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宇宙研究開発

熱帯雨林の変化

衛星から見た熱帯雨林の変化

 大規模な農地開発、木材の過剰な採取、違法伐採、森林火災などの原因によって、地球上で森林が減少しています。森林が減少すると、森林に蓄積されていた炭素が二酸化炭素となって大気中に排出され、地球温暖化を加速させます。逆に言えば、森林減少を止めることが、二酸化炭素の排出を減らすことになり、ひいては地球温暖化への対策となります。このため、国連気候変動枠組条約第13回締約国会議(COP13)では、森林減少の防止活動を温暖化対策として認めるかどうか、今後検討することとされました。

ブラジルアマゾンのGLI画像

 このように、森林の保護や管理は、地球温暖化の観点からも重要となっています。そして、国連食糧農業機関(FAO)によれば、世界の森林地域の約47パーセントは熱帯地域に属しており、また、熱帯雨林は蓄積している炭素量が比較的多いこともあって、森林の中でも熱帯雨林は特に重要です。

ブラジルアマゾンのSAR画像

 熱帯雨林は、年間を通して降水量が多く、地上が雲で覆われていることが多い地域です。光学センサを搭載した人工衛星の場合、雲があると地上の様子を観測できないため、天候にかかわらず地上を観測できるレーダセンサを搭載した人工衛星が有効です。この画像は、日本の地球資源衛星1号「ふよう1号」(JERS-1)が1995年に観測した画像をつなぎ合わせたアマゾン全域の画像です。「ふよう1号」は既に運用を終了していますが、後継となるレーダセンサは陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)にも搭載され、現在も観測を行っています。

ブラジルアマゾンのGLI画像

 世界最大の熱帯雨林地域である南米では、伐採や火災などによって森林が減少しています。FAOの「State of the World's Forests 2007」によれば、南米だけで、1990年から2005年の15年間に約8万km2の森林が失われました。これは北海道と同じくらいの面積に相当します。

ブラジルアマゾンのMODIS画像

 この画像は米国の地球観測衛星Terraに搭載された光学センサMODISの画像です。緑色の部分が森林、茶色い部分は木のない部分です。

合成開口レーダの観測によるフィッシュボーン画像

  熱帯雨林の変化をレーダセンサで比較した画像です。最初の画像は「ふよう1号」が観測した1995年の画像です。灰色の部分が森林で、黒く見えるところは森林が伐採された地域を表しています。次の画像は「だいち」が観測した2006年の画像で、1995年の画像と比較すると、黒い部分がかなり広がっています。森林伐採の痕跡は、魚の小骨のように見えるため「フィッシュボーン(Fish bone)」と呼ばれることがありますが、最近では「小骨」という表現が合わなくなるほど伐採地域が広がっています。

合成開口レーダの観測による森林伐採領域の変化

 これは同地域の1996年と2006年の画像を拡大して比べたものです。森林が伐採された地域がかなり増えています。  

日本の「だいち」を始めとして、多くの人工衛星が地球を観測しています。地球規模の環境問題について適切な対策を講じるためには、地球を観測することによって現在の状況を把握し、地球温暖化や気候変動のメカニズムを解明することが重要です。気候変動メカニズムの解明に貢献するため、今後日本は、「GOSAT」「GCOM」「GPM」などの地球観測衛星を打ち上げていく予定です。

(2008.04.17)

衛星による熱帯雨林観測について、さらに詳しい情報は以下のページをご覧下さい。

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(研究開発局宇宙開発利用課宇宙利用推進室)