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特定非営利活動法人 NICE(ナイス) 日本国際ワークキャンプセンター Never‐ending International workCamps Exchange

地域と地球を結ぶプロジェクト!国際ワークキャンプ

所在地…〒160-0022 東京都新宿区新宿2-1-14-401
TEL…03-3358-7140 FAX…03-3358-7149
URL…http://www.nice1.gr.jp/ E-Mail…info@nice1.gr.jp

東京都新宿区

1 団体の概要

代表者名…開澤真一郎
設立年月…1990年 認証日…2002年7月29日
有給スタッフ数…常勤/9名、非常勤/20名
事業規模(09年度決算収入)…73,198,702円
(内訳:事業収入65,022,983円、会費5,676,501円、補助金15,000円、寄付金626,330円、その他1,857,888円)

活動の目的・趣旨

 地域住民及び世界中のボランティア達と共に、(1)環境保護、文化保護、社会福祉、地域開発、社会教育などに関する諸問題を改善し、(2)地域社会や民間非営利団体の発展を応援し、(3)友情、相互理解及び連帯感を育てることを通じて、貧困や差別、戦争及び環境破壊を克服し、多様な生態系、文化及び個性が友好共存する地球社会を開拓することを目的とする。

団体の設立経緯

 国際ワークキャンプの原点は、1920年、第一次世界大戦後に互いの理解不足でいかに多くの血が流されたかを痛感したドイツ・フランスの若者が、フランスで一緒に農地を再建したボランティア活動にある。一方、日本では、代表の開澤氏が、大学生時代に参加した海外の国際ワークキャンプで、国を超えた人と人のつながりとワークキャンプの素晴らしさを感じた体験が団体設立の大きなきっかけとなった。90年には、開澤氏のほか、海外の国際ワークキャンプに参加してその魅力に取りつかれた大学生・社会人ら7名が、日本で国際ワークキャンプを実施する団体としてNICEを設立した。

主な活動内容

1.日本・アジアで国際ワークキャンプを主催

 世界中からのボランティアと住民が環境・福祉・開発等に取り組む。
 ※09年は18カ国で106回開催、日本人578人・外国人280人が参加。

2.世界の国際ワークキャンプに日本人を派遣

 海外で開催されるワ-クキャンプ参加申込の日本窓口として活動。
 ※09年は53カ国へ622名を派遣(20年間で95カ国に9,232名)。

3.日本各地で週末ワークキャンプ(1~3日のボランティア合宿)を主催

 ※09年は19県で148回、ボランティア1,672人+住民数千人が参加。

4.中長期ボランティア(2カ月~1年間)を日本で主催・海外へ派遣

 ※09年は6カ所で主催、91人が参加。また18カ国に84人を派遣。

5.グループ・ワークキャンプを日本・海外で主催

 学校・サークル・役所・企業等、特定の団体を対象に企画するワークキャンプ。
 ※02年から開始。09年は、海外(4カ国)で9事業、国内で14事業、延べ323人が参加。

大阪府富田林での森林ボランティア
大阪府富田林での森林ボランティア

2 主な教育関連事業の紹介

事業名称 国際ワークキャンプの開催・派遣

国際ワークキャンプとは

 「国際ワークキャンプ」とは、世界中のCCIVS(国際ボランティア活動調整委員会)に加盟する各国のNGOが共通のルールと基準のもと、「世界中のボランティアが2~3週間共に暮らし、住民と環境や福祉などに取り組む国際協力事業」である。現在は、100カ国約3,000カ所の地域で国際ワークキャンプが開催されている。

多様な参加のかたち

 NICEでは、日本・アジアで国際ワークキャンプを主催しているほか、CCIVSのネットワークを通じて、世界の国際ワークキャンプに日本人を派遣している。
 ワークキャンプの開催期間は2週間となっているが、ほかに「年に一度だけでなく、もっと日常的にボランティア活動をやりたい」という参加者の声や地域のニーズによって日本各地で土日に始めた週末ワークキャンプがある。また、2カ月から1年間、日本や海外の地域や施設に住みこんで、じっくり働くという中長期プログラムもある。
 個人参加のほかに、大学のゼミ単位や企業単位などのグループで参加したいというニーズも増えてきており、グループ・ワークキャンプのコーディネートも行っている。

国際ワークキャンプの2つの効果

 国際ワークキャンプの魅力は、地域への貢献と教育的効果の2つが同時に達成できることである。

●ボランティアのパワーによる地域への貢献

 ワークキャンプでは、それぞれの地域課題に合わせたプログラムが組まれている。例えば、日本の過疎化が進む中山間地域で増えている耕作放棄地の問題を解決するには、地元の人たちだけでは人手とパワーが足りない。また地域外の広がりもつくる必要がある。そこで、世界中のボランティアを集めて、2週間のボランティア活動を行い、耕作放棄地という地域課題を解決していく。他にも、みかんの収穫時期に、収穫が追いつかないのでボランティアを募集することもある。

●異文化コミュニケーションによる教育的効果

 ワークキャンプの教育的効果は、社会参加や地域参加の推進や、全世界から集まった参加者たちとの共同生活のなかでグループコミュニケーションのスキルが身につくことである。また、さまざまな地域の文化や人々の多様性を理解することも最大の教育的効果といえる。
 NICEの活動は、受け入れ地域に世界中からボランティアが集まって「はじめまして」と顔を合わせるところからスタートする。活動の中で特に異文化コミュニケーションの体験ワークショップは行っていないが、日々の生活がすべて共同生活なので、活動自体が異文化コミュニケーションの場となっている。

ケニアでの国際ワークキャンプ
ケニアでの国際ワークキャンプ 

参加者からリーダーを育てる仕組み

 ワークキャンプの参加者の心身のケアや、受け入れ地域とのやりとりをするメンバーとして、日本人のワークキャンプリーダーが参加している。リーダーは、昨年度その地域のワークキャンプに参加した人などワークキャンプ体験者であり、リーダー希望者は全国から集められ、4回の研修で、地域の理解やプログラムの調整、コミュニケーション等について学ぶ。
 リーダーを大学生が担うケースが多いが、事務局の担当者が、キャンプ中に必ず1度は現地を訪れてリーダーの補佐を行い、プログラム全般をサポートする。リーダーとして参加後、次年度は現地とのプログラム等の調整も行う。ワークキャンプ中のトラブルは、どの地域も必ずあるが、地域生活をよくするための議論の中で起こることががほとんどであり、その議論こそが重要だと考えている。

3 事業の成果と課題

地域がつながる懸け橋をつくる

 地域の課題はさまざまだが、互いの理解を深め、つながりを築く必要がある地域もある。例えば、19年間一緒に活動を行っている「日の出太陽の家」は、地域の反対運動のなかで建設された知的障害者施設である。障害者が敷地から出ないように施設の周りをフェンスで囲んでほしいという要望が地域からあったり、知的障害者に対する偏見や誤解も大きかった。一方、建設後もボランティアとして関わっている地域の人も大勢いる。
 NICEも当初から国際ワークキャンプを通して里山保全や公民館で子どもたちとの国際交流など、さまざまなプログラムを行っている。施設外でのプログラムは、外国人の参加者が多いこともあり、地域の人たちが声をかけてきたり、太陽の家を知らなかった人が知るきっかけにもなっている。このように地域のなかに理解を広める活動は、太陽の家と地域の人がつながる懸け橋となっている。

存在意義を感じられるプログラムを

 外国人ボランティアにとっては、地域にどれだけ貢献できたかが一番重要であり、満足度や達成感につながる。そのため、例えば地域の伝統工芸体験や、地域の施設見学など、地域の町おこしや観光支援などのプログラムが多いと、地域に来た意義を見いだせず不満が大きくなる。
 ボランティアが働いて地域に貢献し、地域の人たちとの交流を通じて、自分が社会に必要とされていると実感できることがワークキャンプでは重要であり、インターンシップなどのプログラムとは大きく異なる点である。

●「ありがとう」で感じる存在意義

 日本の不登校の子どもが参加したフィリピンワークキャンプでは、夕食後、他の参加者がカードゲームで遊んでいるなか、ひとり机をもくもくと拭いている子どもがいた。彼は何年間も引きこもりを経験しており、英語もコミュニケーションもあまり得意ではないが、自分の役割を見つけて何か貢献したいという気持ちが強い子どもだった。机を拭いていると、フィリピンの子たちが「Thankyou!」と声をかけた。ニコっと笑った彼は、それから変わり始めていった。ボランティア活動も積極的に取り組み始め、子どもたちは「あいつはよく働く、がんばっている」とさらに声をかけてくれるようになった。苦手な英語を使っての自己紹介や、全体のプレゼンテーションでも多少しゃべるようになり、最後はとてもいい表情をして帰国した。
 このように地域や周りの人から認められたという経験は、自分の存在意義を確認するうえでもとても貴重な教育だと考えている。

成果を評価する仕組みづくりを

 ボランティア活動の成果には2つある。まず木を植える、畑を耕す、体験活動などアウトプットを基本とした短期的成果である。次に、木を切った後に生物多様性の面から地域がどう変化したかというマクロの視点や、ワークキャンプ参加前後の個人の意識面での変化である。後者は定量化しづらく成果としてとても見えにくいため、どのような尺度や考え方をもとに効果を測定していくかは課題である。

新潟県南魚沼での環境保全活動
新潟県南魚沼での環境保全活動 

4 今後の展望

広がる企業・教育機関へのコーディネートと連携

 大学や高校など教育機関に向けたボランティアプログラムの提供や、授業のコーディネート、企業のCSRのサポートの仕事がここ数年増えている。とりわけ企業については、主に以下の2つの尺度でNICEを連携先に選択していると感じている。まず、1つ目はNICEが全国に活動の受け入れ地域を持っている点である。企業の工場や支店の近くにも受け入れ地域があるため、全社員に同じプログラムを提供できる。全国で事業展開する企業にとってはNPOと連携する大きな利点となっている。
 2つ目は、文化的背景を理解し、英語でのコミュニケーションを必要とする外国人のボランティアをコーディネートしてきたという実績である。この2つのポイントによって、現在は約10社の企業と連携してワークキャンプの活動を行っている。

地域の人々や会員と共に行うビジョンづくり

 NPOは地域にこういうニーズや課題があるから活動するという形が一般的な姿だと思うが、本来は、自分たちがどういう社会を描くのかというところから、団体の運営を組み立てるべきである。世の中は急速に変化しているので、長期ビジョンを立てるのはとても難しい。しかし、難しいからこそ事務局や理事だけで描くのでなく、会員や地域の人たちも含めて、「こういう社会になったらいいよね、こうあるべきだね」というところから議論をする必要があるのではないか。そのうえで団体の運営を考えていくという仕組みを築いていきたい。

(ヒアリング応対者:事務局長上田英司氏)

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生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室

(生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室)

-- 登録:平成24年03月 --