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特定非営利活動法人 夢育支援ネットワーク

気がつけば、育てるつもりが育てられ。地域も保護者も思いは同じ!

所在地…〒181-0013 東京都三鷹市下連雀1-25-1(三鷹市立第四小学校内)
TEL…080-1276-0619
URL…http://muiku.info/
E-Mail…muikukouhou@jcom.zaq.ne.jp

東京都三鷹市

1 団体の概要

代表者名…島野浩二
設立年月…2000年 認証日…2003年11月7日
有給スタッフ数…常勤/0名、非常勤/0名
事業規模(09年度決算収入)…1,206,881円
(内訳:他の事業会計からの繰入1,206,528円、その他353円)

活動の目的・趣旨

 三鷹市の小・中学校を対象にして、学習支援ボランティアの精神を生かし、地域住民の方々が、児童の教育の場において、児童と共に学び、共に生き、共に創り出すという理念を実現すること、地域の様々な人たちの経験及び知恵を生かして将来を担う子供たちのために積極的に学校の教育活動に地域住民が参画するのを支援すること、及び地域住民の生涯学習の観点から、人間性豊かで活力ある地域コミュニティの創造に寄与することの3つを目的とする。

団体の設立経緯

 夢育支援ネットワーク発足のきっかけは、2000年に三鷹市立第四小学校校長であった貝ノ瀬滋氏が提唱した「夢育の学び舎」構想にある。「夢育の学び舎」構想とは、教員、保護者、地域住民が一体となり子どもを指導し支援する学校づくりを示す。
 一般的に、公立学校の先生は、定期的な人事異動により継続的に教育指導に専念しにくい課題がある。そこで、保護者や地元に根ざした活動を行う地域住民がボランティアとして学校の活動に参加することによって、各人の専門性を生かしながら、地域で子供の成長を後押しする体制を確立した。

主な活動内容

1.学校教育活動に関する支援事業
  • 学習支援ボランティアによる基礎学力向上、学習管理支援活動等の実施
    「スタディ・アドバイザー(SA)」「コミュニティ・ティーチャー(CT)」「きらめきクラブ指導者」
  • 学校との教育活動の連絡調整、情報交換
2.地域の活性化に関する普及啓発事業
  • ホームページ等による広報活動
  • 各種団体との情報交換
3.コミュニケーションと能力向上を図る研修会、スキルアップ講習会等の企画運営

2 主な教育関連事業の紹介

事業名称 学習支援ボランティア

 夢育支援ネットワークは、三鷹市立第四小学校における学習支援ボランティア事業を中心に活動している。夢育支援ネットワークの体制を支えるのは、学校、地域、保護者を取りまとめる事務局(三鷹市立第四小学校内に拠点を持つ)と、保護者や地域住民の専門家まで幅広い分野で活躍する学習支援ボランティアである。
 学習支援ボランティアはその目的に合わせて3種類ある。「SA」(スタディ・アドバイザー:学習支援者)、「CT」(コミュニティ・ティーチャー:地域専門家)、「きらめきクラブ指導者」である。これらのボランティアと事務局が先生と一緒に授業をつくり、子どもたちの学習支援活動を推進している。
 学習ボランティアは無償で、必要経費は夢育支援ネットワークが負担する。ただし、市との連携事業については有償の場合もある。

温かい雰囲気の事務所とスタッフのみなさん
温かい雰囲気の事務所とスタッフのみなさん 

1.「SA」(スタディ・アドバイザー:学習支援者)の学習支援体制

 「SA」は担任の先生と一緒に授業に参加し、先生の指導補助を行うのに加え、校外学習において安全管理スタッフとして活躍するボランティアである。SAが参加する教科は、算数、生活、図工、社会、総合学習、音楽、体育、図書と幅広い。SAは先生の補佐的な役割を担うため、例えば、生徒に励ましの言葉をかけてやる気を促す、生徒の側で分からない点を確認するなど、きめ細やかに対応し、基礎学力の向上と定着を促している。
 SAへの登録は毎年度の更新制であり、登録期間は毎年度4月1日から3月31日までの1年間である。先生方から、SAを導入したい授業の依頼書が夢育支援ネットワークの事務局へ提出された後、その依頼に基づいてSA募集のメールを登録会員へ配信し、集まったSAとともに授業の事前準備を行う。
 2009年度のSA登録会員数は110名、そのうち約4分1が地域住民、約4分3が現役の保護者や保護者OB・OGである。2010年度は、SAの活動に参加した会員がおよそ8割を超える。
 SA登録者は昼間活動が可能な人材(主婦、地域の経営者、学生など)が中心であり、保護者のOB・OGも参加している。効果として、現役保護者の情報やニーズを汲み取るだけでなく、保護者OB・OGが学校に子どもを通わせていた経験から学校とより深い意見交換ができる体制が構築されている。

SAの丁寧な説明で子どもの意欲が増す
SAの丁寧な説明で子どもの意欲が増す

2.「CT」(コミュニティ・ティーチャー:地域専門家)でユニークな授業を実現

 「CT」は、仕事や趣味、生活経験等で得た専門的な知識を持つ地域の人材が講師として活躍するボランティアである。CTは、勤労観、職業観を育てるキャリア教育や、身近な福祉問題、環境問題を考える総合学習の時間に講師となる。CTの依頼については、事務局側が授業の目的に合わせて地域の専門家に連絡するケースが大半であり、これまで三鷹青年会議所、大学、地域のシニアなど世代を超えた様々な分野の専門家が活動に協力している。

●実践を通じて学ぶ起業家教育

 CTが活躍する三鷹第四小学校独自の取り組みに、総合学習の時間に行われる5~6年生の起業家教育がある。生徒が9~10人のグループで会社をつくり、地域で商品を販売する。この起業家教育では、マーケティング手法や資金繰りなどの経営方法、商品化に向けたアイデアなど、CTがそれぞれの専門性を生かした指導を行う。また、SAと連携して、販売される商品に対して、消費者目線でアドバイスを行う。
 起業家教育は、実践を通じて得た気づきや、購入者からのアンケート集計の結果を通じて、子どもたちが課題を発見し、より良い解決策を考えるきっかけとなっている。また、この起業家教育に至るまでの前段階として、おもてなしの心を学ぶ授業などを低学年から組み込み、子どもの発達段階に応じた総合学習を実践している。

3.「きらめきクラブ」で楽しい居場所づくり

 「きらめきクラブ指導者」は、地域住民が趣味や特技を生かして、子どもとその保護者が参加するクラブ活動「きらめきクラブ」の支援を行うボランティアである。
 クラブは毎週行われるもの、月1回のもの、単発のイベント、大人も参加できるものなど様々ある。
 現在は書道、手話、はんぐるくらぶ、和太鼓、工作、大人の書道クラブなど23のクラブが活動中で、放課後や週末の子どもと大人の楽しい居場所となっている。

「きらめきクラブ」で竹細工をする子ども
「きらめきクラブ」で竹細工をする子ども 

3 事業の成果と課題

地域ぐるみで子どもを支援するネットワークの広がり

 活動開始から10年が経過し、学習支援ボランティアそれぞれが、子どもに関わる活動に生きがいや意義を感じている。例えば、一人暮らしの高齢者や定年退職したシニア世代にとっては、地域の子どもたちとの交流が生きがいになっている。
 また、保護者でもあるSAにとっては、自分の子どものみならず、学年を超えて子どもたちの様子や成長が見えることがやりがいに直結している場合が多い。その結果、現在、約200名以上の地域住民や保護者が活動に参加し、三鷹市立第四小学校に出入りしている。

●学校の存在が身近になる

 子どもたちの教育に地域の経験と知恵が発揮できる仕組みづくりが構築されたことで、地域住民にとって夢育支援ネットワークの活動がより身近なものになっている。保護者にとっても、学年を超えて学校の活動に自発的に協力する機会が増え、学校の存在が身近になっていることを実感している。

授業を補佐するSA・CTの役割を明確化する

 SA・CTが授業に参加するということは、毎日が参観日のように授業が公開されるのではないか、また、事前準備などに一層の労力が求められるのではないか、という懸念を先生が感じることへの配慮が必要になる。そこで事務局では、新しく三鷹市立第四小学校に赴任された先生には、夢育支援ネットワークの活動理念や活動実績を説明し、理解を求めている。
 活動理念を説明する過程においては、SA・CTはあくまで教育の専門家である先生の補佐に徹するという、それぞれの立場の違いを明確化している。また、事務局が先生方の提案の構想段階から参画し、授業が実践しやすくするために、地域のネットワークを生かしながらお手伝いをしていきたいと伝えている。
 例えば総合学習の「戦争体験から学ぶ」授業の構想について先生から打診された際には、地域の戦争経験者から体験した内容を伺い、対象学年の子どもに最も分かりやすく伝えられる人物を地域から推薦し、講師として招いた。

●話しかけやすい環境をつくる

 先生方が夢育の活動について親しんでもらえるように、夢育支援ネットワークと教員室を隔てる一枚の扉にメールボックスを設置するなど、気軽に声かけや、相談しやすくするための工夫を凝らしている。

事務局と教員室の間の扉はコミュニケーションスペース
事務局と教員室の間の扉はコミュニケーションスペース

4 今後の展望

他のNPOと連携した事業を開催

 事務局が、先生方や保護者の思いや地域の声をつなぐ架け橋となり、子どもたちの教育にそれぞれが当事者として参加する仕組みづくりを行いたい。その一つの試みとして現在、他の小学校やNPOと連携して活動の充実化を検討している。
 例えば、きらめきクラブに関わっている二つの団体を事務局が結びつけることで、「校庭で星空の観測を行うキャンプ」を開催したいという計画が進行中である。

地域ネットワークを生かして

 また、夢育支援ネットワークの特徴である地域に幅広いネットワークを持つ利点を生かして、先生方が授業でボランティアを一層活用する体制づくりに協力していきたいと考えている。
 夢育支援ネットワーク事務局の活動に携わるボランティアは、設立当初から参画しているボランティアが多く、これまでの成功した取り組み事例について詳しい知見を有する者が多い。地域と連携した教育活動について効果的な事例を先生方に紹介する機会を増やすことで、より充実した活動にしていきたい。

(ヒアリング応対者:事務局 山本裕子氏、蓮実純子氏、甲斐美津江氏、村中美由紀氏)

 触れ合えば、そこから未知数の可能性が広がる。まずは、コミュニケーションをとることが一番大切なことと認識している。

お問合せ先

生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室

(生涯学習政策局生涯学習推進課民間教育事業振興室)

-- 登録:平成24年02月 --