「安全・安心な社会の構築に資する科学技術政策に関する懇談会」 報告書 あとがき

 本懇談会は、昨年4月以来、20回にわたる会合を重ねてきた。これは安全・安心に係る科学技術が幅広い領域にわたっているためだけではなく、社会との関わりが深いため、科学技術政策の検討過程においても、科学技術的な側面に加え、様々な社会的側面を検討課題として取り上げる必要があったためである。
 安全・安心に係る科学技術の振興は、基本的に社会課題解決型のアプローチであり、また、その研究成果が社会に受け入れられて定着し、安全・安心の確保に貢献してはじめてゴールとなるものである。
 このため、課題解決に必要となる自然科学から人文社会科学にわたる様々な知を結集して研究開発を進めることが必要であり、また、それらの知を生み出す研究者や技術者と、公的機関・企業等における安全・安心の実務担当者、およびユーザーである国民の各層が連携を深める中で、科学技術の振興を適切に進めていくことが、その成果を真に社会に有益なものとしていく上で重要なポイントとなる。
 安全・安心をめぐる諸情勢は刻々と変化しており、少し前までは想像さえしなかったことが具体的な課題として顕在化することも稀でなく、また、対応するための科学技術も近年急速に進歩している。
 上述のように、科学技術が社会との関わりを深める中で、今後とも、科学技術が様々な課題の解決に寄与し、安全・安心な社会の構築に大きく貢献していくことを期待したい。

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科学技術・学術政策局政策課

(科学技術・学術政策局政策課)

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