安全・安心な社会の構築に資する科学技術政策に関する懇談会(第1回)議事要旨

1. 日   時: 平成15年4月16日(水)   14:00〜16:00
2. 場   所: 社会技術研究システム・第1会議室
3. 出席者:
(委   員) 中島尚正座長、井上孝太郎委員、大野浩之委員、河田恵昭委員、 吉川肇子委員、高久田博委員、竹内勤委員、中西寛委員、堀井秀之委員、 御厨貴委員
(事務局) 林科学技術・学術政策局長、井上次長、広瀬審議官/原子力安全監、 尾山政策課長、伊藤計画官、倉持基盤政策課長、 土橋科学技術振興調整費室長、内丸計画官付企画官
4. 議   題
(1)  安全・安心の概念整理について
(2)  安全・安心の科学技術に関する国際動向について
(3)  当面の検討事項について
(4)  その他

5. 議事概要
(1) 安全・安心の概念整理について
安全・安心社会に必要なリスクの概念とその整理について討議を行い、その結果、1リスクの概念整理・定義、2分類フレームの整理、3リスクのマッピングを行うべきとの意見が出され、今後これらを踏まえ整理していくこととした。

委員からの主な意見は以下のとおり。
【委員】
リスクの定義について、ISO、CODEX等組織・団体の定義・合意によるもの、制度によるもの、それとは別に研究者の定義によるものの3つの整理が考えられる。
リスクの整理で、ハザード要因による分類法が特に重要。論理的に整理すべき。
リスク以外にthreat(脅威)という安全保障の概念、経済学におけるuncertainty(不確実性)の扱いについて検討要。
整理の方法について、顕在化したハザードについてまず分類を行い、次にその要因を分類するというステップでないと、複雑になり過ぎるのでは。
リージョナルな問題、グローバルな視点も必要。
整理分類とともに言葉の定義が重要。
マッピングにより可視化することは重要。その際、フレームをはみ出すものが出ると思うが、その中で何を取上げ、何を除外したかの整理要。
まず各委員の持っている知見のサーベイを行い、議論すべき。
政策検討の際、アメリカンスタンダードは日本に合わない。日本の国民性を踏まえ受容されるような政策を考えることが必要。また、人権についての配慮も必要。
科学技術政策の検討において、国民に受け入れられる政策と受け入れられなくてもとりあえず考えておく必要のある政策の両方を議論しておくことが必要。

(2) 安全・安心の科学技術に関する国際動向について
米国における国土安全保障をめぐる動向、欧州における動向について、事務局から説明。
委員からの主な意見は以下のとおり。
【委 員】
Department of Homeland Securityを国土安全保障省と訳されているが、国土という訳では必ずしもニュアンスが伝わらないのではないか。
セキュリティー分野の日本語が不足しており、しっかりとした概念と言葉をつくることが必要。

(3) 当面の検討事項について
懇談会の当面の検討事項について、今後、各分野毎に委員からのプレゼンテーションを行っていく旨、事務局から説明があり、了承された。

(4) その他
次回開催は5月13日15時からを予定。




(科学技術・学術政策局  計画官付)

-- 登録:平成21年以前 --