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「2001年春の関東地方の花粉飛散について」[第215号]

‐第215号‐
平成13年1月31日

平成12年度科学技術振興調整費
「花粉症克服に向けた総合研究」
スギ花粉暴露回避に関する研究班

 関東地方における2001年春のスギ花粉の飛散量はおおむね前年2000年春の60%から80%、平年に比較すると1.2倍から1.5倍程度になる見込み。また、花粉の飛散の開始はほぼ平年並みで、関東南部では2月中旬、北部では2月下旬になる見込みである。

 平成9年度から科学技術振興調整費で始まった「花粉症克服に向けた総合研究」において、「スギ花粉暴露回避に関する研究班」(第3班)は花粉の暴露回避に関する研究を行い、多くの成果を得た。その中で花粉の飛散量について従来の手法より精度の高い予測手法を開発し、研究途中の平成10年春から関東における花粉の飛散量の予測について発表を行っている。従来の花粉飛散量予報は夏の気象条件からの予測であったが、本研究では花粉を放出するスギ林の雄花生産量の推定値を加えた予測式を開発した。表‐2には雄花生産(翌年の花粉飛散量と連動)に影響を与える2000年夏の東京における各種気象条件を示した。また、表‐3は過去3年間のスギ雄花の生産指数と翌年春の東京の花粉飛散量を示す。
 2000年の夏は表‐2で見るように最高気温、平均気温ともに6月下旬から高い状況が続いた。降水量は7月上旬に300ミリを超える大雨が降ったが、7月の中旬、下旬は極めて降水量が少なくなった。日射量、日照時間は7月上旬以降平年よりも多い状態が続いた。なお、気象条件が雄花生産量に最も影響する期間は7月中旬から下旬である。気象条件は花粉を放出するスギ雄花の生産量指数は1600で前年の72.2%であった。これらのデータから予測される関東地方の2001年春のスギ花粉の飛散量は表‐1の通りである。

予測値 2000年
東京 3020~3800 4804
横浜 2520~3200 4001
船橋 2380~3020 3777
坂戸 7400~12400 15541
水戸 5670~7200 9003
宇都宮 3140~3980 4979
前橋 6310~8020 10019

表‐1各地の予測花粉数

 また、花粉の飛散開始は1月の気温の経過によってその時期が決まる。2001年の1月は大雪の影響などで気温の低い日が多くなっており、1月全体としては平年よりもやや低い気温になる見込みである。しかし、2月上旬は気温の高い日が多くなると予想されている。このため、花粉の飛散開始は各地とも平年並みで関東南部では2月中旬、関東北部では2月下旬になる見込みである。

気温 平均気温 降水量 平均湿度 日射量 日照時間
6月上旬 26.9 22.8 25 67 19.1 68.2
6月中旬 25.1 21.6 115 77 13.9 46.7
6月下旬 26.1 23.3 92 79 9.8 14.9
7月上旬 30.8 26.3 339 69 18.5 69.6
7月中旬 32.2 28.3 0 70 17.9 62.9
7月下旬 31.9 28.4 35 70 17.9 77.7
8月上旬 33.4 28.8 123 68 18.4 78.3
8月中旬 30.9 27.1 38 71 15.2 47.7
8月下旬 32.9 29.1 2 70 14.9 59.7
ミリ メガジュール毎平方メートル 時間

表‐2 2000年夏の気象条件(東京)

花粉数 雄花指数
1998 2110 1372
1999 673 159
2000 4806 2216
2001 1600

表‐3 花粉数と雄花生産指数

問い合わせ先

【研究内容】
 平成12年度科学技術振興調整費「花粉症克服に向けた総合研究」
 「スギ花粉暴露回避に関す研究班」班長
 財団法人 日本気象協会気象情報部専任主任技師 村山貢司
 電話 03‐5958‐8188
【事務局】
 文部科学省研究振興局ライフサイエンス課 担当者 荒木 裕人
 電話 03‐3581‐5250

-- 登録:平成21年以前 --