「安全・安心な社会の構築に資する科学技術政策に関する懇談会」(第15回)議事要旨

1. 日   時: 平成16年2月6日(金)15:00〜17:00
2. 場   所: 社会技術研究システム・第1会議室
3. 出席者:
(委   員) 中島尚正座長、井上孝太郎委員、小野芳朗委員、河田恵昭委員、吉川肇子委員、高取健彦委員、柘植綾夫委員、堀井秀之委員、村山裕三委員
(講   師) 関村直人   東京大学大学院工学系研究科教授
(事務局) 井上科学技術・学術政策局次長、川端計画官、倉持基盤政策課長、土橋調査調整課長、川口原子力規制室長補佐、内丸計画官付企画官

4. 議   題
(1) 各分野の現状と課題について
(2) その他

5. 議事概要
(1) 各分野の現状と課題について
a. 大規模プラントの事故対策について
   大規模プラントの事故対策に関し、東京大学大学院工学系研究科   関村教授より、「原子力プラントの事故故障対策及び保全技術とその展開」についてご講演いただいた。主な講演内容は以下のとおり。
【内容】
   ・ 大規模プラントに対する安全・安心に対し、技術的には原子力で培った技術基盤あるいは方法論が有用ではないか。
大規模プラントのパフォーマンス評価を行い、その結果をわかりやすい形で情報を提示することによって、大規模プラントやその検査に対する国民の信頼を高めていくことが重要ではないか。その際、パフォーマンス評価手法の共通化・国際標準化を行う必要がある。
大学等の機関あるいは学会が、事故・故障に対する格付けを行う第三者的機関のような活動を行うことも必要なのではないか。
特定分野の技術だけを深く理解している人材でなく、安全と安心を体系的に理解できるような人材を育てていくことが、今後重要である。
   委員からの主意見は以下のとおり。
【委員】
   ・ 専門的な知識が専門家の間だけで常識となっており、一般にはあまり知られていないという場合、非常に大きな問題が発生する危険性がある。
事故は、意外と類似の前兆現象が起こっているが、見逃していることが多い。前兆現象を見落とさない組織や体制を作ることが重要である。

b. 安全・安心な社会の構築に向けて重点的に取り組むべき課題の抽出について
   安全・安心な社会の構築に向けて重点的に取り組むべき課題の抽出について、1検討範囲の設定、2特性による分類、3重点化の対象から外すための条件、の3点について事務局から説明し、議論を行った。今回の意見を踏まえ、今後も議論を進めていくこととした。

(2) その他
次回開催は、2月26日(木)13時〜16時を予定。


(科学技術・学術政策局  計画官付)

-- 登録:平成21年以前 --