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特定非営利活動法人 夢職人

Empowering children & youth, Building community, Driving social change

所在地…〒136-0071 東京都江東区亀戸9-6-15-201
TEL…03-5935-7302 FAX…03-5935-7302
URL…http://yumeshokunin.org E-Mail…info@yumeshokunin.org

東京都江東区

1 団体の概要

代表者名…岩切準
設立年月…2004年1月 認証日…2008年4月21日
有給スタッフ数…常勤/2名、非常勤/0名
事業規模(09年度決算収入)…8,763,448円
(内訳:事業収入6,802,530円、会費809,600円、補助金838,352円、寄付金275,835円、その他37,131円)

活動の目的・趣旨

 子どもから大人まで幅広くまた多くの人に対して、社会教育に関する事業を行い、地域社会における人と人とのつながりを育むとともに、一人ひとりの社会力の育成に努め、もって地域又は社会全体の利益に寄与することを目的とする。
ミッション:より多くの子どもから大人までが学びを通じて、より深く関わり合える場や機会を拡充する。
ビジョン:一人ひとりの成長が多様な主体によって支援され、誰もが心身ともに豊かに成長することのできる社会。

団体の設立経緯

 代表の岩切氏は、親が病気や母子・父子家庭などの理由で十分に関わることができない子どもたちと遊ぶ中で、子どもが自立していくためには、家庭や学校以外の大人と関わる「第3の場」が必要であると強く感じるようになった。かつて地域が果たしていたこの役割を、新たな形で実現することを目指して、共感してくれる仲間と「夢職人」を設立した。

主な活動内容

1.キッズクラブ

 小学1年生~中学3年生までを対象とした「地域子ども体験活動クラブ」。「あそぶ」・「まなぶ」・「つながる」をテーマに年間を通じて多様な社会教育プログラムを行う。

2.キャリア教育

 子どもたちの実社会への興味・関心を高め、社会で活躍していくうえで必要な力を育んでいくための社会体験の場や機会づくりを行う。

3.プレーパーク(冒険遊び場)づくり

 禁止事項をなくし、自然を使って子ども自身がのびのびと遊ぶことのできる場づくりに取り組む。

4.土曜学習

 地域の小学校と協働し、スタッフが月1回程度、土曜日に補習勉強会を開催。

5.プロジェクトサポート

 子どもや青少年に関する野外教育活動、スポーツ・レクリエーション活動、文化・芸術活動など、社会教育に関する企画運営の支援、講師派遣等。

2 主な教育関連事業の紹介

事業名称 キッズクラブ(地域子ども体験活動クラブ)

子どもの主体性を伸ばせ

●子どもが主役

 キッズクラブでは、150名を超える会員(会費年額2,400円)の子どもたちに、日帰りや合宿で様々な体験プログラムを提供している。最大の特徴は、子どもたちが主役となるプログラムであり、親は参加することができないことである。子どもの主体性を伸ばすためには親からの自立が大切と考え、親以外の様々な人と関わることができる環境をつくり出している。
 プログラムでは、子どもたちがすることを一方的に禁止せずに、選ばれたボランティアスタッフが見守る中で、仲間と様々なことにチャレンジしていく。子どもの変化は顕著だ。半日も参加すると子どもの目の色が変わる。朝には、友達がおらず、消極的だった子どもが、夕方にはたくさんの友達をつくり、自分から声を出すように変わっていく。
 プログラムのメニューも「No.1山賊王決定戦!!」、「夏のびしょぬれ大作戦」、「つくりあげよう世界一のお菓子の家!!」など、子ども心をくすぐる内容が並ぶ。約8割の高い会員継続率がその充実振りをうかがわせる。翌日に活動の写真や連絡帳などで子どもの成長や当日の様子が報告されるので、親も安心して参加させられる。

ボランティアが子どもたちをサポート
ボランティアが子どもたちをサポート 

●目指すのは「半兄弟」の関係

 キッズクラブは、通年の継続プログラムである。これは、子どもたちが継続的な人間関係を築き、社会参加を促すことを目的にしているからだ。プログラムには、学年の異なる子どもや青年ボランティア(高校生、大学生、30代前半くらいまでの若手社会人など)が参加し、肉親ではないが本当の兄弟のような心のよりどころとなる「半兄弟」の関係を築いていく。特に、青年ボランティアはロールモデルとしての役割を果たし、子どもたちの成長に大きな影響を与えている。

料理にチャレンジ! うまくできるかな?
料理にチャレンジ! うまくできるかな? 

ボランティアこそプロ意識を

 プログラムの企画・運営は、学生や若手社会人を中心とした約100名の青年ボランティアがチームに分かれて行う。このボランティアこそが、夢職人の質の高いプログラム運営の源泉となっている。

●ボランティアは憧れの存在

 夢職人のボランティアの特徴は、その参加意識の高さだ。仕事の合間などの限られた時間ではあるが、夜遅くまで議論を交わす熱意と責任感は教員やインストラクターなどのプロに引けを取らない。
 ボランティアは、団体ホームページ上で常時募集しており、毎年150人程度の希望者が集まる。採用までには、面接や体験参加など3段階の選考があり、実際にボランティアとして登録できるのは申込者のわずか3割程度である。そのため、夢職人のボランティアになることは憧れであり、一種のステータスとなっている。このことがボランティアのモチベーションを喚起し、より積極的な参加と責任感を生み出している。なお、ボランティア契約は1年ごとの更新制となっており、ボランティアも年額2,400円の会費を支払って参加している。

●すべての事業活動にボランティアが参画

 夢職人のボランティア活動は、大きく3種類に分かれる。1つ目は、プログラムの当日スタッフとして子どもたちの活動サポートを行う一般ボランティアである。
 2つ目は、プログラムの企画・運営を担うプロジェクトチームのボランティア。例えば、3月の野外活動の企画を考え、準備から当日の運営、報告までを担当し、概ね2カ月間ほど活動する。プロジェクトは、毎月のプログラム企画のほか、キャンペーンやシステム管理など様々なプロジェクトチームが並行して活動しており、人によっては複数のプロジェクトを掛け持ちしている。
 3つ目は、ユースリーダーといわれる事業を統括するボランティアである。年間を通じて、キッズクラブのような個別事業の管理・運営から広報、会員管理、ボランティア採用などの管理業務についてもチームに分かれて担当する。
 このように、夢職人では、事業から管理業務まで幅広く団体の活動を支えるボランティアに、スタッフと同様の責任感とプロ意識を求めている。

●ボランティア育成もミッション

 ボランティア主体の企画・運営を機能させるために、夢職人では体系化されたボランティア育成の仕組みを用意している。
 ボランティアが参加するすべての活動には、必ず事前と事後の研修があり、活動だけに参加することはできない。事前研修では、子どもへの対応方法や心構え、プログラムおよび個人それぞれの目標と成果指標を設定する。基本的な指標は用意されているが、さらに自分独自の指標を追加し、その妥当性についてチームで議論を行う。事後の研修では、実施した活動について個人とチームで評価し、次の活動に活かす努力を地道に行っている。
 研修は、プログラムの長短に関わらず、必ず実施する。その他、団体内のSNSなどを活用して、積極的な意見交換が行われている。また、ボランティア自身の成長も測ることができるように、研修を含めたすべての記録を管理している。これは、ボランティアとして関わっている若者の成長も夢職人が目指すミッションの一部分と捉えているためである。

3 事業の成果と課題

広がる教育の循環

 キッズクラブをはじめとする社会教育プログラムの展開によって、子どもたちを中心とした新たなつながりが生まれている。地域の学校と連携した「土曜学習」では、夢職人のボランティア、教職員、保護者などが協力し、子どもたちの習熟度に合わせた補講を展開している。なお、連携を行ううえで重視していることは、共通の課題を明確にすることである。つながることだけを目的とした連携は、具体的な活動に発展しにくく、すぐに形骸化してしまう。
 また、キッズクラブを卒業した子どもたちが、ボランティアスタッフとして卒業後も活動に参加するケースが増えてきており、教育の循環が生まれている。このような目的と意思を持った“つながり”を軸に、さらなる活動に取り組んでいきたいと思っている。

信用を軸とした広報戦略

 現在は、利用者や地域から大きな信用を得ているが、事業が軌道に乗るまでは参加者がなかなか集まらず、広報に苦労した。当時から、体験参加者の約7割以上が正式に会員申込みをするなど、サービスの満足度には定評があったが、このサービスの良さをどのように伝えていくのかが課題であった。特に、参加費を無料で行っていた活動初期は、中心的な広報手段として学校でのチラシ配布が有効であったが、サービスの有料化に伴ってチラシ配布を禁止された影響が大きかった。
 そこで、夢職人では、サービスの良さを伝えるために、「体験参加の機会を増やすこと」、「サービス提供者の信頼性を高めること」の2点に重点を置いて広報を実践した。具体的には、体験メニューの整備と体験キャンペーンの実施、地域のお祭りへの参加など顔の見える関係性の構築と、活動写真や参加者の声の積極的な発信による“活動の見える化”を行った。このような地道な広報の成果もあり、参加者は順調に増加している。

4 今後の展望

活動エリアの拡大

 現在は、主に江東区が活動エリアだが、徐々に周辺地域からの参加者が増えてきている。今後は江戸川区など新しい地域への活動拡大を目指していきたい。

支援による対象者の拡大

 母子・父子家庭や低所得者層の家庭を対象に、費用負担の少ないプログラムの開発を検討している。そのために、参加者が費用の全額を負担しなくてもよいように、寄付などの獲得も視野に活動を展開していく。

(ヒアリング応対者:代表理事岩切準氏)

 事業を成長させていくうえで、中間支援組織が提供する研修は非常に重要だと感じている。日々の業務から離れて、事業を俯瞰するまたとない機会であり、新しい知識をインプットする場でもある。このような機会を活用して、事業をステップアップしていくことが可能となった。
 また、2007年度NEC社会起業塾、2009年度ゴールドマン・サックス教育社会起業家・NPO支援プログラム(主催:特定非営利活動法人ETIC.)、2010年度PanasonicNPOサポート課題解決プロジェクト(主催:特定非営利活動法人NPOサポートセンター)といった研修を組織の成長課題に応じたタイミングで受講できたことも成果につながった。これから受講を検討する団体には、研修の内容や特徴を理解し、適切なタイミングでの受講をオススメしたい。

お問合せ先

生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室

(生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室)

-- 登録:平成24年02月 --