第2回産学官連携深化ワーキンググループ 議事要旨

1.日時

平成28年10月13日(木曜日)15時00分~18時00分

2.場所

経済産業省 別館9階 944共用会議室

3.議題

1.本格的な共同研究の拡大に向けた産業界からの期待

2.本格的な共同研究の拡大に向けて進めるべき取組について

3.「産学官連携による共同研究強化のためのガイドライン(仮称)」の策定に向けて

4.その他

4.出席者

委員

橋本座長、須藤座長、上山座長代理、渡部座長代理、飯田委員、石山委員、江戸川委員、木村委員、高原委員、中村委員、東委員、松本委員、吉川委員、吉村委員、江村委員、瀬戸委員、田中委員

有識者

大阪大学 正城氏、横河電機株式会社 高木氏、東京工業大学 三島氏、名古屋大学 財満氏

事務局(文部科学省)

塩見高等教育企画課長、石橋国立大学法人支援課課長補佐、神代政策課長、坂本産業連携・地域支援課長、橋爪科学技術・学術戦略官

事務局(経済産業省)

渡邉産業技術政策課長、飯村大学連携推進室長、渡辺産業技術総合研究所室長

事務局(内閣府)

星野参事官、堀参事官

5.議事概要

・これまでの取組を踏まえ、企業が求めていることと、大学で対応が困難なことについて、明示的に折り合いが付いていない点に特化して議論をすべき。

・WGでガイドラインを取りまとめるうえでは、論点を絞っていく必要がある。

・ガイドラインとしては、省庁の垣根を越えてワンボイスで発信できるものが必要。

・競争力強化に向けた大学知的資産マネジメント検討会やイノベーション実現のための財源多様化検討会でまとめたこれまでの報告書と何が違うのかがわかる必要がある。

・使う側の立場に立って書かれたのがガイドラインである。少なくとも企業が、ガイドライン中の項目を気にする理由がわかる形にすべき。そして、ガイドラインは、これまでの事例等を当事者が参照できるようにしたうえで、当事者間で使用してバージョンアップし、PDCAをまわしていくもの。
ただし、TLO法やベンチャー政策等、日本の産学連携を勢いづかせるような全体のビジョンの話は、当事者が使うガイドラインとは別のものかもしれない。

・ガイドラインは国立大学法人等の評価にも活用されるもの。事例の提示は必要だが、大学が事例に翻弄される可能性がある。規模の大小や分野の特性等多様な大学が存在することに配慮し、事例を扱っていくことが必要。

・産業界側、大学側にとっても、課題を解決する事例は有意義であり、意欲ある大学はそれを参照するという形にすべき。

・評価においてガイドラインをどのように行うのかは、大学の規模や分野も踏まえ、文科省において検討したい。

・実際に使う人の立場に立ったガイドラインにしていくべき。第3、4回で地方の事例を発表頂く等、モデルの違う例も入れたい。

・大学は3類型に分類されているが、それぞれのミッションをわかった上でガイドラインを作成すべき

・3類型のそれぞれに応じたガイドラインの使い方があるのではないか。

・国立大学の中でも遅れていることがあるため、ガイドラインでは、これだけはやってもらいたいという点の色分けがある。
クロスアポイントメントは、各ステークホルダーにとって兼業よりメリット感がある仕掛けがないと、大学と民間との間で進まないのではないか。一方、利益相反については、専門性を有する人を得るには難しいため機関を越えた連携を行う等、組織としての利益相反問題は早期に解決すべき問題であるため、ガイドラインに入れていくべき。
積算についてはガイドになっていないため、もっと詳細な説明が必要である。
また、資格的なものが書き込まれていれば、人の転換も含めた誘導ができる。

・兼業は給与が上乗せされるのが良い点であるが、クロアポは、本務となる点が兼業と明確に異なる。本務にして、拡大して欲しいというのが政策的なねらい。

・ガイドラインを作成した後の対応はどうするのか。ワンストップで回答が得られる仕組みがないと、現場は混乱してより厳しい方向に向かう恐れがある。大学の観点からすると、大学のマネジメントが良いところが生き残れるようなシステムにしていく必要がある。

・資金の見える化については、個別の詳細データについて議論する意味はないと考える。また、大型の共同研究にあたってはリサーチ・アシスタントを拡充しないとしっかりした連携にならない。産学連携本部がいくら理解していても、研究者や学生のリテラシーが変わらないと、実態が変わらないのではないか。誰のためのガイドラインかを明確にし、表現を工夫すべき。

・本部機能が何を果たすべきか、明確にすべき。その上で、すぐできるところとできないところを分けて考えないといけない。

・手引書かルールづくりか整理頂きたい。ガイドラインであれば、方向性作りが必要。大きな流れのなかでルール作りがないといけない。今までの議論のエッセンスは盛り込まれているが、方向性についてのメッセージ性が見えないので、構成の仕方を含めて、どういった狙いにしていくか考えて頂きたい。

・今回作成しているガイドラインは、産学官連携強化に向けたあるべき大学等の方向性を示すものであり、大学等を一律に縛るルールではない。

・企業においても改革には費用がかかると同時に、大学が改革していく上での初期費用をどう捻出するかという問題がある。この点について、文部科学省において、大学間で産学連携を進める取組に傾斜配分を進めるといった考えはいかがか。また、大学内でも進めるところについては手厚くする等、ガイドラインに盛り込んではいかがか。

お問合せ先

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(科学技術・学術政策局 産業連携・地域支援課 大学技術移転推進室)

-- 登録:平成28年10月 --