(2)原子力の利用に関する研究開発の実施

主管局

研究開発局

関係局

科学技術・学術政策局
研究振興局

基本目標

国民の理解と安全確保を大前提として、原子力の多様な可能性を引き出すための研究開発を推進する。

1 高速増殖炉サイクル技術に関する研究開発の実施

 達成目標

 長期的なエネルギー安定供給を実現するとともに、地球環境保全に寄与することを目的として、供給安定性や環境適合性に優れた原子力の特性を技術的に高める高速増殖炉サイクル技術に関する研究開発を実施する。

(※但し、本目標は東京電力福島第一原子力発電所事故前のものであり、当該事故を受けた原子力政策全体の見直しを踏まえ、今後見直すこともあり得る)

 達成目標の達成度合い

 高速増殖炉サイクル技術実用化研究開発については、東京電力福島第一原子力発電所の事故を踏まえ、維持管理等に最低限必要な取組を実施した。
 高速増殖原型炉「もんじゅ」については、東京電力福島第一原子力発電所の事故を踏まえ、更なる安全対策を実施し、安全性向上のための取組を第一に行った。また、平成22年8月の炉内中継装置の落下トラブルについては、平成24年8月に復旧を完了した。一方、平成24年10月に、科学技術・学術審議会研究計画評価分科会原子力科学技術委員会の下に、もんじゅ研究計画作業部会を設置し、これまでの開発経緯を踏まえ、効果的・効率的に研究を推進していくという観点から、研究計画の検討を実施した。

 今後の課題

 「もんじゅ」等の研究計画検討の結果を今後のエネルギー政策・原子力政策に反映し、それに基づき対応する。 

2 ITER計画等の実施

 達成目標

 長期的なエネルギー安定供給を実現するとともに、地球環境保全に寄与することを目的として、核融合エネルギー研究の推進に不可欠なITER(国際熱核融合実験炉)の建設を国際協力によって進める。また、ITERと並行して、先進的核融合研究開発プロジェクトである幅広いアプローチ活動を日欧協力により実施する。

 達成目標の達成度合い

 ITER計画については、ITER協定が平成19年10月に発効しITER機構が正式に発足した。我が国分担分のトロイダル磁場コイル導体の8割以上を製作完了する等、分担機器の調達に必要な活動を確実に進めた。引き続き、ITER機構へ我が国が分担する物納機器の製作を進めるとともに、人員の派遣を実施している。
 また、幅広いアプローチ協定は平成19年6月に発効し、茨城県那珂サイトでは、那珂核融合研究所において、平成25年1月に核融合実験装置JT-60SAの組み立てが開始する等、研究開発活動を着実に進めた。
 ITERの建設及び幅広いアプローチ活動の実施に向けた取組が順調に進捗している。

 今後の課題

  国際的に定められたスケジュールに従って、ITERの建設を進めるとともに、幅広いアプローチ活動における研究開発等を着実に実施する。

 

お問合せ先

大臣官房政策課

-- 登録:平成26年11月 --