平成9年度科学技術振興調整費流動促進研究制度の第2回採択課題について

平成9年10月23日
科学技術庁

 本日開催された科学技術会議政策委員会(森 亘委員長)において決定された、平成9年度科学技術振興調整費による流動促進研究制度の第2回採択課題は別紙1のとおり。

1.流動促進研究制度の背景及び目的(別紙2)

 本制度は、科学技術振興調整費を活用し、任期付研究員を導入して研究者の創造性の発揮に基礎を置いた研究活動を展開しようとする国立試験研究機関に対し、任期付研究員が限られた任期中に特に密度の高い研究活動を効果的に行い成果を上げることが可能となるよう必要な経費を措置することにより、国立試験研究機関における研究者の流動的かつ独創的な研究活動を推進することを目的とする。

2.平成9年度予算

 3億円 ・任期付研究員1人当たり1,500万円を限度。
 (備品費、旅費、研究支援者経費等を含む)

3.その他

 第2回採択分として10件を選考。選考結果は別紙1。なお、第1回選考においては、最終的に10課題を選考。

 (参考)「一般職の任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特例に関する法律」
 平成9年6月4日公布・施行

問い合わせ先

 科学技術庁科学技術振興局研究振興課 深井、豊福
 電話 3581‐5271 内線 551、532
 3503‐0013

(別紙1)平成9年度第2回流動促進研究制度課題一覧

省庁名 国研名 研究課題名
科学技術庁 放射線医学総合研究所 重粒子線3次元照射法に関する実用研究
農林水産省 農業環境技術研究所 侵入帰化植物による植物多様性に対する遺伝子汚染のリスク評価のための基礎的研究
通商産業省 機械技術研究所 運動微小毛群による流体輸送機能の発現に関する研究
通商産業省 機械技術研究所 人間との柔軟な関わりをもつ機械システムの動的な自律制御の研究
通商産業省 地質調査所 室内実験及び数理統計手法に基づく地震準備過程の解明
通商産業省 大阪工業技術研究所 高感度光応答分子複合材料の設計と機能発現機構に関する研究
通商産業省 大阪工業技術研究所 無機アモルファス系高感度光応答材料の創製とそのデバイス化に関する研究
通商産業省 大阪工業技術研究所 誘起構造を利用した高感度光応答材料の創製と評価に関する研究
通商産業省 大阪工業技術研究所 バーチャルリアリティ技術を用いた空間知覚能力の解明に関する研究
通商産業省 中国工業技術研究所 多様生物機能を利用した海洋環境の修復と適正管理に関する研究

 

(別紙2)流動促進研究制度の概要

平成9年10月
科学技術庁

1.背景と必要性

 我が国が今後とも研究開発を強力に推進していくためには、

  • 研究者の創造性の発揮に基礎をおいた柔軟かつ競争的で開かれた研究開発環境の整備
  • 研究者の流動化の促進が不可欠。

 このため、国立試験研究機関(以下「国研」という。)が、研究者の流動的な活用が必要とされる研究分野等において、任期付研究員を積極的に活用した集中的な研究活動を推進することが必要。

2.施策の内容

 研究者の流動的な活用による柔軟かつ競争的な研究環境の実現に向けて、任期付研究員を導入した集中的な研究活動を展開しようとする国研に対し、任期付研究員が限られた任期中に特に密度の高い研究活動を効果的に行い成果を上げることが可能となるよう必要な経費を措置する。

3.施策の概要

  • (1)研究期間:任期付研究員の任用期間を限度に、概ね3~5年間。
  • (2)予算額:任期付研究員1人が遂行する研究テーマ当たり1,500万円を限度。
  • (3)対象機関:任期付研究員を導入する国立試験研究機関。

お問合せ先

科学技術政策局調整課

-- 登録:平成21年以前 --