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10.外来植物のリスク評価と蔓延防止策

(事後評価)

(実施期間:平成17~19年度)

代表機関:独立行政法人農業環境技術研究所(代表者:藤井 義晴)
参画機関:
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構、岡山大学、雪印種苗株式会社、財団法人日本植物調節剤研究協会

課題の概要

 近年、国際交流や貿易の拡大に伴い、外来植物の我が国への予期せぬ侵入や人為的な導入が増加しているため、日本各地で外来植物の蔓延問題が顕在化している。そこで、本研究では、すでに定着している外来植物の実態把握、蔓延要因、生物多様性に及ぼす影響の研究を行うとともに、新たに導入しようとする外来植物の取り扱いに関する規制の根拠となる定着・蔓延のリスクを評価するための手法を策定する。これらの成果を基に、防除すべき植物種を特定し、新たに侵入する外来植物の中から規制すべき種を特定するためのリスク評価法を開発し、「外来生物被害防止法」の施行に貢献すること、また、既に侵入し生態系への影響が大きな外来植物の効果的な駆除方法を開発して実証試験を行い、蔓延防止策を提示することを目的とした。

(1)総合評価(所期の計画と同等の取組が行われている)

 本課題のミッションステートメントである外来植物の実態把握、リスク評価法の開発、および蔓延防止策の策定のすべてにおいて、所期の目標に達しており、また、原著論文発表、公開セミナー、展示会、Web公開を通じて、情報発信が適切に行われている。個別の研究に関しては、お互いの役割分担を明確化して、確実に成果を出している。科学的解析法があまり明確でなかった外来植物に関して、極めて実証的な研究が体系的に行われ、一定の研究・解析手法ができた点、種々のデータベースを作成し、公開している点、および部分的ではあるが、蔓延防止策を提示できた点は高く評価できる。
 新規な外来植物のリスク評価について、得られた知見がどれほど普遍的に適用しうるのか、長期にわたって持続的な取り組みを行うことが望まれる。また、成果に基づいた今後の展開について、政策的提言も含めて、関係府省・機関と十分に協議し、発展させていくことが期待される。

<総合評価:B>

(2)個別評価

1.目標達成度

 外来植物の実態把握、リスク評価法の開発、および蔓延防止策の策定のすべての課題において、所期の目標に達している。しかしながら、外来植物のリスク・ベネフィットバランスについては未検討であり、今後の対応が望まれる。また、オーストラリアやガラパゴス諸島の例が日本の国情にどのように適合するのか、さらに検討を進めることが必要である。

2.情報発信

 原著論文の発表は適切に行われ、またレビュー論文、講演などによる関連分野の研究者への情報発信も適切に行われている。さらに、合計9回の公開セミナー、合計10回の展示会、Web公開を通じてのアウトリーチ活動は十分に行われている。特に、下敷きや出版物を作って一般に配布するなど、様々な工夫がなされている点は評価できる。今後の展開として、学術機関・関連企業に留まらず、行政・報道機関・生産者団体・NPO法人活動団体などを対象として、従来の学術発信を越えた取り組みが期待される。

3.研究計画・実施体制

 取り扱うべき内容が広いため、関係者の多い体制となっているが、お互いの役割分担を明確化して、適切な協力がなされている。また、適切な予算配分のもと、確実に成果を出しており、計画・体制とも妥当である。特に、研究交流が活発に行われており、今後さらに周辺分野の研究者を巻き込んだ体制作りが期待される。

4.実施期間終了後における取り組みの継続性・発展性

 本課題の成果に基づいたプロジェクトが一部実施されているようであるが、成果をさらに発展させる具体的な後継プロジェクトを立案し、確実に実施することが、本研究への投資の社会的還元として強く望まれる。また、本研究の成果をどのように政策に活用していくのか、その為に今後何を付加すべきか、明確にすべきである。さらに何のために外来植物を防除するのか、それによってどのような自然を守ろうとするのかなどの根本的な考え方の議論を進めることが望まれる。

(3)評価結果

総合評価目標達成度情報発信研究計画・
実施体制
実施期間終了時に
おける取り組みの
継続性・発展性
Bbbbc

お問合せ先

科学技術・学術政策局科学技術・学術戦略官付(推進調整担当)

(科学技術・学術政策局科学技術・学術戦略官付(推進調整担当))

-- 登録:平成21年以前 --