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1-9.元気な日本スポーツ立国プロジェクト【施策目標11-3】

平成23年度「元気な日本復活特別枠」要望額:5,400百万円
(平成22年度予算額:―百万円)
事業開始年度:平成23年度
事業達成年度または定期評価実施年度:平成23年度

主管課(課長名)

スポーツ・青少年局企画・体育課(山口 敏)

関係課(課長名)

スポーツ・青少年局生涯スポーツ課(坂元 讓次)、スポーツ・青少年局競技スポーツ課(芦立 訓)

事業の概要等

1.事業目的

 我が国のスポーツ人口の拡大及び競技力の向上は、我が国の経済成長の原動力となる付加価値を生み出す「強い人材」の育成に不可欠である。
 すなわち、スポーツは、青少年のコミュニケーション能力やリーダシップ、克己心を育成するものであり、成長を担う力強い若年層の育成に不可欠である。また、スポーツ人口の拡大は、スポーツ市場の新たな需要と雇用を生むとともに、国民全体の心と体を健康にし、医療・介護費の抑制につながる。さらに、国際競技力の向上による日本人選手の活躍は、我々国民に誇りと喜び、夢と感動を与え、国民の意識を高揚させ、社会の活性化につながる。
 このため、トップアスリートの強化を行い日本チームの競技力向上を目指すとともに、トップスポーツにより培ったアスリートの技術・経験や人間的な魅力を地域に還元することにより、学校・地域におけるスポーツ人口の拡大を促し、地域から新たな才能を発掘するという人材の好循環を創出する。
 また、地域スポーツにおいては、トップアスリート等の活躍により、地域・学校でのスポーツへの参加機運を向上させ、従前の教育委員会中心のスポーツ振興から、住民が自立的に運営する「拠点クラブ」を中心としたスポーツコミュニティすなわち「新しい公共」の形成を促進する。

2.事業に至る経緯・今までの実績

 平成22年6月4日の「新しい公共」円卓会議の宣言においては、「人間の中にもともと存在する、人の役に立つこと、人に感謝されることが自分の歓びになるという気持ちと、そうした気持ちに基づいて行動する力。それをもっている人間は、公共性の動物だといえるかもしれない。「新しい公共」では、国民は「お上」に依存しない自立性をもった存在であるが、それと同時に人と支え合い、感謝し合うことで歓びを感じる。それが「新しい公共」が成立することの基盤である。」とされていることから、「新しい公共」の形成促進するため、スポーツにおけるトップアスリートの育成・強化とその拠点クラブへの配置を一体的に推進することにより、人材の好循環を創出する総合的なパッケージとして提案している。

【スポーツコミュニティの形成促進】
 総合型地域スポーツクラブは、行政による無償の公共サービスから脱却し、地域住民が自らで支え合う「新しい公共」を担うものであり、地域におけるスポーツ環境の充実に向けて、総合型クラブの活動を一層推進していくことが「新しい公共」の実現のために重要である。また、競技スポーツにおいて活躍したトップアスリートが地域スポーツにおいて活躍することができるよう、スポーツ人材の好循環を創出し、トップスポーツと地域スポーツの一体的な発展に向けた取組が重要である。このような状況のなか、拠点となる総合型クラブに引退後のトップアスリート等を配置することは、トップアスリートのセカンドキャリアを支援するとともに、子どもから高齢者までがスポーツに興味関心を持ち、スポーツへの参加意欲を高めることが期待され、スポーツコミュニティの充実・発展につながるものと期待される。

【マルチサポートを通じたトップアスリートの育成・強化】
 世界の強豪国ではトップアスリートに対するマルチサポート体制を充実させていることから、我が国においても、スポーツ医・科学、栄養学等の活用、競技用機器・用具等の開発、情報の収集・分析・戦略立案等を包括的に行う『チーム「ニッポン」マルチサポート事業』を平成20年度にスタートさせた。
 『チーム「ニッポン」マルチサポート事業』の実施により、我が国のマルチサポート体制も構築されつつあるが、「スポーツ立国戦略」(平成22年8月末策定予定)の基本的な考え方に掲げている「人材の好循環」や同戦略の目標のひとつである「夏季・冬季オリンピック競技大会において、それぞれ過去最多(夏季37(アテネ)、冬季10(長野))を超えるメダル数の獲得」を実現するため、マルチサポートを通じてトップアスリートの能力を最大限に引き出し、トップレベル競技者が世界の強豪国に競り勝ち、確実にメダルを獲得できる体制の構築が、より一層求められている。

3.事業概要  

 トップアスリートの強化を行い日本チームの競技力向上を目指すとともに、トップスポーツにより培ったアスリートの技術・経験や人間的な魅力を地域に還元することにより、学校・地域におけるスポーツ人口の拡大を促し、地域から新たな才能を発掘するという人材の好循環を創出する。
また、地域スポーツにおいては、トップアスリート等の活躍により、地域・学校でのスポーツへの参加機運を向上させ、従前の教育委員会中心のスポーツ振興から、住民が自立的に運営する「拠点クラブ」を中心としたスポーツコミュニティすなわち「新しい公共」の形成を促進する。

【スポーツコミュニティの形成促進】

  1. トップアスリート等の配置による地域スポーツの支援
     総合型クラブに引退後のトップアスリート等の優れた指導者を配置し、地域のスポーツクラブ等を対象にした巡回指導を実施するための拠点化に向けた体制を整備する。
  2. プロジェクトリーダーの配置による巡回指導等の調整と地域の課題解決への取組
     トップアスリート等の派遣に関する連絡調整を行うとともに、地域住民のスポーツ参加を通じた婚活、子育て等に資する企画・実践を行う。
  3. 小学校体育活動コーディネーターの派遣による支援
     小学校全体の体育授業や体育的活動の計画を補助したり、担任とティームティーチングで体育の授業に取り組んだりするとともに、学校と地域との連携を図るため、これらを中心となって行う外部人材等を、「小学校体育コーディネーター」として派遣し、小学校における体育活動の支援を行う。

【事業計画】
 一定期間(3年間程度)は国費による支援を検討しており、その後は各クラブが引退後のトップアスリート等の活用による自己収入によって事業を実施することを想定。

【マルチサポートを通じたトップアスリートの育成・強化】
 メダル獲得が期待される17競技をターゲットとして、スポーツ医・科学サポートなどを活用したトータルサポートを行うとともに、日本の科学技術を活かした最先端の競技用具・トレーニング機器の研究開発などを行い、多方面からの専門的かつ高度な支援を戦略的・包括的に実施する。
 また、メダル獲得数をさらに増加させるためには、女性トップアスリートの能力開発に注力することが効果的であると考え、女性のライフサイクルに着目し、男女の性差を踏まえて、出産・育児後に円滑に競技活動へ復帰できるようなトレーニング方法やコーチングなどの研究開発を実施する。

元気な日本スポーツ立国プロジェクト~スポーツコミュニティの形成促進とトップアスリートの育成・強化~

4.指標と目標

【スポーツコミュニティの形成促進】

指標

 成人の週1回以上のスポーツ実施率

目標

 国民の誰もが、それぞれの体力や年齢、技術、興味・目的に応じて、いつでも、どこでも、いつまでもスポーツに親しむことができる生涯スポーツ社会を実現する。そのため、できるかぎり早期に、成人の週1回以上のスポーツ実施率が3人に2人(65パーセント)となることを目標として、平成32年度を目途に、拠点クラブ300箇所、コミュニティスポーツクラブ10,000箇所を目指す。

【マルチサポートを通じたトップアスリートの育成・強化】

指標

 平成24年7月開会予定のロンドンオリンピック競技大会及び平成26年2月開会予定のソチオリンピック冬季競技大会における獲得メダル数。

目標

 それぞれ過去最多(夏季37(アテネ)、冬季10(長野))を超えるメダル数の獲得。

事業の事前評価結果

A.必要性の観点

1.事業の必要性

【スポーツコミュニティの形成促進】
 行政による無償の公共サービスから脱却し、地域住民が自らで支え合う「新しい公共」の実現のため、総合型クラブの取組を推進するとともに、地域における人材の好循環を実現するため、拠点クラブにトップアスリート等を配置することで、セカンドキャリア支援とともに子どもから高齢者までスポーツ参加を促進する必要がある。
 また、小学校においては、教員が全ての強化を指導しており、体育が専門である教員ばかりではなく、体育の授業において児童に手本を見せるのが難しい場合があり、民間人の活用を含めた地域での教育支援体制の強化が必要である。

【マルチサポートを通じたトップアスリートの育成・強化】
 世界の強豪国の多くでは、メダル獲得数を増やすためにマルチサポート体制の構築を国家戦略として位置づけ、競技力を向上させており、これらの国に競り勝つためには、我が国も本事業を実施して国際競技力を向上させる必要がある。
 また、多くの国民が、オリンピック競技大会等における我が国のトップレベル競技者の活躍を見て感動を覚えており、我が国の国際競技力の向上は、明るく活力ある社会の形成にも寄与すると考えられる。

2.行政・国の関与の必要性

 スポーツ人材の好循環と拠点クラブを中心としたスポーツコミュニティすなわち「新しい公共」の形成は、国の積極的な関与なくして達成できる政策目的ではないことから、国として、一定期間の支援と財政措置が不可欠である。また、スポーツは、青少年のコミュニケーション能力やリーダシップ、克己心を育成するものであり、成長を担う力強い若年層の育成に不可欠である。また、スポーツ人口の拡大は、スポーツ市場の新たな需要と雇用を生むとともに、国民全体の心と体を健康にし、医療・介護費の抑制につながる。さらに、国際競技力の向上による日本人選手の活躍は、我々国民に誇りと喜び、夢と感動を与え、国民の意識を高揚させ、社会の活性化につながる。このため、「元気な日本復活特別枠」に相応しい事業であることから要望するもの。

【スポーツコミュニティの形成促進】
 総合型クラブでは財源の確保が課題となっているなかで、拠点クラブにトップアスリート等を配置し、セカンドキャリア支援を通じたスポーツ人材の好循環を実現するため、クラブの自立を促しつつ、国としても財政的な支援を行うことが必要である。

【マルチサポートを通じたトップアスリートの育成・強化】
 スポーツ活動は、本来、各個人が自主的に行うことが基本であるが、オリンピック競技大会をはじめとした国際競技大会等に出場するトップレベル競技者については、地方又は企業等の代表としてではなく、国の代表として出場するという色彩が強いことから、国としてトップアスリートの育成・強化を支援する必要性は高い。

3.関係する施政方針演説、審議会の答申等

【スポーツコミュニティの形成促進】

  • 「『新しい公共』宣言」(平成22年6月)(抜粋)
     ◇総合型地域スポーツクラブを拠点とした地域住民の主体的な取組
  • 「スポーツ立国戦略」(平成22年8月)(抜粋)
     3- 1.(1)総合型地域スポーツクラブを中心とした地域スポーツ環境の整備 1)
     3- 3.スポーツ界の連携・協働による「好循環」の創出【目標】
     3- 3.(1)トップスポーツと地域スポーツの好循環の創出
         1)トップアスリート等が地域スポーツの場で活躍できる体制の整備

【マルチサポートを通じたトップアスリートの育成・強化】
≪「新成長戦略」における記述≫
・第3章(3)「アジア経済戦略」(アジアの「架け橋」としての日本)

B.有効性の観点

目標の達成見込み

【スポーツコミュニティの形成促進】
 トップアスリート等の配置・巡回指導について行政が支援することにより、トップアスリートのセカンドキャリア支援、総合型クラブ間の連携など拠点クラブを中核とした地域のスポーツ環境の自立的な充実・発展、スポーツを通じた「新しい公共」の実現につながる見込みがある。

【マルチサポートを通じたトップアスリートの育成・強化】
 我が国は、アスリート個人の能力や努力に加えて、実業団中心の支援などによってオリンピック競技大会でメダルを獲得してきたが、90年代に入ると、世界の強豪国のトレーニング環境の整備や科学的なサポート体制の充実などによりオリンピック競技大会の成績は低迷していた。
 こうした低迷期を抜け出すため、2001年にスポーツ医・科学サポート等を行う国立スポーツ科学センター(JISS)を、また、2008年にトップアスリートが集中的・継続的にトレーニングが行えるナショナルトレーニングセンター(NTC)をスタートさせたことを受けて、2000年代に入ってからのアテネオリンピック、北京オリンピックでは、国際競技力の回復の兆しが見られた。
 現在、我が国の国際競技力は一時の低迷状態は脱しつつあるが、国際競技力のさらなる向上を図るためには、スポーツ関係団体の一層の連携・協力が必要不可欠である。
 このため、これまで行ってきた国、財団法人日本オリンピック委員会(JOC)、中央競技団体(NF)を中心とした強化・支援体制に加えて、先端的な研究を行っている大学や競技用具等を開発している企業などのノウハウ等を活用したオールジャパン体制で一体的に国際競技力の向上に取り組むことにより、目標を達成する見込みがある。
  (参考)オリンピック競技大会(過去5大会)のメダル獲得数の推移
   92年バルセロナ:22個、96年アトランタ:14個、00年シドニー:18個、04年アテネ:37個、08年北京:25個

C.効率性の観点

1.インプット

【スポーツコミュニティの形成促進】
 トップアスリート、アシスタントコーチの配置・巡回指導 982百万円
 小学校体育指導コーディネーターの配置 1,407百万円 等

【マルチサポートを通じたトップアスリートの育成・強化】
 トータルサポート等 754百万円
 研究開発プロジェクト 1,430百万円
 女性アスリートの強化に向けた研究開発等 516百万円

2.アウトプット

【スポーツコミュニティの形成促進】
 本事業の実施により、地域住民がトップアスリート等と身近に接することで、子どもから高齢者までがスポーツに興味関心を持ち、スポーツへの参加率が向上するとともに、競技力の向上にも資することが期待される。

【マルチサポートを通じたトップアスリートの育成・強化】
 オリンピック競技大会において、過去最多を超えるメダルが獲得できる。

今後の方針及び外部評価・有識者委員からの指摘等

 計画のとおり実施していくことが適当。

お問合せ先

大臣官房政策課評価室

-- 登録:平成22年09月 --