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1-2.未来を拓く学び・学校創造戦略【施策目標1-3、1-5】

平成23年度「元気な日本復活特別枠」要望額:2,000百万円
(平成22年度予算額:―百万円)
事業開始年度:平成23年度
事業達成年度または定期評価実施年度:平成25年度

主管課(課長名)

生涯学習政策局参事官(学習情報政策担当)(齋藤 晴加)、生涯学習政策局社会教育課(塩見 みづ枝) 

関係課(課長名)

初等中等教育局初等中等教育企画課(中岡 司)、初等中等教育局教育課程課(平林 正吉)、初等中等教育局特別支援教育課(千原 由幸)、初等中等教育局国際教育課(中井 一浩)、初等中等教育局教科書課(森 晃憲)、初等中等教育局教職員課(山下 和茂)、初等中等教育局参事官(学校運営支援担当)(下間 康行)、生涯学習政策局政策課(上月 正博)、スポーツ・青少年局企画・体育課(山口 敏)、スポーツ・青少年局学校健康教育課(松川 憲行)

事業の概要等

1.事業目的

 本事業の実施により、情報通信技術を活用した新しい「学び」と地域との共助による新しい「学校」を創造する。

【事業A 学びのイノベーション事業】
 情報通信技術の特性を生かすことによって、子どもたち一人一人の能力や特性に応じた学び、子ども同士が教え合い学び合う協働的な学びを推進し、グローバル化する21世紀の知識基盤社会を生き抜く子どもたちに必要な力を育む。

【事業B 「新しい公共」型学校創造事業】
 地域の参画を得て、学校のマネジメントの在り方の改善や学校教育の質の向上に取り組むとともに、地域の課題解決に学校を拠点として地域自ら取り組むことを促すため、学校と地域の共助体制の在り方の検討を行う。このことにより、コミュニティ再生の拠点ともなり得る「新しい公共」型学校(地域コミュニティ学校)という新たなモデルを構築するとともに、「新しい公共」型学校として共通に求められる要素を明らかにすることを目指す。

2.事業に至る経緯・今までの実績

 知識基盤社会が到来し、グローバル化が進展する中で、我が国の競争力や子どもたちの学力の低下が指摘されている。また、少子高齢化・核家族化の進展により、地域におけるコミュニケーションの機会の減少等も指摘されている。
 このような状況の下で、情報通信技術の特長を生かすことにより、子どもたち一人一人の能力や特性に応じた学びや、子ども同士が教え合い学び合う協働的な学びを実現する必要がある。また、地域住民等が学校の教育活動を多様な方法で支援することにより、学校教育の質を向上させるとともに、学校と地域の共助による地域の活性化を図る必要がある。

【事業A 学びのイノベーション事業】

  1. 教育の情報化の推進は、21世紀にふさわしい学びと学校を創造する鍵である。新しい知識・情報・技術が政治・経済・文化をはじめ社会のあらゆる領域で基盤となり重要性を増す知識基盤社会において、教育の情報化は、我が国の子どもたちが21世紀の世界において生きていくための基礎となる力を形成するために大きな意義を有している。
  2. 平成22年5月11日にIT戦略本部で決定された「新たな情報通信技術戦略」においては、重点施策として、教育分野については、「情報通信技術を活用して、(1)子ども同士が教え合い学び合うなど、双方向でわかりやすい授業の実現、(2)教職員の負担の軽減、(3)児童生徒の情報活用能力の向上が図られるよう、21世紀にふさわしい学校教育を実現できる環境を整える」ことなどが盛り込まれた。6月22日には、本戦略の工程表がIT戦略本部において決定され、短期(2010年、2011年)、中期(2012年、2013年)、長期(2014年~2020年)ごとに求められる各府省の具体的取組が示された。
  3. また、6月18日に閣議決定された「新成長戦略」においては、「子ども同士が教え合い、学び合う「協働教育」の実現など、教育現場(中略)における情報通信技術の利活用によるサービスの質の改善や利便性の向上を全国民が享受できるようにするため、光などのブロードバンドサービスの利用を更に進める。」ことなどが盛り込まれた。
  4. さらに、文部科学省においては、今後の学校教育(初等中等教育段階)の情報化に関する総合的な推進方策について検討するため、平成22年4月から「学校教育の情報化に関する懇談会」において議論を行い、当該懇談会における議論等を踏まえ、同年8月26日「教育の情報化ビジョン(骨子)」を公表した。
  5. これらを踏まえ、総務省が行うフューチャースクール推進事業との連携を図りつつ、学びの場における情報通信技術の活用等に関する実証研究を行うとともに、総合的な教育の情報化推進体制の構築、高度情報通信技術に関する若い世代の人材基盤の形成に資するため、本事業を創設する。

【事業B 「新しい公共」型学校創造事業】

  1. 地域の教育力に関する実態調査報告書(平成17年度文部科学省委託調査)において、保護者に「地域の教育力」を自身の子ども時代と比較してもらったところ、55.6パーセントが「以前と比べて低下している」と回答している。また、家庭教育の活性化支援等に関する特別調査研究(平成20年度文部科学省委託調査)において、保護者に世の中全般に家庭の教育力が低下していると思うか聞いたところ、79.8パーセントの親が「そう思う」「ある程度そう思う」と回答しているなど、家庭や地域の教育力が低下している。
    さらに、地域においては、コミュニケーションや人間関係の希薄化に伴い、住民同士がつながりを失い、その活力が低下しているとの指摘もなされている。
  2. また、教員勤務実態調査報告書(平成19年度文部科学省委託調査)の結果等が示すように、教員が勤務時間内で全ての業務を処理することが非常に困難な状況となっており、この背景として、社会の価値観の多様化や地域や家庭の教育力の低下など、学校を取り巻く環境の変化から、授業以外の様々な業務が学校に持ち込まれている現状があり、学校のマネジメント力の向上が一層求められている。
  3. これらの課題を解決するためには、学校運営に地域からの声を採り入れること等により、学校のマネジメント力を向上させるとともに、地域住民等が学校の教育活動を多様な方法で支援し、従来教員と児童生徒のみで構成されていた学校の在り方を変えていくこと、さらには、学校の資源を積極的に地域の活動に提供することを通じて、地域住民の学習活動やその成果の活用を促進し、地域の活性化に貢献することなどが必要である。また、これらを通じて、地域の参画を得て、学校教育の質を向上させ、さらには、地域の課題の解決に地域住民自ら取り組むことにより、「新しい公共」の意識を育むことが期待されるものである。

3.事業概要

 情報通信技術を活用した教育の可能性に関する実証研究や学校と地域の新しい共助の在り方の検討などを行う。
 学びのイノベーション事業においては、下記の取組を実施し、情報通信技術の特性を最大限生かした学びを展開する。

  1. 21世紀を生きる子どもたちに求められる力をはぐくむ教育を実現するために、小・中・高、特別支援学校の各学校種、子どもたちの発達段階、教科等を踏まえつつ、デジタル教科書・教材の提供、一人一台の情報端末、デジタル機器、無線LAN、校務の情報化、教員へのサポート体制の構築等に関する総合的な実証研究等を実施する。
  2. 教員同士が教材を共有等してよりわかりやすく深まる授業を実現するため、国立教育政策研究所のサイトである教育情報ナショナルセンター(NICER)に関する機能・体制の強化とともに、教育の情報化に関する調査研究やその成果等の普及を図る。
  3. 21世紀の高度通信技術人材を確保するため、デジタルネイティブといわれる若い世代の能力を活かせる環境を整備し、初等中等教育段階の子どもたちを対象に、プログラミングやデジタルコンテンツ制作等について、集中的かつ継続的な講座を展開する。

 また、「新しい公共」型学校創造事業においては、下記の取組を実施し、学校をコミュニティ・ソリューション(共助)の核として学校と地域を活性化するモデルの構築等を行う。

  1. 「地域住民の学校運営への参画の促進」、「地域力を活かした学校支援」、「学校力を活かした地域づくり」の3つの観点から、学校と地域の共助体制の在り方の検討を行い、地域と学校が支えあい、コミュニティ再生の拠点ともなり得る「新しい公共」型学校(地域コミュニティ学校)という新たなモデルを構築するとともに、「新しい公共」型学校として共通に求められる要素を明らかにすることを目指す。
  2. このため、具体的には、教育委員会が地域を指定し、運営委員会を設置し、地域住民も学校に参画する仕組みをつくるとともに、校区内の学校長と連携を図りながら、地域の参画による子どもの活動支援と、学校資源を活用した地域住民の学習活動とその成果の活用を推進し、将来的な組織のNPO法人化や基金創設の可能性なども含めて、学校と地域の共助体制の在り方について検討を行う。
  3. あわせて、地域と学校が一体となった学校運営を推進するため、事業を実施する学校に対し、外部人材を活用したマネジメント力の向上のための取組等を支援する。

未来を拓く学び・学校創造戦略

4.指標と目標

事業A 学びのイノベーション事業

指標

  • 子どもたち一人一人の能力や特性に応じた学び、子ども同士が教え合い学び合う協働的な学びの進捗状況
  • 教育情報ナショナルセンター(NICER)への年間のアクセス件数
  • 高度情報通信技術人材育成に向けた初等中等教育段階の子どもたち向けのカリキュラム等の策定状況及び人材育成状況
目標

  • 学びの場における情報通信技術の活用に関する実証研究を踏まえた成果と課題の検証
    (2013年度までモデル事業等により総合的に実証研究を実施)
  • 総合的な教育の情報化推進体制の構築
    (2013年度まで教育情報ナショナルセンター(NICER)に関する体制・機能を強化)
  • 高度情報通信技術に関する若い世代の人材基盤の形成
    (2011年度に初等中等教育段階の子どもたちを対象としたデジタルコンテンツの制作やプログラミング等のカリキュラム等を開発し、2012年度から集中的かつ継続的な講座を展開)

事業B 「新しい公共」型学校創造事業

指標

  • 事業実施前後の意識調査における地域住民の意識の変化
    (地域住民の学校に対する関心の高さや地域の課題解決に対する関心の高さ等)
  • 地域住民の本事業への参加者数
  • 学校支援活動、地域づくりの活動回数
目標

 モデル事業の実施を通じて、2013年度までに、1~3のために共通に求められる要素を明らかにする。

  1. 地域住民の学校運営への参画の一層の促進
  2. 地域住民、NPO、大学(学生)、社会教育施設、企業、まちづくり関係機関等の幅広い立場の人が学校の様々な活動を支援するための新しいプラットフォーム作り
  3. 学校の資源や2のプラットフォームを活用した地域のまちおこしや文化の創造、地域課題への対応などの、地域の活性化

事業の事前評価結果

A.必要性の観点

1.事業の必要性

【事業A 学びのイノベーション事業】

  1. 21世紀の知識基盤社会においては、幅広い知識と柔軟な思考力に基づく新しい知や価値を創造する能力が求められる。また、グローバル化に伴い、知識・人材をめぐる国際競争が加速するとともに、異なる文化・文明との共存や国際協力の必要性が増大している。こうした中で、我が国の競争力や子どもたちの学力の低下も指摘されている状況にある。
  2. 学習指導要領では、変化の激しい社会を担う子どもたちには生きる力の育成が必要としており、必要な情報を主体的に収集・判断・処理・編集・創造・表現等する情報活用能力は、生きる力の育成に寄与するものである。
  3. 21世紀を生きる子どもたちに求められる力を育むためには、子どもたちの一人一人の能力や特性に応じた学びや子どもたち同士が教え合い学び合う協働的な学びが重要であり、時間的空間的制約の超越、双方向性、カスタマイズが容易であること等といった情報通信技術の特性を生かして、教育の情報化(情報教育、教科指導における情報通信技術の活用、校務の情報化)を行うことは、こうした学びの創造に大きな役割を果たすものである。
  4. このため、学びの場における情報通信技術の活用に関する実証研究を行うとともに、総合的な教育の情報化推進体制の構築、若い世代の人材基盤の形成に資するため、本事業を実施することが必要である。

【事業B 「新しい公共」型学校創造事業】

  1. 学校において充実した教育を提供することが困難な状況となっていることや地域の活力が低下していることなどの課題を解決するためには、学校運営に地域からの声を採り入れること等により、学校のマネジメント力を向上させるとともに、地域住民等が学校の教育活動を多様な方法で支援し、従来教員と児童生徒のみで構成されていた学校の在り方を変えていくこと、学校の資源を積極的に地域の活動に提供することを通じて、地域住民の学習活動やその成果の活用を促進し、地域の活性化に貢献することなどが必要である。
  2. また、これらを通じて、地域の参画を得て、学校教育の質を向上させ、さらには、地域の課題の解決に地域住民自ら取り組むことにより、「新しい公共」の意識を育むことが期待されるものである。
  3. これらの取組について広く情報発信し、全国に普及を促すためには、「新しい公共」型学校という新たなモデルの構築と「新しい公共」型学校として共通に求められる要素の明確化等が必要不可欠である。

2.行政・国の関与の必要性

【事業A 学びのイノベーション事業】
 「新成長戦略」(平成22年6月18日閣議決定)、「新たな情報通信技術戦略」(平成22年5月18日IT戦略本部決定)、「教育の情報化ビジョン(骨子)」(平成22年8月26日文部科学省決定)に基づき、知識基盤社会に必要な「生きる力」やキーコンピテンシーを有する人材育成等に資するよう、国のイニシアティブのもと取り組む必要がある。

【事業B 「新しい公共」型学校創造事業】
 本事業は、「地域住民による学校運営への参画の促進」、「地域力を活かした学校支援」、「学校力を活かした地域づくり」の3つの観点から、学校と地域の共助体制の在り方の検討を行い、地域と学校が支えあい、コミュニティ再生の拠点ともなり得る「新しい公共」型学校という新たなモデルの構築と「新しい公共」型学校として共通に求められる要素の明確化等を目指している。また、3つの観点のうち「学校力を活かした地域づくり」については、関係省庁との連携を視野に入れながら取り組むこととしている。このため、新たな観点によるモデルづくりであることや関係省庁と連絡調整のため、国が取り組む必要がある。

3.関係する施政方針演説、審議会の答申等

  • 新成長戦略(平成22年6月18日閣議決定)P30 22~26行目、P34 28~31行目、工程表 5 科学・技術・情報通信立国戦略 ~IT立国・日本~(2) 早期実施事項・2011年度に実施すべき事項・2013年度までに実施すべき事項「モデル事業等による実証研究」、工程表 6 雇用・人材戦略 ~子どもの笑顔あふれる国・日本~(2) 早期実施事項・2011年度に実施すべき事項・2013年度までに実施すべき事項「重要能力・スキルの確実な習得」・情報教育、工程表 6 雇用・人材戦略 ~子どもの笑顔あふれる国・日本~(2) 早期実施事項・2011年度に実施すべき事項「地域に開かれた特色ある学校づくり」・地域コミュニティ学校の整備
  • 新たな情報通信技術戦略(平成22年5月11日IT戦略本部決定) P2 12~14行目、P8 21行目~P9 11行目、P12 23~30行目
  • 教育の情報化ビジョン(骨子)(平成22年8月26日文部科学省決定)
  • 幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について(平成20年1月17日中央教育審議会答申)P139 1~17行目、P141 1~13行目、P146

B.有効性の観点

目標の達成見込み

【事業A 学びのイノベーション事業】
 本事業をモデル的に実施することにより、子どもたち一人一人の能力や特性に応じた学び、子ども同士が教え合い学び合う協働的な学びを創造するにあたり、デジタル教科書・教材や情報端末の在り方等、教育面での様々な課題を検証することができる。また、総合的なポータルサイトの構築や調査研究・成果普及の強化により、教員同士が教材を共有等してよりわかりやすく深まる授業を実現することができる。さらに、デジタルネイティブと言われる若い世代に対する集中的かつ継続的な講座等の取組を行うことにより、高度情報通信技術人材の育成を効果的に行うことができる。

【事業B 「新しい公共」型学校創造事業】
 本事業は、実施箇所数を厳選し、かかる経費について集中して投入することにより、学校と地域の新しい共助体制のモデルが構築され、目標が達成される見込みである。

C.効率性の観点

1.インプット

【事業A 学びのイノベーション事業】
   平成23年度予算要求額(1,800百万円)

(内訳)

  • 諸謝金 7,308千円
  • 職員旅費 11,631千円
  • 外国旅費 2,163千円
  • 試験研究旅費 445千円
  • 委員等旅費 9,402千円
  • 庁費 24,306千円
  • 試験研究費 278,986千円
  • 委託費 1,465,759千円

【事業B 「新しい公共」型学校創造事業】
平成23年度予算要求額(200百万円)

(内訳)

  • 生涯学習振興事業委託費 約11百万円×16箇所
  • その他の内局 22百万円

2.アウトプット

【事業A 学びのイノベーション事業】
 本事業の実施により、子どもたち一人一人の能力や特性に応じた学び、子ども同士が教え合い学び合う協働的な学びが促進されるための基盤等が形成される。

【事業B 「新しい公共」型学校創造事業】
 全国16箇所の地域において、学校と地域の共助体制の在り方を検討し、地域と学校が支えあい、コミュニティ再生の拠点ともなり得る「新しい公共」型学校(地域コミュニティ学校)という新たなモデルが構築できるとともに、「新しい公共」型学校として共通に求められる要素が明らかになる。

今後の方針及び外部評価・有識者委員からの指摘等

 計画のとおり実施していくことが適当。

お問合せ先

大臣官房政策課評価室

-- 登録:平成22年09月 --