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特定非営利活動法人 大阪NPOセンター

大阪発! 市民社会の創造と持続的発展に向けて

所在地…〒553-0006 大阪府大阪市福島区吉野4-29-20大阪NPOプラザ201
TEL…06-6460-0268 FAX…06-6460-0269
URL…http://www.osakanpo-center.com

大阪府大阪市

1 団体の概要

代表者名…金井宏実
設立年月…1996年11月 認証日…1999年4月14日
有給スタッフ数…常勤/14名、非常勤/1名
事業規模(09年度決算収入)…81,917,319円
(内訳:事業収入51,448,592円、会費3,300,000円、補助金14,561,511円、その他12,607,216円)

活動の目的・趣旨

 現代の市民社会で重要性を増している多様な市民活動に関して、その社会的意義の社会への理解を促進しつつ、各民間非営利組織並びに民・産・官・学との有効な連携並びに民間非営利組織の自立・成長のための助言・援助その他の支援事業を行い、民間非営利組織の健全な発展と活動の活発化を図ることをもって、明るく豊かな社会の実現に寄与することを目的とする。

団体の設立経緯

 1995年、大阪JC事業企画委員会において、市民が自発的に行う市民活動の重要性とそれらを育成支援する社会システムの重要性を提言した。1996年、その提言を具現化した純粋民間の中間支援組織として設立。大阪で初めてNPO法人格を認証された団体である。

主な活動内容

1.人材創出・育成機能:NPOたすけ隊、認定コンサルタント養成塾、地域貢献型社会企業家育成プログラム、ジョブネットNPO、インターンシップ
2.情報受発信機能:広報誌「むすび」、メルマガ「つたえたい」、HP、ブログ、出版
3.相談・コーディネート機能:各種相談対応、専門家派遣、コンサルティング
4.ネットワーキング機能:CB・CSOアワード、起業のCSR支援、近畿ソーシャルビジネス・ネットワーキング
5.事業創出・拡充機能:インキュベーション、ビジネスプランコンペ
6.政策提言機能:公益認定ウォッチャー市民会議、公共領域ビジネス支援
7.組織強化機能:ソーシャルビジネス支援、マネジメント支援
8.資金循環整備機能:“志”民ファンド

2 主な教育関連事業の紹介

事業名称 人材創出・育成機能

1.NPOたすけ隊

●NPO法施行とともに集まった自発的な専門家集団の誕生

 大阪NPOセンター(以下、センター)には、設立当時から弁護士、税理士等、市民活動を支援したいという想いを持った専門家が自発的に集まった。NPO法が成立したものの、手続きに不慣れな市民団体には荷が重いものと推測できた。集まった専門家が、「それぞれが持つ専門性を活かして自らがNPOの相談に乗りましょう」というスタンスで、「NPO法律・会計・税務支援事業」(以下、「たすけ隊」)ができた。NPOの実務に詳しい独自の専門家集団を持つセンターの特徴の一つが生まれた。

●事例研究会を開き知見の共有

 当時、NPOの相談機関は少なく、専門家による相談という信用性は高かった。「たすけ隊」のメンバーも社会貢献という形で新しいことに参加でき、モチベーションを高く保つことができた。最初の頃は法人格を取得すべきかどうか等の入り口の相談が目立っていたが、徐々に専門的かつ幅の広い内容になってきた。
 月1回の定例会を開き、相談事例の分析や研究など知見の共有を行うなどの連携により、質の高い相談を可能にした。

「たすけ隊」主催のセミナーの様子
「たすけ隊」主催のセミナーの様子 

2.認定コンサルタント養成塾

●マネジメントから経営支援へ

 「たすけ隊」によりNPOのマネジメント支援のスキームは確立できたが、組織が継続・成長していくためには、よりビジネス的な発想と、経営支援が必要であると考えた。そこで、2002年より認定コンサルタント養成塾を開講し、NPOの経営を支援する人材育成を開始した。受講者の多くは中小企業診断士であり、本人の“志”(受講動機と認定後の抱負等)を面接で確認し、センターのミッションに合う人材に限定して育成することを重視している。
 2006年、「CivilSocietyOrganization(市民社会組織)」(以下、CSO)という概念に基づき、CSOの経営支援人材育成を目的としたコンサルタントを養成する必要が生じた。2011年には、カリキュラムを大幅に見直し、受講資格も個人の資格と経営支援実績の有無を重視するようにした。

「Civil Society Organization=CSO」という概念

 CSOとは市民の観点から自発的・公共的な活動を担いながら、社会変革を目指している団体を総称したものである。社会的ミッションを軸として、公共的利益や課題について行動するNPOのようなテーマ型組織に限らず、地縁型組織や社会の問題解決に向けたソーシャルビジネス(SB)やコミュニティビジネス(CB)を行う社会的企業も含んでいる。

「Civil Society Organization=CSO」という概念

●認定後の活躍の場の提供

 認定コンサルタント養成塾のポイントは、「受講者の“志”を問う」「現場重視」「CS0の自律的経営支援」の3点である。受講者の志を確認し、訪問実習、現場での提案を重視する「現場重視」の姿勢と、経営改善は共に考え実行することを重視すべきだという「CS0の自律的経営支援」の考え方を重視している。
 認定を受けた後、一定レベルのCSO経営支援実績に達した者については、センターと契約を交わし「大阪NPOセンター認定コンサルタント」という名称使用を許可し、センターと共に経営支援事業に従事していただいている。

認定コンサルタント養成塾の風景
認定コンサルタント養成塾の風景 

3.地域貢献型社会企業家育成プログラム

 退職後のキャリア・デザインを見据えて、地域に貢献するために社会企業を目指す社会人を対象とした事業である。NPOマネジメント論と社会企業論を核とした講座と社会事業事例演習・インターンシップの機会を提供し、退職後の活躍のための支援を行う。「四大学社会人教育連携協議会」が文部科学省選定事業を受託し、実習科目をセンターが担う連携体制で実施している。

●事業者育成プログラムの特徴

 センターの教育事業は、主体が自ら問題を発見、要因分析、課題設定、課題解決のためのアクション、評価、改善というPDCAサイクルを修得することを重視しており、これに必要な知識・技術を教授することが中心であるため、単にハウツーやテクニックの教授は行っていない。
 社会企業家や事業者本人が経営問題の真因を把握する知識・技術を修得することがまず第一であり、単にハウツーやテクニックを修得しても、かえって害を及ぼすこともあり得ると考える。例えば、事業コンセプトが十分構築されていなかったり、対象が明確化されていない段階で、HP等で広報をしてしまうことがないように、教育プログラムが設計・提供されている。また、同じような経営ステージにある企業家、経営管理者を集めピアグループを形成し、相互学習活動を展開することで学習効果を高める工夫をしている。

3 事業の成果と課題

失敗から資産が誕生

 2002~05年の間、全国に先駆けてNPOを経営・運営するリーダー養成を目的にNPO大学院講座を開設した。当時としては先駆的な考えであり、プログラム内容も充実したものだった。しかし、講座を卒業した後に修士号が出ず、講座終了後のアウトプットメニューが用意されていなかったことや、大学が同様の講義を開設したことなどが要因で人が集まらなくなってしまった。
 講座はやむなく終了してしまったが、人材育成の体系的なカリキュラムが資産として残り、他の人材育成事業に大きく反映させることができた。

経営支援を必要とする声

 センターは、毎年新規に数十団体に対して育成事業を提供しており、全国レベルで高い事業評価を受ける団体も輩出している。その現状を一緒に喜ぶとともに、一過性の評価に惑わされず、普段の経営管理実践、経営管理に関する学習の重要性を企業家や経営管理者に助言している。
 これまで多くの団体を支援してきたが、センターからアプローチをかけていくのではなく、団体から相談を持ちかけてくるケースばかりである。相談案件は、初歩段階のものから困難な案件まで幅広い。センターには、解決が難しい問題にも、認定コンサルタントや専門家のネットワークを活かして対応できる柔軟性がある。

チームコンサルティングの必要性

 近年CSOが抱える問題も多岐にわたり、単独の専門家でサポートすることが難しくなってきている。また、CSOが手掛ける事業は発展のスピードがゆるいので気長にプロジェクトを組んで支援する体制が必要である。今後は、いわゆるクリエーターと呼ばれる専門家も交えて、プロジェクトチームを組んでCSOを支援するスタイルを進めていく必要がある。

ヒアリングに対応いただいた山田裕子氏
ヒアリングに対応いただいた山田裕子氏 

4 今後の展望

マネジメント支援+経営支援+資金支援=企業家育成

 「マネジメント支援」と「経営支援」を併せ持つセンターの強みを活かした企業家育成を今後も継続していく。中長期的には、社会企業家育成事業によって一定の経営基盤を形成した社会企業家が、新たな企業家、経営管理者とともに経営を学びながら支援ができる人材に成長することを期待している。
 このような交流・転換を生み、豊かな市民社会の創造につながる教育事業を目指したい。また、センターがこれまで培ったコンサルティングのノウハウを、近畿圏内だけでなく他地域にも伝えていければと考える。

(ヒアリング応対者:理事・事務局長山田裕子氏)

 センターは、設立当初から企業家本人と支援側の人材育成を行ってきた。これらの成果を活かした事業に「“志”民(しみん)ファンド」がある。近畿2府5県において社会的課題解決を目的とした事業活動を展開する個人・法人等事業者に対して、市民社会創造を志す社会投資家からの寄付金を財源として、資金支援だけでなく、経営診断、経営指導等の直接支援が受けられる助成制度である。2006年の開始当初から多くの社会企業家から応募があり、今後は多様な資金提供を検討中である。  

お問合せ先

生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室

(生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室)

-- 登録:平成24年03月 --