平成13年度科学技術振興調整費の抜本的見直し及び新規課題の募集時期等について

平成12年10月
科学技術庁
科学技術政策局調整課

科学技術振興調整費(以下、調整費という。)は、科学技術会議の基本方針に沿った国家プロジェクトとしての重要な研究業務を推進するための経費として運用されてきましたが、

  • 平成13年1月に科学技術会議が発展的に解消され、より強い機能を有する総合科学技術会議が発足すること
  • 現在、13年4月からスタートする新たな科学技術基本計画の策定に向けた検討が行われていること

  等を踏まえ、総合科学技術会議の政策誘導手段としてより一層の効果を発現させるべく、13年度からのあり方を抜本的に見直しております。
  見直しの内容は、「平成13年度の科学技術振興調整費のあり方について」(平成12年8月10日科学技術会議政策委員会決定)※に示されたとおりですが、従来、この時期(9~11月)に行って参りました調整費の新規課題の募集は、総合科学技術会議がこの科学技術会議政策員会決定に示された各プログラムについて、公募方針や具体的な対象分野等を決定した上で行うこととなります。
  従って、13年度新規課題の公募時期は、来年1月の総合科学技術会議発足以降となる予定です。なお、公募方針等については、総合科学技術会議の決定後、改めてお知らせすることと致しますので、御理解のほど、よろしくお願いいたします。

※ 科学技術振興調整費ホームページ参照http://www.sta.go.jp/policy/Chosei/index.html

<見直しのポイント>

  総合科学技術会議の政策誘導手段として十分な効果を発揮させるべく、各府省の施策や他の競争的資金には馴染まない、横断的な科学技術システム改 革及び先導的・試行的な研究を推進する。

  このうち、特に、科学技術システム改革により、研究開発を活性化させるための研究環境の構築に重点的に取り組む。

  調整費内に設定したプログラムについてはサンセット方式を徹底し、一定の期間後に廃止することを原則とする。

<新たなプログラムの内容>

  戦略的研究拠点育成
国際的にも魅力のある個性豊かな研究機関を創出するため、研究マネージャーの優れた構想とリーダーシップの下、斬新な「研究経営戦略構想」を策定した公的研究機関に対し、その構想の実現に必要となる資金を支援します。 -公的試験研究機関、大学等

  若手任期付研究員支援
  公的研究機関に任期付きで採用された優秀な若手研究者に対して、自立的な研究を行うために必要となる経費を支援します。なお、選定された研究者の所属する研究機関へは、間接経費(オーバーヘッド)が交付されます。
  -法律の対象となる若手任期付研究員等
  一般職の任期付研究員の採用、給与及び勤務時間の特例に関する法律
  地方公共団体の一般職の任期付研究員の採用等に関する法律
大学の教員等の任期に関する法律

  新興分野人材養成
  大学、独立行政法人等において新興分野の人材養成のためのユニット(講座・研究部門等)を機動的に開設し、弾力的かつ迅速な人材養成を促進します。
  -研究者の養成及び資質の向上を業務とする独立行政法人、大学等

  先導的研究の推進
  潜在的可能性を有する萌芽的な研究開発、試行的・パイロット的研究プロジェクト、緊急に対応を必要とする研究等、各省施策や他の競争的資金では馴染みにくい研究開発を実施します。なお、研究実施機関へは、間接経費(オーバーヘッド)が交付されます。
  -独立行政法人、国立試験研究機関、大学、民間等

  我が国の国際的なリーダーシップの確保
  日本が主体性を持った国際的な科学技術活動を展開していくため、総合科学技術会議の主導の下、産官学・NGO等我が国の総力を挙げて積極的に取り組むべき国際的活動(調査検討、国際会議の主催等)に対応していきます。
  -独立行政法人、国立試験研究機関、大学、民間等

  科学技術政策提言
  総合科学技術会議が国家的・社会的重要課題を提示し、それについて自然科学から人文科学までの広範な研究者が議論し、社会的インパクトや具体性のある政策提言レポートの取りまとめをします。
  -公的研究機関、大学、公益法人(学会等)等

  なお、既存プログラム内で複数年度に亘り継続することとして現在実施している課題については終了年次まで継続いたします。

  注)上記の新規プログラムについては、予算編成の過程で見直されることがあり得ます。

お問合せ先

科学技術政策局調整課

電話番号:3581-5271(内32 1)、3591-7260(直通) 

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