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平成17年度「拠点システム」運営委員会(第1回) 議事録

○ 日時 平成17年4月14日(木曜日)14時〜16時

○ 場所 三菱ビル地下1階 M9会議室

1. 開会〔潮木委員(座長)〕

2. 文部科学省挨拶〔川原田国際課長〕
   拠点システム事業は、平成15年度の創設以来、今年度で3年目を迎える。この間の、委員、中核機関の広島・筑波大学、課題担当機関、JICA(ジャイカ)・JBIC(ジェイビック)等援助機関等の本事業へのご協力に感謝する。
 最近における国際教育協力に係る動向としては、昨年6月に米国で開催されたG8サミットや、同年11月にブラジルで開催された「万人のための教育ハイレベル・グループ会合」における議論等でも明らかなように、初等中等教育分野における教育協力が、常に世界共通の重要課題として認識されているところ。
 このような中で、文部科学省としては、初等中等教育分野における教育協力を体系的に推進すべく、本事業を最大限有効に活用していきたいと考えている。
 我が国とは異なる社会・経済・歴史等の背景の上に成り立つ開発途上国に対する協力に関しては、様々な試行錯誤を要し、本事業の実施に際しても課題担当機関等に多大なご苦労をおかけしていることと思うが、今年度は、各課題ごとに一定の成果を創出して頂くことを期待している。
 また、本事業の目的である、情報の共有化を進めていくためには、成果の普及も大変重要な課題である。従来から進めてきたJEF、拠点システムアーカイブスに加え、昨年度から国内報告会を開始するなど、文部科学省としても、成果の普及に力を入れているため、各課題担当機関においては、これらの事業についても積極的に活用の上、成果の広範な普及を一層推進して頂きたい。
 本日は、主に平成16年度の事業実施状況及び平成17年度の事業実施計画について議論して頂く予定であるが、委員におかれては、以上を踏まえ、大所高所からのアドバイス等について、よろしくお願いしたい。

3. 議題
(1) 平成16年度事業実施状況及び平成17年度事業実施方針について
 柳国際協力政策室長から、資料1・2に基づいて以下のとおり説明があった。
 平成16年度までの事業実施の成果として、青年海外協力隊「現職教員特別参加制度」のサポート体制が構築され、本年度から体系的にサポートが開始されること、国内報告会の開催によるレビューが行われたこと等があげられる。
 本年度は、事業開始から3年目を迎え、一定の成果が期待されている。特に、「国際教育協力懇談会」報告において当初考えられていた事業目的に照らして、適切な方向に進んでいるかチェックする必要があるほか、財務省からは、毎年度予算編成において厳しく査定されていることもあり、本年度終了までには事業のとりまとめ・評価を行うことが必要となっている。この点につき、運営委員会の各委員にご協力頂きながら進めて行きたい。
 文部科学省としても、援助動向の情報提供やワークショップへの参加等を通じ、各課題担当者との連携を一層密にしてまいりたい。
 本事項についての委員会における質疑等は以下のとおり。

 
(牟田委員)    評価を実施するのであれば、具体的な評価基準が必要になる。予め基準を示すことにより、各課題実施の際に配慮することができるため、なるべく早めに提示すべき。

(柳室長)    事務局で検討の上、委員の皆様に諮らせて頂き、秋頃までには基準を示したい。また、評価事項や考え方については、なるべく早期に課題担当者に分かるようにしたいが、とりあえずの評価の大きな視点としては、例えば、拠点システムの事業目的との整合性、モデル等成果の活用しやすさ、援助関係者等による実際の利用可能性等と考えている。

(荒木委員)    援助ニーズを踏まえた事業の実施を目指すとあるが、これについてはどういうことか?

(柳室長)    課題実施に際して、援助機関からのアドバイス等を取り入れ援助関係者が活用できるものにして頂くという趣旨である。

(荒木委員)    そのように、成果を実践に活用するという視点が重要である。

(中田委員)    カブール教育大学に障害児教育課程を設置するプロジェクトに参加しているが、この際に、日本の学習指導要領やカリキュラム作成に係るノウハウが、十分に活用されている。

(伊藤委員代理)    各課題だけでなく、拠点システム全体の評価も必要である。

(伊藤委員代理)    本事業は、どの程度継続する予定か?

(柳室長)    限られた予算を有効活用することを念頭に、3年目でこれまでの成果をとりまとめ、改善等の上、成果の試行等を実施して頂きたいと考えている。財務省との調整によるが、5年間が1つの目安と考えている。

(潮木座長)    数年で事業が終了し、アーカイブスに古びた成果だけが残されるようなことは避けてもらいたい。財政当局等への折衝について尽力して欲しい。また今後、成果の様々な実践例が出てくることが期待される。

(伊藤委員代理)    アーカイブスの活用等による受身の情報発信だけでなく、拠点システム事業のアピールが重要である。

(韮澤委員)     WEBだけでなく積極的に、プレス等へのアピールを行うことも大事である。

(柳室長)    様々な場面でアピールする努力はしており、今後とも、関連の大きなイベントが実施される場合等の機会を捉え、一層力を入れて行きたい。

(潮木座長)    今提案されたコメント等を踏まえ、事業を実施して行くこととし、資料1・2については了承することとする。

(2) 平成16年度事業報告及び平成17年度事業計画について
 資料3に基づいて、継続課題の実施状況・計画についてジャンルごとに事務局から概要説明の後、資料3〜5に基づき以下の審議等が行われ、引き続き、資料5に基づいて、新規課題について課題担当機関から概要説明の後、以下の審議等が行われた。

1 「情報通信」、「拠点システムのハブ機能」について
(潮木座長)    閲覧者からのレスポンスに対応できるシステムとすることが重要であるが、アーカイブスへの外部からのアクセスについては、どのように把握しているのか?

(中田委員)    各課題ごとのアクセス件数を把握可能としている。また、質問等の受付けも可能としている。

(二宮委員)    JEFについては、実施の在り方を検討中。関係機関と協議の上、秋頃までの実施を検討している。

(荒木委員)    アーカイブスの対象者はどのように想定しているのか?現地で走りながら悩んでいるような人もターゲットとするべきであり、実践機関であるコンサルタント機関等のニーズにも配慮すべき。

(中田委員)    アーカイブスは、大学、派遣現職教員、援助機関等のニーズに配慮して作成している。

(潮木座長)    アクセス件数のみならず、どのような機関等からアクセスがあったかも分析できないか?プライバシーの問題にも配慮しながらチェックすることに意義もあると思う。

(二宮委員)    援助実践者による活用、あるいは大学院研究者等による活用のいずれを意識したものとするのか、すみわけを意図的に行うべき。
 アーカイブスの今後の展開として、複数の地域で同時並行して進められているODA事業間の情報交換も可能とするような仕組みを設けることで、我が国の協力の質的向上につながると思う。
 現在のアーカイブスでは、システム全体の概要がわかりにくいため、概要一覧を掲載し、アクセスできるような工夫もあり得る。

(伊藤委員代理)    その際、新たに資料を作成するのではなく、既存報告書の活用等が適当と考える。

(潮木座長)    アーカイブスの在り方の詳細については、別途議論等する機会を設けたい。本件に係る課題の平成16年度報告及び平成17年度計画については、了承することとする。


2 「我が国の主力となる教育分野における協力経験の共有化」、「派遣される現職教員への支援」について
(潮木座長)    主力教育分野における協力は有効である。例えば、国定教科書が1種類しかないような国にとっては、日本の教科書検定制度が非常に参考になったという事例もある。

(内海教授)    緊急教育支援は、ユニセフ・ユネスコ等でも重視されている。住民参加・教育育成・教育計画等に関する成果もこれらの機関から示されており、日本としての対応も必要である。

(串田委員代理)    派遣現職教員への支援については、引き続きよろしくお願いしたい。

(荒木委員)    資料3の計画等における検証とはどういうことか?

(事務局)    課題によって異なるが、作成したモデル・モジュール等が機能するか、実際に途上国においてフィージビリティ・スタディーするという意味である。

(黒田教授)    「教員研修制度プロジェクト等に関する協力経験の集約」においては、日本が協力から得た教訓等に、国際的普遍性があるかどうかを検証すること等があげられる。

(荒木委員)    検証の際には、コスト面での検証も重視すべきである。

(潮木座長)    今提案されたコメント等を踏まえ、事業を実施して行くこととし、本件に係る課題の平成16年度報告及び平成17年度計画については、了承することとする。


3 「協力経験の浅い分野の活用促進に対する支援」について
(田辺委員)    課題実施の際に、相手国の教育水準等の基準はあるのか?

(大澤教授)    自分の課題実施においては、結果的に、開発途上国の中でも中位程度が対象となっている。そこを起点として、上位・下位へと対応して行きたい考えである。

(中田委員)    インドネシアに対する障害児教育協力として、協働研究授業を導入してみた。同国では、教員が他の教員が行う授業を見るという経験がなかったこともあり、本手法に関心を示してきている。

(潮木座長)    本件に係る課題の平成16年度報告及び平成17年度計画については、了承することとする。


4 新規課題について
(牟田委員)    新規の2課題については、主力分野のジャンルに位置付けるのは適当でないと考える。将来の期待的な取組みとして、新たなカテゴリーを設けてもいいのではないか?ジャンルが同じものには同一の評価基準が適用されることになると考えられるため。

(黒田助教授)    別件だが、開発途上国における教育セクター分析の手法開発研究として自分が実施してきた課題についても、協力経験の浅い分野として位置付けて欲しい。

(事務局)    今ご指摘のあったそれぞれの課題の位置付けについては、事務局で適切に整理させて頂く。

(荒木委員)    NGOと大学との連携についても、ライフスキルについても大変重要な課題。しっかりと取り組んで頂きたい。(他の委員からも賛意あり)

(潮木座長)    本件に係る課題の平成17年度計画については、了承することとする。


(3) その他
 JEF、国内報告会、アーカイブスについて、それぞれの課題等担当機関から現況報告がなされた。関連してなされた議論等は以下のとおり。

 
(長洲教授)    予定している評価については、教材等の現地語への翻訳等、国際的な視点も取り入れるべきでは?また、成果のJEFでの活用も重要ではないか?

(柳室長)    成果については、最終的にはそこまで到達できればよいと考えているが、当面は国内における「情報の共有化」をしっかりと進めて欲しい。また、JEFや国内報告会については、JEF準備委員会で議論等して行きたい。

(佐藤助教授)    翻訳に関しては、インドネシアでのWS開催の際には、日本留学経験者を活用したことがある。

(潮木座長)    種々のご議論に感謝する。これらのご議論を今後の事業運営に役立てて行きたい。これをもって、本委員会を終了とする。




【配付資料一覧】

 ・資料1   平成16年度事業実施状況及び平成17年度事業実施方針(案)
 ・資料2   平成17年度スケジュール(案)
 ・資料3   これまでの事業実施状況及び平成17年度事業計画等
 ・資料4   平成16年度拠点システム事業報告書(概要)
 ・資料5   平成17年度拠点システム事業計画書(案)(概要)


【主な出席者一覧】

≪委員≫(敬称略(50音順))
 荒木 光彌  株式会社国際開発ジャーナル社代表取締役
 潮木 守一  桜美林大学大学院国際学研究科教授(座長)
 片山 信彦  教育協力NGOネットワーク運営委員会代表(伊藤氏代理出席)
 末森 満  国際協力機構人間開発部長(串田氏代理出席)
 田辺 輝行  国際協力銀行開発セクター部長
 中田 英雄  筑波大学教育開発国際協力研究センター長
 二宮 皓  広島大学教育開発国際協力研究センター長
 韮澤 弘志  和歌山工業高等専門学校長
 牟田 博光  東京工業大学大学院社会理工学研究科長

≪課題担当機関≫(敬称略(発言順))
 内海 成治  大阪大学教授
 黒田 則博  広島大学教授
 大澤 清二  大妻女子大学教授
 黒田 一雄  早稲田大学助教授
 長洲 南海男  筑波大学教授
 佐藤 眞理子  筑波大学助教授

≪文部科学省≫
 川原田 信市  大臣官房国際課長
 柳 孝  大臣官房国際課国際協力政策室長
 金光 謙一郎  大臣官房国際課国際協力政策室開発協力推進専門官

(大臣官房国際課国際協力政策室)

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