ここからサイトの主なメニューです

特定非営利活動法人 オーシャンファミリー海洋自然体験センター

海で育った子どもが海を守っていければ、未来は必ずよくなる!

所在地…〒240-0116 神奈川県三浦郡葉山町下山口1741
TEL…046-876-2287 FAX…046-876-2297 
URL…http://oceanfamily.jp E-Mail…info@oceanfamily.jp

神奈川県三浦郡葉山町

1 団体の概要

代表者名…海野義明
設立年月…1995年 認証日…2005年11月8日
有給スタッフ数…常勤/3名、非常勤/4名
事業規模(09年度決算収入)…33,342,564円
(内訳:事業収入21,556,444円、会費628,000円、補助金10,524,532円、寄付金633,138円、その他450円)

活動の目的・趣旨

 次代を担う子供たちを中心に海の環境教育に関する事業を行い、地球環境の保全と、持続可能な社会づくりに資することを目的とする。

団体の設立経緯

 神奈川県の葉山町に生まれ育った代表の海野氏は、日本動物植物専門学院の教師として、自然観察指導、スキンダイビング指導、野外実習指導(野生生物観察、実習指導)を11年間行った後、1993年、三宅島に海洋と自然、風土に根ざした生活をすべく移住した。ダイビングやシーカヤックのインストラクター、ネイチャーガイドとして島の自然を案内しつつ漁師として生活する。同時に三宅村の小学校をはじめ、各種団体の子どもから大人までを対象に海洋・自然教育を実施。三宅島在住の海洋生物学者故ジャック・T・モイヤー博士とともに海と自然の教育「三宅島サマースクール」を主催。2000年、三宅島火山噴火により島外避難後、三浦半島の葉山に活動の拠点を移し、オーシャンファミリー海洋自然体験センターを開設した。

主な活動内容

1.海で子どもの心に種を植える活動:共同生活型海洋環境教育活動

 共同生活を通して人と人のつながりを学び、海洋生物観察活動を通して海の楽しさ・面白さ・大切さを学ぶ活動。

2.海で子どもの芽と根を伸ばす活動:海辺の地域子ども育成活動

 海の原体験、親子活動、総合学習、年間活動、スポーツ活動、ライフセービング活動、リーダーシップ活動等を通して、海辺のまちで郷土愛を醸成し次世代育成を目指す活動。

3.海で人を育てる活動:海辺の自然体験活動及び環境教育の指導者養成事業

 海で子どもが安全に活動し、教育効果を促進させることができるよう、自ら学び・みんなで学ぶ指導者のための教育活動。

4.海で教育の場を整える活動:海辺の環境保全活動

 海には様々な環境問題が山積している。代表的なゴミ問題と生物多様性保全のため、環境活動、調査活動を実施。

2 主な教育関連事業の紹介

事業名称 共同生活型海洋環境教育活動

 オーシャンファミリー海洋自然体験センターは、「海は面白くて楽しい!」「海は素晴らしい!」「海は大切だ」を合言葉に、次代を担う子どもたちを中心に海の環境教育に関する事業を行い、地球環境の保全と持続可能な社会づくりのための人間教育を目的に活動している。自然のなかにあるたくさんの「不思議」と「ワクワク」に触れ、学んだことが財産となる、楽しい体験を通して自然のすばらしさを伝えていきたいという思いが活動の原点である。

●三宅島サマースクール(2010年) 

 全国の小学5年生から18歳の子どもたちを対象に、オーシャンファミリーの活動の原点である「三宅島サマースクール」が、2009年から再開された。
 外洋の海に浮かぶ火山島の海・森のすばらしさや楽しさを知り、島の人々との交流や文化に触れることは、新しい発見につながる。また、島の自然のなかでの共同生活を通して、他人とのコミュニケーションの大切さを学ぶことを目的の一つとしている。スノーケリングやスキンダイビングでの海中観察を中心に、島特有の植物・鳥類観察、魚類をはじめ海洋生物の行動・生態を学び、野生のイルカと一緒に泳ぎ、観察も組み込んでいる。年1回、夏休みに船中泊を含む5泊6日で実施する。

フィッシュウォッチング
フィッシュウォッチング 

事業名称 海辺の地域子ども育成活動

 葉山町は、三浦半島の西側、首都圏から1~2時間の距離にありながら、砂浜と磯場を併せ持つ海岸と、ふくろうが生息する山々に囲まれた自然豊かな環境の町である。海は、日本でも外洋性の高いといわれる相模湾のなかにあり、海洋生物が豊富で四季の表情も豊かなところだ。
 「オーシャンファミリー」は、葉山御用邸のすぐ近くにあり、昔は網元漁師さんの住まいだった築80年の古民家を活動の拠点としている。縁側のある和室は、海の知識を学ぶセミナーハウスとしての役割も果たし、庭ではバーベキューや餅つきなど、子どもたちが世代を超えたたくさんの人たちとの出会いを、楽しく体験できるような場にもなっている。
 葉山の海辺や山、川をフィールドに、子どもたちの好奇心の自由な発露を温かく見守り、サポートしている。

●さざなみ教室

 幼児とその保護者を対象とした、自然と触れあう「海辺の自然体験教室」である。「磯の生きもの観察」「ボードで波乗り」「シーカヤック体験」「畑体験・芋掘り」「ネイチャーハイク」「海で宝物を探してクラフト作り」など、親子で海や自然のなかで安全に楽しく遊ぶ「外遊びの場」とノウハウを提供することで、楽しく穏やかな子育てを支援する。2グループ(水曜日7組と日曜日15組)、年12回(月1回)実施している。

●葉山マリンキッズ

 小学生を対象とした「海辺の自然体験教室」である。「磯の生きもの観察やスノーケリングで魚の観察」「シーカヤック体験」「海辺の安全教室」「ネイチャーハイク(自然の循環を学ぶ)」「漂着物や海藻観察とクラフトづくり」などを通して、楽しく海の知識や安全などを学ぶ。1グループ20名、年14回、月1回(夏休み中のみ2回)のペースで土曜日に行う。8月、2月は、セミナーハウスでの宿泊プログラムも実施する。

●葉山ニッパーズ

 小学生の放課後の時間を利用して、自然豊かな葉山の海辺や山で、体を思いきり動かして心と体を鍛える「海辺のスポーツ教室」である。海と海辺では「海辺での基礎体力トレーニング(走る、飛ぶ、ビーチフラッグス練習など)」「ニッパーボード」「オーシャンスイム」などを行い、山では「登山道を走るトレイルランニング」「室内プールでの水泳練習」「体育館での器械トレーニング」などを行っている。通年、2グループ(各20名)で週1回実施している。

ニッパーボードで波乗り体験
ニッパーボードで波乗り体験 

●葉山海洋スポーツ塾

 小学3年生から高校生を対象とした、ライフセービングと海洋レクリエーション活動である。マリンスポーツやライフセービングを通して、自立を目指している。「海辺での基礎体力トレーニング(走る、飛ぶ、ビーチフラッグス練習など)」「ライフセービング入門編」「サーフィン」「シーカヤック」「オーシャンスイム」「トレイルランニング」「室内プールでの水泳練習」など、毎月2回実施している。また、葉山町民マラソン大会、ビーチフラッグス大会、ジュニアライフセービング競技会などの大会・競技会への参加も、年に5回行っている。

事業名称 海辺の自然体験活動及び環境教育の指導者養成事業

●大人のための「海辺の体験指導者研修会」

 子どもを持つ保護者、子どもが好きな人、特技を習得したい人、すでに指導者として活動している人などの大人を対象とし、海辺での指導者の養成を行う。
 海で活動する際の安全管理や生物に関する学び、環境に対する姿勢などを幅広く学ぶ。参加にあたって、専門的な知識や技能は必要ない。年間12回、月1回土曜日に行っている。葉山キッズプログラムへの実習参加も可能となっている。

3 事業の成果と課題

未来の地球環境と子どもの成長

 代表の海野氏が葉山に拠点を移したとき、子どもが海で全く遊んでいないことに愕然とした。三宅島の漁師から自然との付き合い方などたくさんの事を学んだ。海には人を育み、鍛える力がある。だから、海のように広い心、深い知識、強い体を持った人間に育つ。
 地球全体を考え、海を守るには、海辺の子どもが自然体験を通じて学ぶことを、少なくとも2世代にわたって30年以上、地域で育んでいくことが必要である。すでに、三宅島でのサマースクール体験者が成長し、海洋学や環境教育を進路に選択したり、子どもの教育の大切さを感じ、教育学部に進む子どもも多いなど、成果として表れている。小中学校のときに参加した子どもが、大学生になってボランティアとして関わっている。ボランティアは、高校生から70代と年齢層も多様である。

地域の団体との連携で本物を体験

 葉山で活動している団体で構成されている「葉山町まちづくり協会」には、「森戸川の源流を守る会(森戸川村)」「葉山炭焼同好会」「葉山ホタルの会(ホタルを守る会)」「葉山山楽会」「葉山ライフセービングクラブ」ほかたくさんの団体が、都会では考えられないくらい三浦半島の自然と密着した活動をしている。
 その地元団体との連携によって、森戸川村の林のなかの広場で木材をのこぎりで切ったり、葉山ホタルの会の指導のもとゲンジボタルとヘイケボタルの違いを学んだり、炭焼き指導を受けたりしている。これらの体験プログラムは、海につながる、様々な実体験をさせたくて実施しているが、子どもたちは、「この木は、お前らくらいのときに俺が植えたんだ」と言うおじさんの顔と木を見比べながら、時間と木の成長を実感することができる。やはり本物の指導は最高である。

教育委員会との連携

 葉山に移転後すぐに、教育委員会の社会教育団体に登録したので、雨の日に小学校の教室や体育館が借りられるようになった。以後、中学校の総合学習のお手伝いや先生に対する安全教育などの研修も担っている。
 子どもたちと接して感じることだが、机に向かうことが多いせいか、しつけができていなくて、手がかかる子どもたちが多くなっているように思う。学校では、臨海学校や遠泳もなくなり、海にも近寄るなというように変わってきている。また、学校では、海に隣接している割には海の活用授業がないし、プランニングが難しいのが現状のようである。内容は、オーシャンファミリーのような海の関係者に任せるのがよいと考える。
 小・中学校が海の教育を必須教科にするなど、海洋自然特区とすることで、葉山の教育の特徴を打ち出していけるのではないか。高校受験などの内申書にも、学内の部活動と同じ評価として学校外の活動やボランティア活動なども記入できるようになるとよいのではないかと思う。

和室のセミナーハウスで
和室のセミナーハウスで 

4 今後の展望

 運営については、現在参加費収入の他に様々な助成金にチャレンジしているが、外部からの事業収入を増やしていかなければ厳しい状況である。今後は、葉山、三浦半島、伊豆諸島、行政、大学等、広域的な連携をし、活動を広げていきたいと思っている。
 地域内では、助成金などを活用しながらできるだけ教室の頻度を多く、安価にし、参加者数を増やしていきたいと思っている。そのためには、商工会との連携など、地域での教育プログラムを支援してくれる仕組みとして、売り上げの数パーセントを地域に還元するなどを提案し、教育力を高めていきたい。

(ヒアリング応対者:代表理事海野義明氏、事務局海野佳子氏)

お問合せ先

生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室

(生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室)

-- 登録:平成24年03月 --