理数学生応援プロジェクト(平成22年度採択大学)中間評価結果

 理数学生応援プロジェクトでは、専門家や有識者により、事業の進捗状況や成果等を確認し、適切な助言や改善点の指摘を行うことで、事業の効果的な実施を図り、その目的が十分達成できるよう事業実施大学の体制・運営の適正を図ることを目的として、事業開始2年目である大学を対象に、中間評価を行うこととしています。
  この度、平成22年度に採択された2大学を対象として、「優秀な理系学生の養成に関する事業」企画評価委員会において中間評価を行い、以下のとおり評価結果を取りまとめました。

1.中間評価方法

 「優秀な理系学生の養成に関する事業」企画評価委員会において、中間評価対象大学(平成22年度採択2大学)から提出のあった中間評価資料による書面評価及び面接を実施し、以下の4区分における評価(絶対評価)を行いました。

[評価の区分]

A 優れた成果が期待できる取組であり、計画通り推進すべき
B 一定の成果が期待できる取組であり、中間評価の所見に留意し計画を推進すべき
C 十分な成果が期待できない取組であり、計画の工夫や改善が必要
D 現状のままでは十分な成果が得られない取組であり、計画の大幅な見直し、又は終了が必要

 

2.中間評価結果

中間評価の結果は下表のとおり。

 

大学数

総数

2

A評価

0

B評価

2

C評価

0

D評価

0

中間評価結果詳細

実施大学

評価

企画評価委員会からの所見

総評

 各大学の取組は、一部改善が望まれる部分があるものの、概ね着実に進行しているものと判断される。

東海大学

B

  • 当初計画は概ね着実に実施されており、意欲的に取り組んでいる。
  • 特に、育成したい人材像を明確に掲げ、そのためのカリキュラムマップを作成した点は評価できる。さらに、それぞれの科目ごとに適切な評価の方法・基準の構築を期待する。
  • 自己評価をしっかりしている点は評価できる一方、順調に進んでいない課題に対して十分な対策が講じられていない状況や実施学部のなかでも取組内容の進捗が異なる状況があるため、大学全体としての支援体制の整備が望まれる。特に、プログラムを履修する上で障害となっている単位数の上限については、学内制度改革の問題であり、改善が望まれる。
  • 今後、上級学年向けの取組を進めていく上で、大学院への進学等に向けて自主的な研究意欲を持たせるため、教育内容が技術習得に偏らないように配慮されたい。
  • プログラムの受講者の多くが満足しているが、その声が広報に反映されていないので、改善を期待したい。

島根大学

B

  • 計画は概ね着実に実施されていると評価できる。
  • 特に、早期卒業に関する取扱いの整備など、プログラムを実施するための体制が整えられつつあり、これらの仕組みを利用して全体の取組が進展することを期待する。
  • 一方、採択時の所見で計画自体を早めるように指摘していたが、全体的に取組の進捗が遅いので、今後の改善を改めて求める。
  • 「理工特別コース」について、「スタートアップセミナー」においてやる気のある学生に対する魅力的な取組を行うとともに、特別コースのステイタスを高めるため、修了証に特別の名称を与えて表彰するなど、取組の充実が望まれる。なお、参加者の成績に差が大きく、プログラムの根本を危うくする問題をはらんでいることにも留意が必要である。また、専任教員の関与を高めるなど支援終了後の継続性に配慮して事業を実施することが望まれる。
  • AO入試について、入学後のプログラムの魅力が適切に伝わるようにするなど、広報の改善が望まれる。

 3.「優秀な理系学生の養成に関する事業」企画評価委員会委員

(座長)

坂口 謙吾

東京理科大学総合研究機構教授

 

今井 勝

明治大学農学部教授

 

植田 利久

慶應義塾大学理工学部教授

 

大澤 寛

木更津工業高等専門学校電気電子工学科教授

 

田口 哲男

高崎市教育委員会教育部高等学校課長

 

立川 仁典

横浜市立大学大学院生命ナノシステム科学研究科教授

 

中村 健蔵

東京大学数物連携宇宙研究機構特任教授

 

東島 清

大阪大学理事・副学長

 

森田 康夫

東北大学教養教育院総長特命教授

 

渡邉 賢一

一般社団法人元気ジャパン代表理事

 

渡辺 美代子

株式会社東芝イノベーション推進本部イノベーション推進部経営変革統括責任者

 

お問合せ先

科学技術・学術政策局基盤政策課

電話番号:03-6734-4191

(科学技術・学術政策局基盤政策課)

-- 登録:平成24年01月 --