。SGUはさらに専門分野に分かれるが,総合的なリーダー養成プログラムをトップ型は持っているので,そういうところで引き受けてもらって,世界に通用する人たちを育ててもらう。それは大学の教育にとってもとてもいいこと。子どもの偏差値ではなくて特色,豊かな個性をどう伸ばすかという側面で考えてもらえたらと思う。

○教育の話に限らず他の議論も全部そうだが,国費が入っているのだから,やはりできるだけどういう効果があるのかということをきちんと説明をしたい。それが次の事業展開,どういうふうにやっていったらいいのかということにつながるのではないかと思う。その効果を見るときに,何をやっているかというアウトプットのところと,アウトカム,最終的なところは,多分違うと思う。どういったところで最終的な効果,特にアウトカムになるようなところをどういうふうに把握できるものかとか,どういうところで手ごたえとか効果を感じているのかを知りたい。

○その効果を感じられるのは,実際に国際会議に参加する機会があった,全校の中で限られた生徒のみか。それとも学校全体としても意識が変わって成果が出ているか。

○素晴らしい生徒が力強く育っているのは,教育課程が育ってきたからだと思う。カリキュラム開発としては一応ミッションが終わり,こういうやり方をすれば,こういうトレランスが非常に高いとか,積極性やユーモアがとか,その辺が見えてきた。では,この次に育てなければいけないときのカリキュラム開発というのは,何に挑戦するべきか。強調したいのは,人間のネットワークである。リーダーはネットワークがないと全くリーダーになれないので,そういうネットワーク,人と人の関係を築く力とか,そういうカリキュラムはどうか。

○カリキュラムを変えるには時間がかかる。5年間のうち,1年間は準備の期間であったので,今年卒業した生徒たちがこのカリキュラムを3学年通して学んだ初めての生徒であった。この生徒たちが本当に育っているのかどうかは今後継続的に追っていきたい。

○国際会議においてホストを務める生徒たちの学びは大きく,参加する生徒よりも10倍ぐらい学んでいるのではないか。それは新型SGHでも考えてよいと思う。ただ,優秀な生徒がいるのでホストを務めることは可能だと思うが,ハード面,学校の設備面の充実も必要だ。

○しかしそのようなことができる高校は限られるかもしれない。まずは,限られたトップ層の学校にイニシアチブをとってもらい,世界各国の高校生を招いて国際会議を行うというような取組は是非実施してもらいたい。

○やはり自分で考えるということをすごく小中高ずっと続けているので,そういう意味ではそういう子どもたちが育つバックグラウンドがあるということかなと思う。だから,むしろこの学校には,さらにそれをどうやって発信するかという意味での英語というところに,焦点を合わせればうまくいくのではないか。ただ,SGH全般について,コミュニケーション力ではなくて,自分で考えるというところがとても大事だと思う。それと,ぜひ途上国にも何か関わりができてくるとよいと思う。

○最後に,事務局より今後の開催スケジュールについて説明があり,閉会した。


以上

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