平成11年度研究評価小委員会研究評価報告書について 2.各論 (2)流動促進研究 (a)


生体組織を再建するための培養容器の開発・医学応用に関する研究

(研究期間:平成9年度~13年度)

 

 

任期付研究者名:菊池 正紀(科学技術庁無機材質研究所)

 

 

(1) 総 評

本研究は、当初の研究計画通り3年度までに、無機材料で生体活性の高いリン酸三カルシウムセラミックスと、生体内溶解性のある合成有機高分子の乳酸系共重合体を用いて、熱混練法により新有機無機複合化技術を確立することに成功しており、計画は順調に進捗している。また、上記技術で創製した素材は、現在世界的に新しい治療法として注目を集めている「組織工学」による欠損組織再生方法の一つである骨再生誘導法に、生体活性、機械的性質、生体内溶解性の全ての点で非常に適した材料であることが動物実験などで示され、目的・目標は適切である。

他方、任期制の活用の効果に関しても、想定したとおりの効果が得られており、任期付研究員に対する必要な支援もなされている。従って、4年目以降も継続するべきである。

 

(2) 4年目以降の研究実施に際しての留意事項

徹底的に実用化を指向するとともに、特許との関係、企業化対応に留意して進捗させるべく留意が必要と判断される。
 

 




 

-- 登録:平成21年以前 --