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2.新領域を開拓する独創的人材の飛躍システム

(中間評価)

(実施期間:平成18~22年度)

実施機関:京都大学(代表者:松本 紘)

課題の概要

 学理の探求と実践を理念とした幅広い先端理工学の開拓研究分野における独創的な若手研究者の育成を実現するために、異分野間の融合研究や新規分野の開拓に挑戦する創造研究のインキュベーションをミッションとする新たな人材育成システムを構築する。このため、「次世代開拓研究ユニット」を設置し、優秀な若手研究者を国際公募し、特別研究員(「助教」級)として採用する。自立的な研究活動を保証するため、適切な研究費の配分を行うとともに、センター直属のアカデミックスタッフを配する研究支援体制を充実させる拠点型育成プログラムとする。京都大学の持つ大型・特殊研究設備や国内外の研究拠点など既存の研究基盤を積極的に開放し、若手研究者の自立を強力に支援する。
 本構想においては、採用された特別研究員は、高い独立性をもってハイレベルの研究を遂行することが可能であり、比較的若い段階から国内外に自己の研究成果をアピールできる。また、広い視野と優れた国際感覚に加え国際的な情報発信力に富む若手研究者の育成を目的として、フレキシブルな海外交流などを実行する。本育成プログラム終了後に優れた研究者と認められた者にはテニュア資格を与え、部局における研究領域の活性化や独創的な研究者による革新的な学術領域の開拓を目指す。

(1)総合評価(所期の計画以下の取組であるが、一部で当初計画と同等又はそれ以上の取組もみられる)

 「次世代開拓研究ユニット」を新たに設立し、先端理工学分野の人材育成をうたい、研究者育成に主眼を置き、国際公募で優秀な人材を任用し、手厚い研究費の供与、研究スペースの確保、メンターや学内外の領域アドバイザーの配置など、若手研究者の研究環境は比較的整備され、研究の進捗は順調である。しかし、若手研究者選考時における審査委員に占める外部有識者の割合が低いことや、自校出身比率が高いことは、“世界的研究拠点を目指す研究機関における人材養成システム改革の取組"という、本プログラムの趣旨に十分合致しているとはいえず、独自の人材育成の理念および理念達成のための具体策を更に明確にされること、また、プログラム終了後の育成人材の活躍分野を明確にして、学内の部局の独自性を踏まえつつ、全学的なシステム化に向けた取組への努力が見えるようにしていただきたい。優秀な人材の確保については既に実績もあり、今後、本課題独自の人材育成理念について再検討、更なる明確化を行い、プロジェクトの課題に沿った人材育成の工夫、積極的なプロジェクトの推進が期待される。

<総合評価:C>

(2)今後の進め方(計画を継続又は一部見直しが必要である)

 全体的なシステムとしては、概ね整備されつつあるといえるが、8分野にわたり10数名の若手研究者の採用という規模を考慮すると、制度改革として結実させるにはより高い戦略性が必要と思われる。既存の人事制度や、平成20年度に本プログラムで採択された拠点との相互関係を整理して、機関としての整合性がとれた全体像を構想し、また積極的に自主財源を利用した取組を拡大してシステム改革を全学に定着させる努力が望まれる。

<今後の進め方:B>

(3)個別評価

1.進捗状況

 若手研究者を育成するための研究費、スペースの供与など、研究環境の整備を行い、ハード面については概ね所期の計画どおりに進捗しているといえる。しかし、形式的な整備のみにとどまり、全学的な新しいシステム改革につながる独自の取組の形がよく見えない感がある。今後の計画がプログラムの趣旨に添いつつ、独自性ある具体的なものとなっているか、常にPDCAサイクルを働かせながら進める必要がある。

2.国際公募・審査・業績評価

 異分野融合、新規分野の開拓に資する独創的若手研究者という育成目標を掲げ、国際公募を実施しているが、結果として応募者数が少なく、特に自校関係者の割合が高い点が懸念される。今後、外国人・女性の採用を含め多様性のある幅広い人材を確保するための取組みについての改善が必要である。また、各種審査においては、国内外からの審査委員を入れるなど、審査の公平性・透明性を高めより慎重に行うこと、またテニュア率が比較的低いと判断されることは応募において問題となることも考えられ、公募方法と審査・評価のあり方などの検討が望まれる。

3.人材養成システム改革(上記2.以外の制度設計に基づく実施内容・実績)

 メンターの具体的役割や、メンターと若手研究者との関係が不明確なことがやや懸念されるものの、研究費・研究スペースなどは確保されており、若手研究者の独立性は概ね担保されているといえる。しかし、目的とする「国際的」「独創的」人材を育成するための独自の創意、工夫が見えにくく、単なる研究資金の配分にとどまらない具体的育成施策を打ち出す必要がある。

4.人材養成システム改革(上記2.以外の制度設計に対するマネジメント)

 次世代開拓研究ユニットと関連部局とが連携したPDCAサイクルを働かせているとのことであるが、実体が不明瞭で、部局を越えたリーダーシップを十分に発揮しつつ本課題の趣旨を実現するための体制の構築に改善の余地がある。また、他に波及効果をもたらすような本課題独自の工夫を行うとともに、自主的取組の拡大など、定着に向けた一層の努力が期待される。

5.実施期間終了後の継続性

 本プログラムへの応募、次世代開拓研究ユニットの設置は、若手研究者の育成等に関する大学の中期目標・計画に立脚して行われており、本課題の人材養成システムを各部局で取り入れる動きがある点は評価できる。テニュア審査後の、部局ポストへの道筋を明確化することで、一層の発展性が期待される。しかし、全学で統一的に取り組める仕組み・将来像に具体性が欠けているように見受けられ、実施期間終了後の継続性を担保する仕掛けを構築する必要がある。

(4)評価結果

総合評価今後の進め方進捗状況 国際公募・
審査・
業績評価
人材養成
システム改革
(実施内容・実績)
人材養成システム
改革
(マネジメント)
実施期間終了後の
継続性
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お問合せ先

科学技術・学術政策局科学技術・学術戦略官付(推進調整担当)

(科学技術・学術政策局科学技術・学術戦略官付(推進調整担当))

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