1.評価結果概要

1 プログラムごとの評価結果の概要を以下に述べる。また、下記標記中の評価項目の内容については次のとおり。
 なお、本年度の評価基準については、次のとおり。

総合評価

A.所期の計画以上の取組が行われている
B.所期の計画と同等の取組が行われている
C.所期の計画以下の取組であるが、一部で当初計画と同等又はそれ以上の取組もみられる
D.総じて所期の計画以下の取組である

今後の進め方
(中間評価のみ)

A.計画をさらに発展させるべきである
B.計画を継続又は一部見直しが必要である
C.計画の大幅な見直しが必要である
D.計画を終了すべきである

(1)戦略的研究拠点育成

 平成19年度に研究を終了した3課題について事後評価を実施した。
 2課題については所期の計画以上の取組が行われていると評価された。残りの1課題については、継続性・発展性が期待できないことなどから、総合評価は「C」と判断された。
 また、昨年度中間評価を実施した東京工業大学の課題について、中間評価の反映状況を確認するためフォローアップを行い、中間評価を踏まえた対応がなされていること等を確認した。

(参考)

◇制度概要

 優れた成果を生み出し、新しい時代を拓く研究開発システムを実現するため、組織の長の優れた構想とリーダーシップにより、研究開発機関の組織改革を進め、国際的に魅力のある卓越した研究拠点の創出を図る。

◇充当額

1育成機関当たり10億円以内/年

◇育成期間

原則5年間(3年目に中間評価を実施)

総合評価ABCD課題数合計
事後評価20103

(2)新興分野人材養成

 平成19年度に研究を終了した12課題について事後評価を実施した。
 2課題については所期の計画以上の取組が行われている、7課題については所期の計画と同等の取組が行われていると評価された。その他の3課題については、目標達成度が所期の目標をやや下回っているなどの理由から、総合評価は「C」と判断された。

(参考)

◇制度概要

 科学技術の振興にとって重要領域ではあるが人材が不足しており、戦略的な人材養成により、世界における我が国の地位を確保する必要がある新興の研究分野や、産業競争力の強化の観点から人材の養成・拡充が不可欠な研究分野において、プロフェッショナルを早期に育成するための講座・部門規模のユニットを機動的に設置する。

◇充当額

1課題当たり5千万円~1億円/年程度
(特に必要と認められる場合2億円/年程度を上限)

◇実施期間

原則5年間(3年目に中間評価を実施)

総合評価ABCD課題数合計
事後評価273012

(3)産学官共同研究の効果的な推進

 平成19年度に研究を終了した12課題について事後評価を実施した。このうち1課題については、目標達成度や、企業との連携が十分でないことから、総合評価は「C」とされた。その他の11課題については、所期の計画と同等の取組が行われているとの評価がなされた。

(参考)

◇制度概要

 経済社会ニーズに対応した産学官の共同研究を効果的に促進するため、民間企業が自らの研究資金を活用し、大学、独立行政法人等の研究機関と共同研究を行う場合に、当該研究機関に対してその分担に応じた経費を助成する仕組みを導入し、大学、独立行政法人等の研究機関の研究シーズと民間企業の研究ニーズの積極的なマッチングを推進する。

◇充当額

1課題当たり2千万円~1億円/年程度

◇実施期間

3年間を限度

総合評価ABCD課題数合計
事後評価0111012

(4)若手任期付研究員支援

 平成19年度に研究を終了した3課題について事後評価を実施した。このうち1課題には、所期の計画と同等の取組が行われていると評価された。残りの2課題については、研究計画がやや不適切であったなどの理由から、総合評価は「C」と判断された。

(参考)

◇制度概要

研究員の任期制の広範な定着を目指し、若手の任期付研究員が任期中に自立的研究に専念できるよう、特に優秀な任期付研究員に対して任期中における研究を支援する。

◇充当額

1課題当たり5百万円~1千5百万円/年程度

◇実施期間

5年間を限度(実施者の任期内。3年目に中間評価を実施)

総合評価ABCD課題数合計
事後評価01203

(5)重要課題解決型研究

 平成20年度に3年目を迎える6課題について中間評価を、平成19年度に研究を終了した13課題について事後評価をそれぞれ実施した。
 中間評価を実施した課題のうち、1課題については、目標の一部に遅れが見られ、個別研究の統合も十分でないことから、総合評価は「C」と判断された。その他の5課題については、所期の計画と同等の取組が行われていると評価された。
 事後評価を実施した課題のうち、1課題は所期の計画以上、7課題については所期の計画と同等の取組が行われていると評価された。また、3課題については所期の計画以下の取組であるが、一部で当初計画と同等又はそれ以上の取組もみられると評価された。残りの2課題のうち1課題は、目標に対する成果がほとんど得られておらず、検証可能な形での成果発信が全く行われていないことなどから、またもう1課題は研究計画・実施体制が不適切であったことなどから、それぞれ総合評価は「D」と判断された。

(参考)

◇制度概要

国民のニーズに対応する国家的、社会的に重要な政策課題であって、単独の府省では対処が困難であり、政府として速やかに取り組むべき課題について、産学官の複数の研究機関による総合的な推進体制の下で、具体的な達成目標を設定し、研究開発を推進する。

◇充当額

1課題当たり1~2億円/年

◇実施期間

原則3年間(特に必要と認められる場合5年間を上限とする。3年を越える場合3年目に中間評価を実施。)

総合評価ABCD課題数合計
事後評価05106
事後評価173213

(6)科学技術連携施策群の効果的・効率的な推進

 平成19年度に研究を終了した11課題について事後評価を実施した。このうち8課題は、所期の計画と同等の取組が行われていると評価された。残りの3課題については、所期の目標をやや下回っているなどの理由から総合評価は「C」と判断された。

(参考)

◇制度概要

「平成17年度科学技術関係予算の改革について」(平成16年7月23日総合科学技術会議決定)に基づき、各府省の縦割りの施策に横串を通す観点から、科学技術連携施策群(以下「連携施策群」という。)について、総合科学技術会議のイニシアティブの下にコーディネーター等を配置し不必要な重複の排除、連携の強化等の各施策間の調整を推進する。その上で補完的に実施すべき研究開発課題について内容・達成目標等を具体的に設定して推進する。

◇充当額

1課題当たり4~9千万円/年上限

◇実施期間

3年間を限度

総合評価ABCD課題数合計
事後評価083011

(7)若手研究者の自立的研究環境整備促進

 平成20年度に3年目を迎える9課題について中間評価を実施した。このうち2課題は所期の計画以上の取組が行われている、5課題については所期の計画と同等の取組が行われていると評価された。残りの2課題については、システム改革が適切ではなく、実施期間終了後の継続性がやや期待できないことなどから、総合評価は「C」と判断された。

(参考)

◇制度概要

若手研究者が自立して研究できる環境の整備を促進するため、世界的研究拠点を目指す研究機関において、テニュア・トラック制に基づき、若手研究者に競争的環境の中で自立性と活躍の機会を与える仕組みの導入を図る。

◇充当額

1課題当たり2~3億円/年

◇実施期間

原則5年間(3年目に中間評価を実施)

総合評価ABCD課題数合計
中間評価25209

(8)地域再生人材創出拠点の形成

 平成20年度に3年目を迎える10課題について中間評価を実施した。このうち9課題には所期の計画と同等の取組が行われていると評価された。残りの1課題については、拠点形成の手法の妥当性や有効性がやや不適切であり、地域再生に向けた取組としては不十分であることなどから、総合評価は「C」と判断された。

(参考)

◇制度概要

大学が有する個性・特色を活かし、将来的な地域産業の活性化や地域の社会ニーズの解決に向け、地元で活躍し、地域の活性化に貢献し得る人材の育成を行うため、地域の大学(又は地域の大学のネットワーク)が地元の自治体との連携により、科学技術を活用して地域に貢献する優秀な人材を輩出する「地域の知の拠点」を形成し、地方分散型の多様な人材を創出するシステムを構築する。

◇充当額

1課題当たり5千万円/年上限

◇実施期間

原則5年間(3年目に中間評価を実施)

総合評価ABCD課題数合計
中間評価091010

(9)アジア科学技術協力の戦略的推進(機動的国際交流)

 平成20年度に3年目を迎える1課題について中間評価を実施し、所期の計画と同等の取組が行われていると評価された。

(参考)

◇制度概要

我が国が、アジア諸国、特に中国、韓国、インドやASEAN諸国との間で科学技術の協力・連携を強化し、オープンで対等な産学官の多層的パートナーシップの構築を主導し、環境・エネルギー、防災、感染症等地域共通課題の解決やグローバルな問題の解決を図るため、国際会議等による人的ネットワークの構築を支援する。

◇充当額

1課題当たり1億5千万円/年程度

◇実施期間

原則5年間(3年目に中間評価を実施)

総合評価ABCD課題数合計
中間評価01001

(10)重要政策課題への機動的対応の推進(緊急研究)

 平成19年度に研究を終了した2課題について事後評価を実施した。このうち1課題は所期の計画以上、残りの1課題については所期の計画と同等の取組が行われていると評価された。

(参考)

◇制度概要

年度途中に発生した自然災害、社会問題、国際対応等の突発的事態に対応して機動的に研究・調査を実施する。

◇充当額

1課題当たり数千万円/年

◇実施期間

1年以内

総合評価ABCD課題数合計
事後評価11002

お問合せ先

科学技術・学術政策局科学技術・学術戦略官付(推進調整担当)

(科学技術・学術政策局科学技術・学術戦略官付(推進調整担当))

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