情報科学技術は、今後様々な社会的・科学的課題の達成に向けて科学技術が貢献していく上で重要な鍵を握る共通基盤的な技術です。情報科学技術を用いて次世代IT基盤を構築することは、これからの経済社会、科学や産業の持続的発展、イノベーションの創出、安心・安全な社会の実現のために必要不可欠であり、このため、解決を必要とする以下のような技術的課題について国が戦略的な観点から取り組むことが必要です。
実社会の様々なシステムが、ITとの密な関係によって高度化することにより、生産性向上、防災・減災、環境負荷の軽減などに貢献する時代が近い将来到来すると期待されています。この実現のためには、実社会のシステムがITの力によって得る効果を具体化するとともに、様々な応用のために共通基盤的な情報科学技術の研究開発を実施することが重要となっています。
このような背景のもと、文部科学省では、高効率化・省エネルギーや安全・安心の確保をはじめとした様々な課題達成に資するシステムとして、課題達成型IT統合システム(実社会情報を集約し、課題達成に最適な解や行動を導き出し、実社会にフィードバックする高度に連携・統合されたITシステム)を構築するため、情報統合基盤技術の高度化に向けた研究開発を行っています。
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課題達成型IT統合システムのイメージ図 |
情報社会では社会の隅々にまで情報システムが浸透し、必要なライフラインとして我々の社会活動を支えていますが、今般の震災では情報システムの機能の停止、行政・学校・企業等における重要データの消失等が発生し、地震災害時やその後の対応に必要な情報の伝達ができない事態をもたらし、人的、社会的、経済的に大きな損失が生じました。また、震災後には電力不足等の問題が顕在化し、情報システムの省エネルギー化の必要性が高まっています。
このような問題を解決するため、文部科学省では、科学技術イノベーションを支える情報基盤の耐災害性強化(分散システム導入や自己修復機能の付加等)、超低消費電力化(デバイス制御の高度化等)、高機能化(データ入出力の高速化等)等、被災した東北地方の復興への貢献のための新技術開発を行っています。
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情報基盤強化のイメージ図 |
計算機シミュレーションは、理論、実験と並び、第三の科学技術の方法として重要性を増していますが、最先端の科学技術計算ソフトウェアの多くは海外の機関で開発されており、ものづくりやバイオ、テクノロジー等、様々な分野の国際競争力強化を図るためには、我が国のシミュレーションソフトウェアの開発能力・活用能力を抜本的に強化する必要があります。
そこで、文部科学省では、大学等の有するソフトウェア資産を有効に活用し、産業界のニーズの高い、ものづくり分野を中心とした最先端の大規模シミュレーションソフトウェアの研究開発を緊密な産学連携体制のもと行っています。
また、プロジェクト終了後においても継続的にソフトウェアを研究開発・普及する体制を構築し、我が国のシミュレーションソフトウェアの開発・活用基盤の抜本的強化を図っています。
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ソフトウェアの開発と利活用・普及のイメージ図 |
Web上には実世界の様々な事象が反映されると同時に、学術研究、文化、社会生活及び経済活動等において非常に有益な情報が膨大に蓄積されていますが、これらのWeb情報の高度な分析による活用は行われておらず、その実現は、幅広い分野の学術的発展や、我が国の産業競争能力強化に繋がることから国としての取り組みが不可欠です。
そこで、文部科学省では、Web上の情報を活用し、大学や研究機関等における科学技術・学術研究の基盤及び企業におけるマーケティング等の経済活動の基盤等となるアーカイブ基盤の実現に資するための研究開発を行っています。
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ソフトウェアの研究開発とその活用例 |
花岡、山田
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