施策目標 (2)原子力の利用に関する研究開発の推進

主管局 研究開発局
関係局 科学技術・学術政策局
研究振興局
基本目標

国民の理解と安全確保を大前提として、原子力の多様な可能性を引き出すための研究開発を推進する。

1.高速増殖炉サイクル技術の実用化に向けた研究開発の推進

達成目標

 長期的なエネルギー安定供給を実現するとともに、地球環境保全に寄与することを目的として、供給安定性や環境適合性に優れた原子力の特性を技術的に高める高速増殖炉サイクル技術の実用化に向けた研究開発を進める。

達成目標の達成度合い

 「高速増殖炉サイクル技術の今後10年程度の間における研究開発に関する基本方針」(平成18年12月原子力委員会決定)、研究開発から実証・実用化段階への円滑な移行に関する五者協議会(文部科学省、経済産業省、電気事業者、メーカー、独立行政法人日本原子力研究開発機構(以下、原子力機構)に等における検討を踏まえ、2015年までの実証炉の概念設計に向けた「高速増殖炉サイクル実用化研究開発」を着実に進めている。
 また、高速増殖原型炉「もんじゅ」については、平成19年に完了したナトリウム漏えい対策工事に続いてプラント健全性確認試験を行っている。
 以上のとおり、高速増殖炉サイクル技術の確立に向け、順調に進捗している

今後の課題

 高速増殖炉(FBR)サイクル技術については、「高速増殖炉サイクルの研究開発方針について」や五者協議会等における検討を踏まえ、FBRサイクル技術の実用化に向け、原子力機構や中核企業のもとで研究開発を引き続き計画的、集中的に進めていく。
 「もんじゅ」については、平成21年度内の運転再開を目指し、プラント健全性確認試験等を着実に進める。

2.ITER計画等の推進

達成目標

 長期的なエネルギー安定供給を実現するとともに、地球環境保全に寄与することを目的として、核融合エネルギー研究の推進に不可欠なITER(国際熱核融合実験炉)の建設を国際協力によって進める。また、ITERと並行して、先進的核融合研究開発プロジェクトである幅広いアプローチ活動を日欧協力により実施する。

達成目標の達成度合い

 ITER計画については、ITER協定が平成19年10月に発効しITER機構が正式に発足した。ITER機構へ我が国が分担する物納機器の製作を進めるとともに、人員の派遣を引き続き実施している。また、幅広いアプローチ協定は平成19年6月に発効し、青森県六ヶ所サイトでは、建屋が平成22年3月に完成予定。ITERの建設及び幅広いアプローチ活動の推進に向けた取組が順調に進捗している。

今後の課題

 国際的に定められたスケジュールに従って、ITERの建設を進めるとともに、幅広いアプローチ活動における研究開発等を着実に推進する。

お問合せ先

大臣官房政策課

-- 登録:平成22年04月 --