3.参考(2)

 

科学技術振興調整費による実施課題等の

中間及び事後評価の進め方について

 
平成13年7月18日

科学技術・学術審議会

研究計画・評価分科会

研究評価部会

 

1.評価の基本的考え方

 科学技術振興調整費(以下「調整費」という。)により実施する事業を一層総合的かつ効率的に推進する観点から、総合科学技術会議の定める「調整費の活用に関する基本方針」、「研究開発評価に関する大綱的指針」等に沿って、調整費による実施課題等の適切かつ厳正な中間及び事後評価(以下「評価」という。)を行う。評価にあたってはサイエンスメリットのみならず、実施課題等にあらかじめ設定された趣旨、目的等についても十分に踏まえる。

 

2.評価の目的

 評価は、実施課題等の計画の進捗度、目標の達成度等を評価することにより、その結果を実施課題等の改廃、プログラムの評価、調整費の配分方針等に反映させ、調整費の効果的、効率的な活用を確保するとともに、調整費の活用について国民に説明する責務を果たすことを目的とする。

 また、調整費は、将来の新たな施策や研究開発のシーズとなって発展する等の政策誘導効果の高い施策に活用されるものであることから、評価は、調整費により得られた成果を我が国の科学技術に関する施策等に幅広く反映させることを目的とする。

 

3.評価の方法

(1)  評価にあたっては、実施課題等に係る分野又は領域についての豊富な知見を有する外部有識者による評価を原則とする。このため、必要に応じて特定分野の専門家から構成されるワーキンググループを研究評価部会(以下「部会」という。)の下に設置する。ワーキンググループは、専門的な視点からの調査・検討を行い、その結果を部会に報告する。部会は、ワーキンググループからの報告を踏まえ、総合的、プログラム横断的な視点からの調査・検討を行い、その結果をとりまとめる。
(2)
 予算規模が小さい実施課題等の評価は柔軟に対応する。
 

4.評価対象課題等

(1)  調整費による全ての実施課題等を評価対象とすることを原則とする。ただし、実施課題等のうち、実態の把握に係る調査に関するもの等については、実施者からの報告書の提出をもって評価に代えるものとする。
(2)   当面の間、以下のプログラムで実施した課題等を評価対象とする。
   1総合研究
  2生活・社会基盤研究
  3目標達成型脳科学研究
  4ゲノムフロンティア開拓研究
  5知的基盤整備
  6流動促進研究
  7中核的研究拠点(COE)育成
  8開放的融合研究
  9国際共同研究総合推進(多国間型及び二国間型の複数年度実施する課題に限る。)
  10緊急研究

5.評価の時期及び主要検討項目
(1)  中間評価
  1  中間評価は、実施課題等にあらかじめ定められた時期に実施する。
  2  中間評価においては、当該実施課題等に関し、計画の進捗度、中間的な成果の意義等についての検討を行うとともに、これらを踏まえ、次年度以降の継続の可否、研究内容の見直しの要否等についての検討を行い、継続・変更・中止等の決定を行う。中間評価における具体的な評価項目を別紙1に定める。
(2)
 事後評価
  1  事後評価は、当該実施課題等終了の翌年度に実施する。
  2  事後評価においては、今後の調整費における新規課題の選定、研究開発のあり方等に反映させることを目的として、目標の達成度、研究成果の価値等についての検討を行う。事後評価における具体的な評価項目を別紙1に定める。

6.ワーキンググループにおける評価の進め方等
(1)  部会に設置するワーキンググループ及びそれぞれのワーキンググループが評価対象とする実施課題等は、当該年度における評価対象課題数、評価対象課題の分野等を踏まえ、毎年度定める。
(2)  ワーキンググループの構成員(主査を含む。)は、部会長が指名する。指名に当たっては、評価の中立性が保たれるよう留意する。
(3)
 ワーキンググループにおける評価の具体的な手順(プログラム毎)を別紙2に定める。
 

7.評価結果の取扱い

 毎年度の評価結果は、総合科学技術会議に報告し、その確認を得る。また、評価結果は、実施課題等の関係者に通知するとともに、個人情報、知的所有権等に係るものを除いて公表する。

 

8.その他

 その他、評価の進め方について必要な事項は部会が定める。

 

 

 

(別紙1)

科学技術振興調整費 中間・事後評価項目
科学技術振興調整費 中間・事後評価項目科学技術振興調整費 中間・事後評価項目

(別紙2)
プログラム毎の具体的な評価手順
 

(1)総合研究

 研究運営委員会(研究推進委員会)等により取りまとめられた自己評価結果報告書を下に、研究代表者からのヒアリング等を踏まえて検討を行う。

 

(2)生活・社会基盤研究

1生活者ニーズ対応研究

 総合推進委員会等により取りまとめられた自己評価結果報告書を下に、研究代表者からのヒアリング等を踏まえて検討を行う。

2地域先導研究

 地域中核機関等により取りまとめられた自己評価結果報告書を下に、地域中核オーガナイザーからのヒアリング等を踏まえて検討を行う。

 

(3)目標達成型脳科学研究

 リエゾン会議等により取りまとめられた自己評価結果報告書を下に、研究管理統括(研究代表者)からのヒアリング等を踏まえて、総合的な検討を行う。

 

(4)ゲノムフロンティア開拓研究

 研究推進委員会等により取りまとめられた自己評価結果報告書を下に、研究代表者からのヒアリング等を踏まえて検討を行う。

 

(5)知的基盤整備

 運営委員会等により取りまとめられた自己評価結果報告書を下に、研究代表者からのヒアリング等を踏まえて検討を行う。

 

(6)流動促進研究

 自己評価報告書を下に、任期付き研究員本人及び当該研究者の管理責任者からのヒアリング等を踏まえて検討を行う。

 

(7)中核的研究拠点(COE)育成

 機関外部評価委員会により実施された外部評価結果を下に、研究代表者、機関外部評価委員会委員長、及び所管府省からのヒアリング等を踏まえて検討を行う。なお、中間評価の実施にあたっては、「科学技術振興調整費による中核的研究拠点(COE)育成における中間評価の実施について」(平成7年3月23日科学技術会議政策委員会中核的研究拠点(COE)育成委員会決定)に沿うものとする。

 

(8)開放的融合研究

 融合研究評価委員会により実施された外部評価結果を下に、研究総括責任者及び融合研究評価委員会主査からのヒアリング等を踏まえて検討を行う。

 

 

(9)多国間型国際共同研究

 研究運営委員会(研究推進委員会)等により取りまとめられた自己評価結果報告書を下に、研究代表者からのヒアリング等を踏まえて検討を行う。

 

(10)二国間型国際共同研究

 自己評価報告書を下に、研究代表者からのヒアリング等を踏まえて検討を行う。

 

(11)緊急研究

 研究運営委員会等により取りまとめられた自己評価結果報告書を下に、研究代表者からのヒアリング等を踏まえて検討を行う。

-- 登録:平成21年以前 --