ここからサイトの主なメニューです

研究計画の概要

研究課題  2003年イラン南東部バム地震の総合調査研究

研究代表者  鈴木貞臣九州大学大学院理学研究院教授

研究経費  600万円

研究目的  2003年12月26日イラン南東部のケルマン州で中規模(モーメントマグニチュード=6.5)な地震が発生し、被害が最も大きかったバム市とその周辺の人口約12万人のうち3分の1の約4万人が死亡し、10万人以上が家を失ったと伝えられており、今回の地震は地震規模に比べて被害は甚大である。
 大きな被害の原因は、構造物の耐震性の低さが報道されているが、地表面では1995年兵庫県南部地震に匹敵する強い加速度が観測されており、モーメントマグニチュード=6.5の規模としてはこれまでにない強い揺れであったことから、震源での破壊過程の特殊性による可能性がある。そのため、本地震及び被害の特徴を正確に把握して、中規模程度なのに大被害をもたらした原因を探り、単にイランにとどまらず、我が国や世界の都市直下型地震の防災に資するデータを取得することが、本調査研究の目的である。

調査内容
1.   震源断層の形状と地表地震断層の調査
 震源域近傍での臨時地震観測を行い、余震の精密な分布を決定することにより、本震の震源断層の深部形状とアスペリティーを解明する。また、地表調査を行い、既存の活断層等の活構造と地表地震断層及び地下の震源断層との関係を明らかにするとともに、強震動の生成機構解明のため、震源域での大きな余震の強震動を観測し解析する。

2.   地震被害調査
 被害の現地詳細調査、表層地盤調査、常時微動測定、電柱などを指標にした揺れの分布を推定するとともに、土木、特に地盤関係の被害調査を行う。また、人的被害の発生要因を分析し、被害を拡大したメカニズムの調査を行うとともに、水道、電気等の被害状況とその社会的影響を調査する。

3.   災害救助調査
 被災地における生活復興支援調査、国内、国外からの災害救援の時間的変化、NGO、ボランティア活動を調査し、救援ニーズを調べる。

 以上について、来日中の大学院生や研究者も含めた研究グループにより、イラン自然災害研究所、イランマシャド大学等イランの地震防災研究機関と共同で治安、救助活動に配慮しつつ、調査研究を実施する。


研究組織

(研究代表者)
  鈴木 貞臣 九州大学大学院理学研究院教授 (地震学) 総括・余震観測・地震動と
被害の関係調査

(研究分担者)
1.震源断層の形状と地表地震断層の調査
  松島 健 九州大学大学院理学研究院助教授 (地震計測学) 地震観測記録の解析
  亀 伸樹 九州大学大学院理学研究院助手 (地震計測学) 震源断層の形状解析
  奥村 晃史 広島大学大学院文学研究科教授 (変動地形学) 地表地震断層調査
  竹中 博士 九州大学大学院理学研究院助教授 (地震学) 強震記録の解析

2.地震被害調査
  小長井 一男 東京大学生産技術研究所教授 (耐震構造学) 地震動と被害調査
  東畑 郁生 東京大学大学院工学系研究科教授 (地盤地震工学) 地盤と構造物の調査
  清野 純史 京都大学大学院工学研究科助教授 (地震工学) 地震動と被害調査
  久田 嘉章 工学院大学建築学科教授 (地震工学) 地震動と建築物被害調査
  壁谷澤 寿海 東京大学地震研究所教授 (建築耐震工学) 建築物の被害調査
3.災害救助調査
  渥美 公秀 大阪大学大学院人間科学研究科助教授 (人間科学) 災害救助の調査

(イラン共同研究者)
  S.M.Fatemi Aghda イラン自然災害研究所所長 (地震工学) 断層調査
  Hossein Sadeghi イランマシャド大学助教授 (地震学) 余震観測
  K.T.Hessami Azar イラン地震研究センター部長 (構造地質学) 地表地震断層調査
  A.Ghalandarzadeh テヘラン大学土木工学科主任教授 (土木工学) 地震被害調査

-- 登録:平成21年以前 --