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2-9.科学技術イノベーション政策における「政策のための科学」の推進(新規)【施策目標7-4】

平成23年度要求額:717百万円
(平成22年度予算額:―百万円)
事業開始年度:平成23年度
事業達成年度または定期評価実施年度:平成27年度

主管課(課長名)

科学技術・学術政策局計画官(柿田 恭良)

関係課(課長名)

科学技術・学術政策局政策課(佐野 太)

事業の概要等

1.事業目的

 経済・社会等の状況を多面的な視点から把握・分析した上で、課題解決等に向けた有効な政策を立案する「客観的根拠に基づく政策形成」の実現に向け、科学技術イノベーション政策における「政策のための科学」のための体制・基盤の整備、研究の推進及び人材の育成を行う。

2.事業に至る経緯・今までの実績

 近年、環境問題、エネルギー問題、水問題、さらに貧困問題等の地球規模の問題の顕在化とともに、国内的には少子高齢化の進展、社会保障等に係る国民負担の増加、労働市場の多様化・複雑化等、経済・社会を取り巻く状況は大きく変化しており、今後の科学技術イノベーション政策を推進するにあたっては、これら複雑な状況変化に的確に対応した施策を展開していくことが求められている。
 また、科学技術イノベーション政策を、効果的・効率的に推進していくことがより求められるとともに、投資の妥当性や効果の説明等、社会・国民へのアカウンタビリティを向上させていくことも益々求められている。
 さらに、総合科学技術会議では、来年度から始まる第4期科学技術基本計画の策定に向けて、平成22年6月に「科学技術基本政策策定の基本方針」を取りまとめたが、その中にも、我が国として「政策のための科学」を推進するとの方針が盛り込まれている。
 このような状況の中、文部科学省においては、科学技術イノベーション政策を対象として、客観的根拠に基づく政策形成に資することを目的とした「政策のための科学」を推進し、今後の政策において透明性、合理性を高めていくこととしている。

 具体的には、

  • 客観的根拠をもとに、多面的な状況の把握を行った上で、政策立案を行っていくための体制を整備すること
  • これらの情報収集・分析を支えるために、「政策のための科学」に必要となる公的統計の体系的かつ継続的な整備をはじめとするデータ基盤の構築
  • 多岐にわたる分野・領域の知見を複合的・体系的に利用して、政策形成に資する客観的根拠を導出するための研究を推進していくとともに、そのための方法論、分析手法やモデル、指標開発などを開発していくこと
  • 科学技術イノベーション政策において客観的根拠に基づく政策形成に携わる人材の育成が不十分であり、行政とアカデミアとの連携により、「政策のための科学」に関する研究コミュニティの発展を促すとともに、人材育成やキャリアパスを構築すること

が必要となる。
 そのため、平成23年度において、(1)体制・基盤の整備、(2)研究の推進、(3)人材の育成、を中心に取組を進めていくこととしている。

3.事業概要

 平成23年度においては以下の取組を実施。

  1. 体制・基盤の整備
    1. 科学技術イノベーション政策における「政策のための科学」を推進し、客観的根拠に基づく政策形成を行うための体制等の整備
      • 文科省に「政策のための科学」に基づく政策立案等を推進するための部署を設置(専門スタッフの配置等)
      • 「政策のための科学」の全体を俯瞰し、体系化するための調査・検討
      • 「政策のための科学」の推進のプラットフォームとなる、アカデミア等の専門家・有識者からなる中立的な推進委員会を設置(「政策のための科学」に係る活動へのアドバイス、フォロー)
    2. 客観的根拠に基づく政策形成を行うための基盤的機能の強化
      • 大学等の研究成果を活用し、行政ニーズを踏まえた客観的根拠を提示する調査分析機能の強化
      • 調査・分析・研究を支えるための体系化された情報基盤(データベース)の整備
        • 「政策のための科学」に関する統計や指標を体系化し、関係機関の調整を行う組織の整備
        • 調査・分析・研究に活用する統計データ等を収集し、体系的かつ継続的に蓄積する「中核データベース」の構築(必要に応じ、統計調査も実施)
  2. 研究の推進(独立行政法人運営費交付金による事業)
     客観的根拠に基づく政策形成に資するための方法論、分析手法やモデル、指標開発などの研究
     ○中長期の研究方針に基づき、大学等における公募型研究を推進
    <課題例>
    • 政府研究開発投資の経済成長への影響等を予測・分析する手法開発
    • 政策で取り組むべき課題と投資に関するポートフォリオの立案手法開発
    • 技術の社会的影響評価(TA)を含む倫理的・法的・社会的問題(ELSI)への対処法の開発
    • 生活の質(QOL)等も勘案した社会の進歩を測る多面的・総合的な指標開発
    • 統計データの収集・利用に関する研究 等
  3. 人材の育成
     「政策のための科学」に関する研究・人材育成拠点及びネットワークの構築
     ○大学院を中核とした国際的な研究・人材育成拠点(全国に数カ所)を構築し、研究・人材育成を推進

科学技術イノベーション政策における「政策のための科学」の推進

4.指標と目標

指標

  • 中核データベースの整備状況
  • 公募研究の採択課題数、当該公募事業を通じた研究者コミュニティの形成状況
  • 研究・人材育成拠点数、人材育成プログラム(コース等)の形成状況
目標

 中核データベースの基本的機能を平成25年度中に整備するとともに、公募研究については平成23年度より採択課題数を順次増やし、25年度以降は課題数を定常化し、研究成果の安定的創出と併せて研究者コミュニティの形成を目指す。また、研究・人材育成拠点については平成24年度より人材育成コースの開始を目指す。
 これらの取組を通じて、客観的なデータや研究により創出される様々な手法等の活用、さらには行政とアカデミアの連携による効果的かつ合理的な政策立案プロセスの形成を図る。

事業の事前評価結果

A.必要性の観点

1.事業の必要性

 環境問題、エネルギー問題、水問題、さらに貧困問題等の地球規模の問題の顕在化とともに、国内的には少子高齢化の進展、社会保障等に係る国民負担の増加、労働市場の多様化・複雑化等、経済・社会を取り巻く状況は大きく変化しており、今後の科学技術イノベーション政策を推進するにあたっては、これら複雑な状況変化に的確に対応した施策を展開していくことが求められている。
 また、科学技術イノベーション政策を、効果的・効率的に推進していくことがより求められるとともに、投資の妥当性や効果の説明等、社会・国民へのアカウンタビリティを向上させていくことも益々求められている。
 このような状況の中、科学技術イノベーション政策において、客観的根拠に基づく政策形成を行うことにより、透明性、合理性を高めていくことが必要。

2.行政・国の関与の必要性

 国の科学技術イノベーション政策をより発展させるための取組であることから、国が主導で行っていくことが適当。なお、「科学技術基本政策策定の基本方針」(平成21年6月16日総合科学技術会議基本政策専門調査会)においても、第4期科学技術基本計画で国が取り組むべき課題として、当該取組が記載されている(下記3.参照)。

3.関係する施政方針演説、審議会の答申等

新成長戦略(平成22年6月18日 閣議決定)第3章(5)P29 24~29行目、科学技術基本政策策定の基本方針(平成21年6月16日総合科学技術会議基本政策専門調査会)P37 4~7行目

B.有効性の観点

目標の達成見込み

 当該事業を確実に推進するために、
・ 当該事業に係る基本方針などを策定する推進委員会を設置することを始め、体制・基盤の整備、研究の推進、人材の育成の各取組に係るワーキングチームをそれぞれ設置
するとともに、
・ 科学技術振興機構研究開発戦略センター(注1)や科学技術振興機構社会技術研究開発センター(注2)の参画を得て実施する事業であること
等、当該施策に係る知見を有する者や関係機関による、協力・協働のもとに事業を実施するものであることから、目標を十分達成できる見込みがある。

(注1)科学技術イノベーション政策における「政策のための科学」の国内外の動向について精通し、かつ、客観的根拠に基づく政策形成を目指した科学技術イノベーション政策の科学の推進に関する報告書等を作成
(注2)従来の個別分野では対応しきれない問題に対し、人文・社会科学、自然科学にわたる科学的知見を用いるとともに、得られた具体的な成果を社会実装することを強く意識した研究開発を推進

C.効率性の観点

1.インプット

  1. 「政策のための科学」推進体制の整備:32百万円
  2. 統計・指標に関する中核機能の強化:184百万円
  3. 政策対応型調査研究:60百万円
  4. 「政策のための科学」分野における研究・人材育成拠点の形成:440百万円

2.アウトプット

  1. 「政策のための科学」推進体制の整備
     推進委員会の設置等、文部科学省における「政策のための科学」の推進を加速
  2. 統計・指標に関する中核機能の強化
    • 科学技術イノベーション政策に関する公的統計や指標の体系化
    • 調査・分析・研究に活用する統計データ等を体系的かつ継続的に蓄積するデータ基盤の構築
  3. 政策対応型調査研究
    • 行政ニーズを踏まえ客観的根拠を提示する調査分析機能の強化
    • 研究開発投資の経済的、社会的波及効果に関する総合的な調査・分析を実施
  4. 「政策のための科学」分野における研究・人材育成拠点の形成
     大学院を中核とした国際的な研究・人材育成拠点を構築し、研究・人材育成を推進するとともに、ネットワークを構築

今後の方針及び外部評価・有識者委員からの指摘等

 計画のとおり実施していくことが適当。なお、その際、本事業によって育成された人材のキャリアパスについても併せて検討していくことが必要。

お問合せ先

大臣官房政策課評価室

-- 登録:平成22年09月 --