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宇宙開発利用

3)第20号科学衛星「はやぶさ」(MUSES-C)

第二章 日本の人工衛星の発展9.宇宙探査 > (1)小天体探査

1.実施に至った経緯

 従来、小惑星に着陸して表面の物質を持ち帰るサンプル・リターン調査には、非常に大型のロケットが必要とされてきた。しかし近地球型と呼ばれる到達が容易な小惑星が発見されはじめ、またイオン・エンジンのような小型で高性能な推進機関が開発されたことで、実現の見通しが得られた。そこで近地球型小惑星「イトカワ」に着陸してサンプルを持ち帰ることができる探査機として計画されたのが「はやぶさ」(MUSES-C)である。

2.プロジェクトの目的と目標

 「はやぶさ」(MUSES-C)では、具体的に以下の3点が具体的目標とされた。

  1. 工学技術実証(将来の本格的なサンプルリターン探査に必須で鍵となる技術を実証)
  2. サンプルリターン(Sample Return)技術の確立
  3. 4つの重要技術の実証
    ・ イオン・エンジンを主推進機関として用い、惑星間を航行すること
    ・ 光学情報を用いた自律的な航法と誘導で、接近・着陸すること
    ・ 微小重力下の天体表面の標本を採取すること
    ・ 持ち帰った資料を再突入カプセルにより回収すること

3.実施内容

 観測センサとして、「はやぶさ」(MUSES-C)にはレーザ高度計、近赤外線分光器、蛍光X線スペクトロメータ、広角カメラ(2台)、望遠カメラなどが搭載されている。また、そのほかのミッション機器として、小惑星接近時の目標として用いるターゲットマーカ 、サンプル回収用のサンプラーホーンおよび再突入カプセル、小型ローバ「ミネルバ」 、149カ国約88万人の名前を刻んだプレートなどが搭載されている。

  • 打上げ:2003年(平成15年)5月9日、M-Ⅴロケット5号機により鹿児島宇宙空間観測所(現・内之浦宇宙空間観測所)から打上げ(現在運用中)
  • 軌道:太陽周回軌道
  • 質量:約510kg

4.成果

 高度20km~3kmの距離から4種類の観測機器を用いて観測を行ったほか、2005年(平成17年)11月に「イトカワ」着陸に成功した。離陸後に通信が途絶したが、その後、通信は復旧した。2010年(平成22年)の地球帰還を目指し、運用中。

お問合せ先

研究開発局参事官(宇宙航空政策担当)付

(研究開発局参事官(宇宙航空政策担当)付)

-- 登録:平成23年02月 --