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3.生活者支援のための知的コンテンツ基盤

(事後評価)

(実施期間:平成17~19年度)

代表機関:独立行政法人産業技術総合研究所(代表者:橋田 浩一)
参画機関:名古屋大学、朝日放送株式会社、三洋電機株式会社、日本電気株式会社

課題の概要

 映像コンテンツの制作と利用効率と品質を高める技術の提供によりプロのコンテンツクリエータを支援するとともに、一般の生活者も参画できるコンテンツの創造と流通の基盤を構築し、コンテンツや情報家電産業を中心とする経済や文化の活性化に貢献することを目的とした。
 具体的には、映像コンテンツや生活者の行動や家電機器の機能の意味を、人間と情報システムが共有するためのオントロジー(概念体系)、および、それに基づく意味記述を解釈するミドルウェアシステムを開発する。また、意味記述を含めることによって良質の映像コンテンツ(知的映像コンテンツ)を効率的に作成する技術など、意味に基づくコンテンツの知的処理技術や著作権管理技術も確立し、一般の利用者が参画できる仕方でこれらを運用することにより、その有効性の検証と成果の普及を図ることを目指した。

(1)総合評価(所期の計画と同等の取組が行われている)

 研究内容は原著論文などで発表されており、新規性・学術的成果もある。この領域はトライアル的な面が多く、さらなる実験を可能にするソフトウェアが開発されている点も評価された。また、計画では既存のサービスオントロジーの規格案を活用する予定であったが、本研究目標を達成するため軌道修正をして研究を遂行した点は適切であり、概ね目標は達成されている。さらに、本研究の基幹となっている「抽象的事象を階層化する方法」については、多くの分野で試みが実施されており、その手法の紹介は評価できる。
 しかし、個々の取り組みのベクトルがやや異なっており、総合的な方向性や具体的効果が不明確であった点は惜しまれる。

<総合評価:B>

(2)個別評価

1.目標達成度

 さまざまな側面から課題の目標が達成できていると判断され、種々の内容を積極的に実施し、論文発表に結びつけた点は評価できる。
 しかし、手法の妥当性が定量的なデータとして検証されていないので、手法の一般性と応用性に疑問が残る。スポーツ、バラエティなど映像コンテンツを分離し大枠を作った上でセマンティックオーサリングを開発するというのが基盤研究として望ましい進め方であろう。
 また、多くの関連研究や事業化されたサービス等の現状が示されておらず、成果については今回実現できたことが中心となっておりプログラムの趣旨に対する位置づけで不明確さが残る。今後、プロトタイプシステムのデモンストレーションを多く取り入れた有効なツールの作成とそれらを用いた評価の実施、各種手法についてのビジネス特許についても検討を進めていただきたい。

2.情報発信

 全体として学会発表など適切に行なわれているが、サブテーマによっては原著論文、特許出願が無いもの等があり、担当機関により偏った成果となっている。
 また、効果の理論的裏づけや定量的検討(開発工数や開発者のスキルの節約等)が少ない点が懸念される。手法の有効性を明確に示すこと、ミドルウエア化やインタフェースの標準化にも一層努力をしていただきたい。

3.研究計画・実施体制

 研究の実施能力に基づいた体制構築は概ね妥当であったが、現状の課題を明確化するための情報収集体制が弱いように見受けられ、方向性・統一感も不足と判断された。今後、研究成果を産業界が活用する体制を明確にし、開発技術をさらに発展させることが望まれる。

4.実施期間終了後における取り組みの継続性・発展性

 実証実験を通じての各種の展開や、共同研究、学会での活用など、今後の継続性・発展性については期待できる。ただし、第三者が導入する場合のリスクについての情報提供、さまざまな機器間における標準化、オープンソース化なども視野に入れることが必要と思われる。また、各種ソフトを組み合わせた総合システムの構築と、e-ビジネスへの特許化などについても検討を進めていただきたい。  

(3)評価結果

総合評価目標達成度情報発信研究計画・
実施体制
実施期間終了時に
おける取り組みの
継続性・発展性
Bbbbb

お問合せ先

科学技術・学術政策局科学技術・学術戦略官付(推進調整担当)

(科学技術・学術政策局科学技術・学術戦略官付(推進調整担当))

-- 登録:平成21年以前 --