平成13年度科学技術振興調整費による研究実施課題等の評価結果について 1はじめに



(1) はじめに  
  科学技術振興調整費(以下、「調整費」という。)は、「科学技術振興調整費活用の基本方針」(昭和56年3月9日科学技術会議決定)で研究評価の実施を掲げているように、昭和56年の制度発足当初より調整費を有効かつ適切に活用し、効率的な研究開発等を推進する観点から先駆的に厳正な課題の中間・事後評価を実施してきた。さらに、平成9年8月に科学技術会議により「国の研究開発全般に共通する評価の実施方法の在り方についての大綱的指針」が決定されたことを踏まえ、同会議政策委員会研究評価小委員会において調整費による実施課題等を対象とする「研究評価小委員会における研究評価の進め方について」(平成9年11月21日研究評価小委員会決定)を策定し、それまで内規としてあった評価基準及び過程について明文化するなど、公正かつ透明な評価を実施してきたところである。  
  従来、調整費による実施課題等の評価は、科学技術会議政策委員会及び同委員会の下に置かれた研究評価小委員会、ゲノム科学委員会等の委員会において実施されてきた。しかしながら昨年1月の総合科学技術会議、文部科学省の発足等の省庁再編を踏まえた調整費の運用についての見直しが行われ、平成13年度からは「科学技術振興調整費の活用に関する基本方針」(平成13年3月22日総合科学技術会議決定)に沿って具体的な運用が行われることとされ、この中で実施課題等の評価(課題選定のための事前評価を含む。)に関しては「総合科学技術会議の定める評価の基本的な方針に沿って、文部科学省が行い、その結果を総合科学技術会議に報告し、確認を得る」との基本的な方針が示された。  
  このような背景の下、文部科学省においては、「科学技術振興調整費による実施課題等の中間及び事後評価の進め方について」(平成13年7月18日科学技術・学術審議会研究評価部会決定)及び「平成13年度科学技術振興調整費による実施課題等の中間及び事後評価の実施について」(平成13年7月18日科学技術・学術審議会研究評価部会決定)に基づき、評価対象課題等の分野又は領域等を勘案した、当該分野又は領域等の専門家から構成される10のワーキンググループを設置した。そして、「総合研究」、「開放的融合研究」、「生活・社会基盤研究」、「知的基盤整備」、「目標達成型脳科学研究」、「ゲノムフロンティア開拓研究」、「流動促進研究」、「中核的研究拠点(COE)育成」、「国際共同研究総合推進」、「緊急研究」の10プログラムにより実施した課題等のうち、平成13年度に中間及び事後評価対象となる計66課題について、専門的な視点からの詳細かつ厳正な調査・検討を行った。  


 

-- 登録:平成21年以前 --