施策目標(2)原子力利用に関する研究開発の実施

主管局

研究開発局

関係局

基本目標

国民の理解と安全確保を大前提として、原子力の多様な可能性を引き出すための研究開発を実施する。

1 高速増殖炉サイクル技術に関する研究開発の実施

 達成目標

 長期的なエネルギー安定供給を実現するとともに、地球環境保全に寄与することを目的として、供給安定性や環境適合性に優れた原子力の特性を技術的に高める高速増殖炉サイクル技術に関する研究開発を実施する。

(※但し、本目標は東京電力福島第一原子力発電所事故前のものであり、当該事故を受けた原子力政策全体の見直しを踏まえ、今後見直すこともあり得る)

 達成目標の達成度合い

 高速増殖炉サイクル技術については、シビアアクシデント発生時の高速増殖炉の安全性向上に向けた研究開発等に取り組んだ。 高速増殖原型炉「もんじゅ」については、原子力研究開発機構の理事長直轄で「もんじゅ」を運転及び保守に専念する組織に再編する等の「もんじゅ」集中改革に取り組んだ。平成25年度11月に設置した「もんじゅ改革推進本部」を通じて、原子力機構の指導・監督を行い、もんじゅの運転管理体制の整備を行った。

 今後の課題

 エネルギー基本計画(平成26年4月11日閣議決定)を踏まえ、「もんじゅ」を廃棄物の減容・有害度低減のための国際的な拠点と位置付け、もんじゅ研究計画に示された研究の成果を取りまとめることを目指し、克服しなければならない課題について必要な取組を実施していく。 

2 ITER計画等の実施

 達成目標

 長期的なエネルギー安定供給を実現するとともに、地球環境保全に寄与することが期待される核融合エネルギーの実現に向け、ITER(国際熱核融合実験炉)の建設・運転を国際協力によって進め、核融合エネルギーの科学的・技術的実現可能性を実証する。また、ITER計画と並行して、先進的核融合研究開発プロジェクトである幅広いアプローチ(BA)活動を日欧協力により実施する。 (注)ITER計画、BA活動については、以下のページを参照。 https://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/iter/021.htm"

 達成目標の達成度合い

 ITER計画については、我が国分担分の超伝導トロイダル磁場コイル導体33本全ての製作を完了した。また、中心ソレノイドコイル(CS)用超伝導導体に使用する超伝導素線と撚線の製作を進めるとともに、我が国が製作したCSコイル用超伝導導体のうち5本分を予定通り、平成26年6月に次の製作工程を担当する米国に引き渡す等、分担機器の調達に必要な活動を確実に進めた。 また、BA活動については、青森県六ヶ所サイトの国際核融合エネルギー研究センターにおいて、平成26年11月に欧州から搬入された原型加速器の入射器部分のビーム試験に成功する等、研究開発活動を着実に進めた。

 今後の課題

  国際的に定められたスケジュールに従って、ITERの建設を進めるとともに、BA活動における研究開発等を着実に実施する。

 

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大臣官房政策課

-- 登録:平成27年10月 --