気候変動や地球ダイナミクス等、環境・海洋分野の諸問題は、人類の生存や社会生活と密接に関係していることから、これらの諸問題を科学的に解明し、国民生活の質の向上と安全を図るための研究開発成果を生み出す。
目標達成年度:平成25年度(基準年度:平成19年度)
研究開発局海洋地球課(生川 浩史)
研究開発局海洋地球課地球・環境科学技術推進室(谷 広太)、研究開発局宇宙開発利用課(佐野 太)、
研究開発局宇宙開発利用課宇宙利用推進室(阿蘇 隆之)
近年、人口増加、経済社会活動の拡大等による負荷の増大に伴い、地球温暖化やそれに伴う異常気象と自然災害の多発、オゾン層の破壊、生物多様性の減少等地球規模での環境問題が深刻化している。これらの諸問題において、地球表面の7割を占める海洋は大きな影響力を有しており、また、これらの現象の観測にあたって、人間活動の影響が極めて少なく、人為起源のノイズが極めて少ない唯一残されたフィールドである極域(南極)を活用することは極めて重要である。
また、これまでに海洋における未利用のエネルギー・鉱物資源の存在が明らかとなっており、それらの開発・利用に向けた更なる研究ニーズが生じている。
このように、地球環境問題の解明、未利用のエネルギー・鉱物資源の開発に向けた技術開発などを通じ、国民生活の質の向上と安全を図ることを目的として、以下の7つの達成目標を設定し、取り組む。
人工衛星、ブイ等を活用し大気、海洋、陸域における観測や南極域における研究・観測を行い、「全球地球観測システム(GEOSS)10年実施計画」の推進に寄与するとともに、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書へ科学的根拠を提供できる確度の高い予測モデルの開発を行うことで、地球環境・気候変動観測・予測分野における国際的な枠組みに貢献し、学術研究の進展に寄与する。このため、以下の指標を設定し判断することとする。
アジア・太平洋域を中心とした地域での海洋・陸域・大気の観測を行うことにより地球環境観測研究分野の基盤を構築するとともに、地球環境変動について予測モデルの開発などを行うことにより、気候変動予測研究の充実を図り、地球規模の環境問題の解決に貢献する。このため、以下の指標を設定し判断することとする。
海域の地震・火山活動を引き起こす地球内部の動的挙動(ダイナミクス)について、調査観測等により現象と過程に関する研究を推進するとともに、海底地殻変動による災害の軽減に資するモデルを開発することにより、防災対策の強化に貢献する。このため、以下の指標を設定し判断することとする。
海洋の多様な生物・生態系を把握するとともに、その機能等を解明する。また、得られた成果を基に産業応用につながる研究開発等を行い、社会への還元を目指す。このため、以下の指標を設定し判断することとする。
海上・海中・海底・地殻内等の多様な環境下での調査観測機器開発等、海洋に関する研究開発の進捗のために必要な基盤技術を開発することによって、広く国民生活や産業の発展に貢献する。このため、以下の指標を設定し判断することとする。
水深4,000mの海域において、海底下7,000mの掘削をめざす地球深部探査船「ちきゅう」を運用し、統合国際深海掘削計画(IODP)において国際的枠組みの下運用することにより、地球環境変動、地球内部ダイナミクス、海底地殻内微生物の解明等、地球科学に関する研究を促進する。このため、以下の指標を設定し判断することとする。
「海洋基本計画」を踏まえ、海底熱水鉱床やコバルトリッチクラストなどの海洋資源開発に資する基盤的なセンサー等の技術開発を実施することで、海底熱水鉱床等の探査技術開発を推進する。このため、以下の指標を設定し判断することとする。
全体評価 A
施策目標10-3の下の各達成目標については、下記のとおり概ね順調に進捗している。
判断基準イ | 地球観測分野における人工衛星の開発・運用・利用状況。 |
---|---|
S=想定した以上に順調に進捗している A=概ね順調に進捗している B=進捗にやや遅れが見られる C=想定したとおりには進捗していない ※下記の進捗状況から総合的に判断する。 ・陸域観測技術衛星「だいち」の運用継続と国内外へのデータ提供や共同研究 ・地球環境に関する多様なデータを収集する地球観測衛星の研究開発 |
判断基準ロ | 南極地域観測第期計画の進捗状況。 |
---|---|
S=想定した以上に順調に進捗している A=概ね順調に進捗している B=進捗にやや遅れが見られる C=想定したとおりには進捗していない ※下記の進捗状況から総合的に判断する。 ・重点プロジェクト研究観測、モニタリング研究観測、定常観測等の観測計画 ・基地建物の維持、情報通信システムの整備、活用等の設営計画 |
判断基準ハ | GEOSS構築推進に貢献する観測研究・技術開発の進捗状況。 |
---|---|
S=想定した以上に順調に進捗している A=概ね順調に進捗している B=進捗にやや遅れが見られる C=想定したとおりには進捗していない ※下記の進捗状況から総合的に判断する。 ・地球温暖化の主要な要因である二酸化炭素の循環の把握等のための新規技術開発、観測研究 ・観測の空白域での観測の強化に寄与する地球温暖化とアジア・モンスーン地域の水循環・気候変動に関する研究 ・対流圏大気変化に関する観測研究 |
判断基準ニ | データ統合・解析システム構築の進捗状況。 |
---|---|
S=想定した以上に順調に進捗している A=概ね順調に進捗している B=進捗にやや遅れが見られる C=想定したとおりには進捗していない ※下記の進捗状況から総合的に判断する。 ・地球観測データや気候変動予測の数値モデル出力などから、地球温暖化・水資源・生態系分野に必要な情報に変換して提供するための応用機能の開発 |
判断基準ホ | 気候変動予測にかかるモデル開発およびシミュレーション技術開発等の進捗状況。 |
---|---|
S=想定した以上に順調に進捗している A=概ね順調に進捗している B=進捗にやや遅れが見られる C=想定したとおりには進捗していない ※下記の進捗状況から総合的に判断する。 ・予測モデルの物理過程改良やモデルの高解像度化、データ同化、アンサンブル手法の見直し |
人工衛星からの地球観測については、気候変動予測や地球環境変動の解明等に係る観測データの取得・提供に資する衛星の研究開発及び運用を行った。陸域観測技術衛星「だいち」については、国内外へのデータ提供や共同研究を通じ、植生把握等に係る利用実証を実施した。また、平成21年1月に温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」を打ち上げ、二酸化炭素等の濃度分布の観測に向け、初期機能確認を行った。そのほかにも、植生、降水、海面水温等、地球環境に関する多様なデータの収集を行う地球観測衛星の研究開発を行った。同時に、従来の衛星利用者の求める更なるニーズの把握等を通じて、データ利用方法の可能性や利用者の裾野の拡大のために、地球観測衛星の観測頻度の飛躍的向上が必要であることが明らかになった。
南極地域観測事業は、現在、平成18年度から4か年を対象とした第�Z期計画を策定し、観測活動を実施している。
個別には、極域の宙空圏-大気圏結合研究観測において、新たに開発した高性能分光器を用いて通年にわたり観測し、上空87Km付近(中間圏界面領域)の温度が冬に高くて夏に低いという特有の変動や、短期間での昇温と冷却など興味深い現象を捉えることができた。また、極域の大気圏-海洋圏統合研究観測では、大気中酸素濃度の連続観測を日本隊が世界で初めて実施し、明瞭な季節変化と共に減少傾向のデータを取得した。さらに、観測の基盤である設営についても、全体として大きな事故は無く設営計画に基づき順調に実施された。
第3回地球観測サミット(平成17年2月)で承認された全球地球観測システム(GEOSS)10年実施計画に貢献するために、「地球観測システム構築推進プラン」を推進した。本プランの下で、「地球観測の推進戦略」(平成16年12月総合科学技術会議)におけるニーズに対応する戦略的な重点化5分野のうち、温暖化予測精度の不確定性要因の減少、観測の空白域での観測の強化に寄与する地球温暖化とアジア・モンスーン地域の水循環・気候変動、及び対流圏大気変化に関する観測研究・技術開発を推進した。地球温暖化の解明に必要な大気・海洋間の炭素循環に関する観測研究においては、海洋二酸化炭素センサーの性能試験、漂流ブイ型センサーの小型化・製作等を行うとともに実証観測を実施した。また、アジア・モンスーン地域の水循環・気候変動に関する観測研究においては、大気・海洋現象の観測・解明のために大気・海洋観測データ取得に必要なブイシステムの開発・改良・運用及びセンサーの精度評価等を行うとともに実証観測を実施した。さらに、地球温暖化の解明に必要な対流圏大気変化に関する観測研究においては、対流圏の大気汚染ガス・エアロゾルの測定装置の改良、東アジア地域における観測網構築等を進めており、概ね順調に進捗している。
データ統合・解析システムについては、期間中に構築を予定している1ペタバイトの処理空間のうち約700テラバイトのハードディスクアレイによる処理・解析容量及びデータ解析処理サーバを整備するとともに、さまざまな地球観測データや気候変動予測の数値モデルの出力などから、地球温暖化・水資源・生態系分野に必要な情報に変換して提供するための応用機能の開発を進めており、概ね順調に進捗している。これまでに「だいち」などの人工衛星のデータや、地上・海洋観測のデータ、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次評価報告書に使用された世界の20以上の数値モデルなどのデータが蓄積された。
気候変動予測については、2013年頃に策定予定である「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)第5次評価報告書等への貢献や、地球温暖化の抑制や温暖化に適応するための効果的、効率的な政策や対策の立案に資することを目的として、地球シミュレータを活用し、高精度かつ信頼度の高い気候変動予測研究を行う「21世紀気候変動予測革新プログラム」を平成19年度から実施している。平成20年度については、予測モデルの物理過程改良やモデルの高解像度化、データ同化、アンサンブル手法の見直しや、現在気候再現実験、海面水温アンサンブル実験と不確実性の評価等を行い、平成21年度から開始予定のIPCC第5次評価報告書に向けた本実験のための予測モデルの開発をおおむね完了させるなど、概ね順調に進捗している。
(指標・参考指標)
平成15年度 | 平成16年度 | 平成17年度 | 平成18年度 | 平成19年度 | 平成20年度 | |
---|---|---|---|---|---|---|
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発し打ち上げた地球観測衛星 |
− | − | 1 | 0 | 0 | 1 |
地球観測システム構築推進プランで観測を開始した地点数及び開発された観測測器または手法の数 | − | − | 4 | 70 | 119 | 122 |
データ統合のために蓄積された観測等のデータ量(バイト) |
− | − | − | − | 約300 テラバイト |
約420 テラバイト |
判断基準イ | アジア・太平洋域を中心とした地域での海洋・陸域・大気の観測及びデータ解析・公開の進捗状況。 |
---|---|
S=想定した以上に順調に進捗している A=概ね順調に進捗している B=進捗にやや遅れが見られる C=想定したとおりには進捗していない ※下記の進捗状況から総合的に判断する。 ・海洋観測ブイシステムを用いた、西部太平洋から東部インド洋の熱帯域における海洋・気象データの取得、解析及びデータ公開 ・国際アルゴ計画を推進するため、アルゴフロートの投入及び全地球規模での海洋データの収集 ・北極海での海洋観測や北太平洋での物質循環観測及び取得データの解析・公開 ・海洋地球研究船「みらい」による大陸間縦・横断観測及び取得データの解析・公開 ・北ユーラシアから東南アジアにかけての陸面気象水文観測、レーダー等による大気観測、パラオ周辺域における海洋・陸面・大気の集中観測及び取得データの解析・公開 |
判断基準ロ | 地球環境変動の予測のためのモデル開発・数値実験等の進捗状況。 |
---|---|
S=想定した以上に順調に進捗している A=概ね順調に進捗している B=進捗にやや遅れが見られる C=想定したとおりには進捗していない ※下記の進捗状況から総合的に判断する。 ・太平洋、インド洋、北極海、ユーラシア大陸アジア域等における気候変動及び海洋・大気中に生起する関連現象についての知見の蓄積と、モデルを開発しての数値実験 ・観測データに基づく水循環変動の諸物理過程の解明研究およびプロセスモデルの開発と、これを基にした流域・地域スケールから全球スケールまでの水循環モデルの開発 ・海洋・大気間の物質移動等を取り入れた、大気質変動と気候変動との相互作用の研究、北半球を中心とする全球規模大気汚染の研究、温室効果ガスの排出・吸収推定の研究 ・気候・環境の変動が海洋・陸域生態系の機能・構造に与える影響と、生態系の変化が気候や環境に及ぼす影響を予測・評価するモデルの開発および、モデル開発のための生態系の広域分布に関する観測データの解析とパラメータ化 ・地球温暖化メカニズムの理解・予測のための気候モデル開発と地球温暖化実験、古気候再現実験および、海洋・大気・陸面・植生・雪氷等を統合した先端的な地球環境システム統合モデルの開発 |
独立行政法人海洋研究開発機構(以下、「機構」と言う)においては、北西太平洋を中心にArgoフロート80基を展開し、国際的には全球3000基を超えるArgo観測網が構築された。また、海洋地球研究船「みらい」による北極海観測航海を実施し、急激な変化の起きている北極海での水温・塩分・生物地球化学データ等の海洋観測データを取得した。さらに、北ユーラシア寒冷圏での継続観測、パラオ域を中心とする集中観測等を実施することで、雲解像モデル開発に資する高精度の観測データを取得した。
また、地球環境変動の予測のためのモデルの開発・数値実験等に関しては、インド洋ダイポールモード現象と太平洋東部のエルニーニョ現象・ラニーニャ現象の相互作用を明らかにしたほか、対流圏のオゾンやブラックカーボンが及ぼす全球の気候変動への影響を定量的に評価することができるようになるなど、異常気象の予測を飛躍的に向上せることができた。また、地球温暖化の予測モデルを高度化させた結果、日本の冬季の低地での積雪量が現在の50%以下に減少することがわかるなど、これまでに無い新たな予測結果を得ることができた。
(指標)
平成15年度 | 平成16年度 | 平成17年度 | 平成18年度 | 平成19年度 | 平成20年度 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1.アルゴフロートの投入フロート数 | 257 | 374 | 468 | 557 | 635 | 712 |
2.海洋観測ブイの取得データへの研究者からのアクセス数 | 147,230 | 133,181 | 143,984 | 143,593 | 142,743 | 151,670 |
3.アルゴ計画による塩分水温データ取得数 | 5,141 | 7,346 | 10,578 | 13,878 | 13,216 | 13,048 |
4.アルゴフロート取得データへの研究者からのアクセス数 | 6,294,290 | 13,317,606 | 18,237,593 | 28,134,635 | 16,987,684 | ※906,806 |
※H20年度より算定方法を変更。検索業者等のキーワードの自動検索数を除き、個人によるアクセス・閲覧数に限定した。
判断基準イ | より信頼性の高いシミュレーションのための、地殻構造解析や物性情報の組込み等、プレート挙動モデルの高度化の進捗状況 |
---|---|
S=想定した以上に順調に進捗している A=概ね順調に進捗している B=進捗にやや遅れが見られる C=想定したとおりには進捗していない ※下記の進捗状況から総合的に判断する。・フィリピン海プレート・太平洋プレートの沈み込み帯及び伊豆・小笠原・マリアナ弧の構造イメージングを進める。また、プレート挙動モデルの高度化においては、その対象域について、深さ方向への拡張を図る。 |
判断基準ロ | マントル対流モデルと結びついた地球内部構造モデルの開発のための、広帯域海底地震計のデータを用いた南太平洋ホットスポット域の観測データの蓄積及び数値実験による地球マントル対流の再現の進捗状況 |
---|---|
S=想定した以上に順調に進捗している A=概ね順調に進捗している B=進捗にやや遅れが見られる C=想定したとおりには進捗していない ※下記の進捗状況から総合的に判断する。・南太平洋ホットスポット域のマントル構造の解析を進め、スーパープルームの地震学的イメージを得る。また、マントル対流に対するプレート運動や大陸の影響を考慮できるような計算プログラムの作成を進める。 |
判断基準ハ | プレート沈み込み・マントル深部物質上昇等による地球内部の物質移動についての知見を蓄積するための、地球深部起源マグマの化学的・岩石学的解析、地球内部の超高圧下での物性実験等の進捗状況 |
---|---|
S=想定した以上に順調に進捗している A=概ね順調に進捗している B=進捗にやや遅れが見られる C=想定したとおりには進捗していない ※下記の進捗状況から総合的に判断する。 ・地球深部起源マグマの解析・物性実験を進めるとともに、岩石学的モデリングと海底下の地殻構造データから、島弧進化・大陸地殻形成のメカニズムに関する仮説を提案する。 |
機構においては、伊豆・小笠原背弧域の地殻における、安山岩質中部地殻を含む地殻各層の厚さに関する島弧伸長方向の変化が、火山フロントと相似的であることを明らかにし、島弧進化と大陸地殻進化モデルの構築に貢献した。また、南海トラフ地震発生帯における3次元マルチチャンネル地震探査と海底地震計データとの統合解析により、付加体先端部における物性評価を行うとともに、これらの実測データに基づいた数値シミュレーションを行い、付加体形成プロセスや付加体内断層運動についての重要な知見を得た。
また、西太平洋地域において沈み込んでいるスラブの形状の推定を行うとともに、更なる高精度化を目的とした広帯域海底地震計及び海底電位磁力計網による機動観測を実施した。南太平洋ポリネシア地域における3次元マントル構造の推定を行い、得られたマントル構造モデルを用いたマントル対流シミュレーションにより、マントル上昇流の深部の動きと状態を推定した。
また、高分解能ICPマルチコレクタ質量分析装置等を用いた微小域・微少量同位体比分析法を確立した。また、超高圧実験・理論計算を融合したマントル・核の物性解析を進め、核組成やマントル・核相互作用についての新しい知見を得た。さらに、伊豆・小笠原・マリアナ島弧の地殻進化過程・大陸地殻形成過程の学際的解析が進展した。
判断基準イ | 深海底等の極限環境が生物に与える影響と生物の機能の解明のための解析法の検証及び環境適応機能の解析の進捗状況。 |
---|---|
S=想定した以上に順調に進捗している A=概ね順調に進捗している B=進捗にやや遅れが見られる C=想定したとおりには進捗していない ※下記の進捗状況から総合的に判断する。 ・極限環境微生物のメタゲノム解析(ある環境中に存在する微生物群集をまるごとゲノム解析する手法)を実施し、温度・圧力に対する視点から、生物学的・物理化学的検討を引き続き行う。 |
判断基準ロ | 地殻内微生物の生息環境・種類・量に関する知見の蓄積のための微生物の探索・調査及び新培養法の確立の進捗状況。 |
---|---|
S=想定した以上に順調に進捗している A=概ね順調に進捗している B=進捗にやや遅れが見られる C=想定したとおりには進捗していない ※下記の進捗状況から総合的に判断する。 ・地球深部探査船「ちきゅう」により下北沖で採取したコアサンプルなどを用いて、微生物の分離培養や物質フラックスの検証等を引き続き行い、地殻内微生物の機能解析を行う。 |
判断基準ハ | 中・深層以深の深海生態系における生物生産、食物連鎖、物質循環の解明のための、生物群集の分布調査・解析及び生物群集と環境因子の関連性調査の進捗状況。 |
---|---|
S=想定した以上に順調に進捗している A=概ね順調に進捗している B=進捗にやや遅れが見られる C=想定したとおりには進捗していない ※下記の進捗状況から総合的に判断する。 ・化学合成生物群集及び中・深層の生物群集を対象に、試料・周辺環境データの継続的な収集を行う。また、シロウリガイ共生細菌のゲノム解析結果を利用して、共生機構を解析する。 |
判断基準ニ | 菌株・DNA等のバイオリソースの保存・管理状況。 |
---|---|
S=想定した以上に順調に進捗している A=概ね順調に進捗している B=進捗にやや遅れが見られる C=想定したとおりには進捗していない ※下記の進捗状況から総合的に判断する。 ・引き続き、深海微生物の分離を行い、バイオリソースとしての適切な保存・管理を行う。 |
機構においては、地球深部探査船「ちきゅう」で採取した掘削コアサンプルの解析等から、下北沖の地殻内やマリアナ海溝下における好気性微生物が、アルカリ性に耐性を持つことを発見するとともに、コアサンプル等のメタゲノム解析結果に基づき、培養が不可能な菌の全ゲノムを推定・再構築することに成功する等、世界的にハイレベルな数々の研究成果を得た。また、高圧・低温環境下における生物が増殖するために必須な生理的要因を明らかにし、有用酵素の産業化に向けた取り組みにおいても、耐熱性アガラーゼの高生産性システムを確立した。
また、海底下堆積物中に生息する難培養微生物の培養に成功し、現場環境下での新たな生理現象を発見した。また、海水から世界最深部堆積物に至る微生物鉛直プロファイル等の解析により、これまで知られていなかったエネルギー物質循環に依存した微生物生態系の存在を示唆する成果を得た。加えて、新しく開発した高圧培養方法によりインド洋の深海熱水環境から分離された超好熱メタン菌が122℃という高温下でも増殖可能であることを発見し生命活動の限界を引き上げた。また、NAnoSIMS(微少領域の成分組成や同位体比等の分析を行う機器の一種)を用いた代謝活性や微生物数の計測手法の開発等を確立することに成功し地下圏で卓越する微生物がアーキア(古細菌)であることを世界で初めて明らかにした。
また、細胞内共生による進化のプロセスにおいて、共生菌のゲノムが縮小する過程の解析を行うとともに、共生機構を解明するために必要な、共生菌を除去・再感染させるための実験手法を確立した。また、熱水・湧水域および海洋中・深層の生物の分布と環境条件の関連性の調査を行うとともに、湧水域の化学合成生態系における消費者の役割の解明等を行った。その他、小型無人探査機を利用した中・深層の浮遊生物を調査するための技術検討を行った。
また、高知コア研究所において、IODPの微生物用凍結試料の保管管理の準備が完了した。また、微生物の目標保管株数4,000株を大きく上回る7,500株を保管するに至った。
(指標)
平成15年度 | 平成16年度 | 平成17年度 | 平成18年度 | 平成19年度 | 平成20年度 | |
---|---|---|---|---|---|---|
深海微生物の保存菌株数 | 4,200 | 4,700 | 5,050 | 6,000 | 6,800 | 7,500 |
判断基準イ | 次世代型巡航探査機及び大深度高機能無人探査機技術の開発状況、並びに自律型無人探査機(AUV)を用いた海底地形探査等の観測機能の性能確認等の進捗状況。 |
---|---|
S=想定した以上に順調に進捗している A=概ね順調に進捗している B=進捗にやや遅れが見られる C=想定したとおりには進捗していない ※下記の進捗状況から総合的に判断する。 ・次世代型巡航探査機及び大深度無人探査機に係る、要素技術開発を行う。 ・探査機器を搭載しての海域試験を複数回実施し、起伏のある海底での航行制御機能やセンチメートルオーダーの詳細な海底地形データの観測能力についての性能確認と評価を実施する。 |
判断基準ロ | 海底地震総合観測システム開発のための要素技術開発及び実海域試験の進捗状況。 |
---|---|
S=想定した以上に順調に進捗している A=概ね順調に進捗している B=進捗にやや遅れが見られる C=想定したとおりには進捗していない ※下記の進捗状況から総合的に判断する。 ・観測ネットワークに接続する観測機器の精度向上のための開発した時刻同期システム等の実海域での検証を実施する。また、観測機器を配置するために必要なケーブル展張装置の海域試験を実施し、ケーブルの展張と回収能力について性能確認を行う。 |
判断基準ハ | 海洋の現場環境観測を可能とするセンサーや水中音響技術の高度化等の研究開発および、実海域試験の進捗状況。 |
---|---|
S=想定した以上に順調に進捗している A=概ね順調に進捗している B=進捗にやや遅れが見られる C=想定したとおりには進捗していない ※下記の進捗状況から総合的に判断する。 ・海洋において試料採取を行わず直接現場環境の測定を可能とするpH(ペーハー)センサーの試作と性能試験を行う。また、水中音響技術の高度化については、データの高速伝送のための伝送装置の試験を実施し、その伝送特性、伝送距離、データ通信容量に関する性能確認を行う。 |
機構においては、次世代型巡航探査機に係る技術開発として、新型の動力システムの机上評価、小型高精度位置検出装置の試作、分散型制御システムの海域試験、近距離・長距離水中通信システムのフィールド評価、合成開口ソナープロトタイプ製作、新複合材の開発を行った。大深度高機能無人探査機に係る技術として、高強度の二次ケーブルの試作・評価、水深11,000m級の高強度浮力材の大型ブロック成型、光通信システムに用いるロータリジョイントの試作・評価を行った。
また、平成21年度中の地震・津波観測監視システムの試験運用開始に向けて、観測装置、拡張用分岐装置等の評価試験等を進め、各種装置の最終仕様を決定した。また、豊橋沖システムに実装した時刻同期システムの検証を行い、改良を図ったほか、展張装置の海域試験を実施した。
また、深海の現場環境において試料採取を行わず直接pHを測定可能とする、応答性能に優れたイオン選択性電界効果型トランジスタを用いた小型pHセンサーの開発に成功し、さらに現場での校正を行う方式を採用することにより、高精度の計測が可能となった。また、水中音響技術に関する研究においては、近距離大容量データの伝送システムを開発し、当初目標を超える、距離700mでの伝送速度80kbpSを達成し、長距離通信においては300kmの伝播に成功した。
判断基準イ | 地球深部探査船「ちきゅう」の運用技術や深海底ライザー掘削技術等の蓄積、科学掘削及び科学掘削による科学研究の進捗状況。 |
---|---|
S=想定した以上に順調に進捗している A=概ね順調に進捗している B=進捗にやや遅れが見られる C=想定したとおりには進捗していない ※下記の進捗状況から総合的に判断する。 ・国際運用の開始に向けて多様な海域における掘削技術に関する経験を蓄積するため海外試験掘削を行うほか、統合国際深海掘削計画(IODP)における科学掘削を開始する。 |
判断基準ロ | 掘削コア試料・データの管理提供システムの構築や研究プロポーザル支援など、科学者を支援する研究。 |
---|---|
S=想定した以上に順調に進捗している A=概ね順調に進捗している B=進捗にやや遅れが見られる C=想定したとおりには進捗していない ※下記の進捗状況から総合的に判断する。 ・IODPにおける科学掘削が開始するにあたり、コア試料の受け入れ及び提供システムを整備する。さらに、IODPに対する掘削プロポーザルの実効化を促進するための研究者支援を行う |
判断基準ハ | IODP計画における我が国の主導性を発揮するための各種委員会の推進と、国際戦略・研究計画等の策定への参画の進捗状況。 |
---|---|
S=想定した以上に順調に進捗している A=概ね順調に進捗している B=進捗にやや遅れが見られる C=想定したとおりには進捗していない ※下記の進捗状況から総合的に判断する。 ・IODP計画策定に係る国内科学委員会の運営支援や、IODPの各種委員会の開催支援や委員の派遣支援を着実に実施する。 |
平成20年3〜4月にかけての定期検査の際に発見されたアジマススラスター損傷等の修理を行ったため、平成18年度の「南海トラフ地震発生帯掘削計画」策定時に予定していた平成20年度の掘削計画を実施することができなかった。一方、これまでのノルウェーの掘削会社による運用体制から、平成20年9月に日本マントルクエスト社と運用委託契約を締結、12月より同社による「ちきゅう」の運航管理を開始し、各種マニュアルの整備、安全管理システムの構築などを行い、日本主導の運用体制を確立させた。これにより、今後国内において掘削技術の蓄積及び技術者の養成が期待される。
海洋研究開発機構高知コア研究所において西太平洋・ベーリング海からインド洋に至る各海域で採取された科学掘削コア(総長83km分)の受け入れを完了し、世界中の科学者に対して効率的で質の高いサンプル提供サービスが本格的に稼働することとなった。また、日本掘削科学コンソーシアム(J-DESC)と連携し「コアスクール」を開催し、この分野における国内の若手人材育成に努めるとともに、効果的な掘削プロポーザルの育成・実行化を図るための公募型支援枠における支援を実施した。
IODP国内科学委員会の運営支援を行うとともに、IODPの科学諮問組織に設置されている8つの国際科学委員会・パネルや関連会議への委員派遣支援等を行い、発言力の向上に努めた。また、海洋研究開発機構地球深部探査センターが推進した大深度の長期孔内計測テレメトリシステムの開発がIODPによる国際的な共通開発事業に発展したこと、IODP国際計画管理法人(IODP-MI)の代表に海洋研究開発機構の末廣理事(当時)が選任されたことなどを通じ、IODPにおける日本の国際的な立場が高められた。
判断基準 | 海底熱水鉱床をはじめとする海洋鉱物資源を広域かつ効率的に探査するために必要な技術開発の進捗状況 |
---|---|
S=想定した以上に順調に進捗している A=概ね順調に進捗している B=進捗にやや遅れが見られる C=想定したとおりには進捗していない ※下記の進捗状況から総合的に判断する。 |
平成20年度は、海底熱水鉱床やコバルトリッチクラストなどの海洋鉱物資源を広域かつ効率的に探査するために必要なセンサー等の技術開発を実施するため、「海洋資源の利用促進に向けた基盤ツール開発プログラム」を創設し、本プログラムのもと、音響技術を活用した海底位置・地形の高精度計測技術の開発、海水の化学成分を自動計測する化学モニタリングツールの開発、電磁気的手法を用いた海底熱水鉱床賦存域の高精度海底地質構造探査ツールの開発、音響技術を活用したコバルトリッチクラストの厚さの高精度計測技術の開発に着手した。
また、これらの技術開発の進捗状況等を踏まえ、当初の計画には無かったが、さらに海洋鉱物資源の探査技術の開発を推進するため、科学技術・学術審議会海洋開発分科会海洋資源の有効活用に向けた検討委員会において、必要となる探査手法や探査機技術について、当該委員会の中間とりまとめに向けた総合的な検討を実施した。
さらに、海洋鉱物資源分野について、経済産業省資源エネルギー庁と連携し、文部科学省が実施するセンサーや探査機技術の開発についても盛り込んだ「海洋エネルギー・鉱物資源開発計画」の策定に貢献した。
このように、当該分野については、当初の計画には無かった成果を得ることができた。
(指標・参考指標)
平成20年度 | 平成21年度 | 平成22年度 | 平成23年度 | 平成24年度 | |
---|---|---|---|---|---|
「海洋資源の利用促進に向けた基盤ツール開発プログラム」において開発に着手したセンサー等の数 | 4 |
【必要性の観点】
気候変動等地球環境の観測・予測分野や地球内部ダイナミクス分野の研究開発は、災害の軽減、地球環境の保全等、人類の生活や社会基盤の発展・安定に大きく影響する分野である。
また、海洋・極限環境生物分野は、産業利用等への応用が期待され、深海地球ドリリング計画では地球環境変動、地球内部ダイナミクス、海底地殻内微生物の解明等、地球科学に関する研究を促進するものである。
このほか、自ら安定的な鉱物資源の供給源の確保を図るため、我が国周辺海域における海底熱水鉱床等の賦存状況の把握のための探査技術の開発・実証等が喫緊の課題である。
このため、環境・海洋分野の研究開発を引き続き推進していく必要がある。
【有効性の観点】
それぞれの取組は、以下の観点において重要な役割を果たすことが期待される。
【効率性の観点】
(事業インプット)
(事業アウトプット)
本事業の実施により、環境・海洋分野の研究が促進される。
(事業アウトカム)
人類の生活や社会基盤の発展・安定や新規産業の開拓等が期待され、これらの効率性の観点から妥当である。
【予算要求への反映】
これまでの取組を引き続き推進
【機構定員要求への反映】
機構定員要求に反映
【具体的な反映内容について】
○海洋開発分科会
平成20年度は4回開催した。
○海洋資源の有効活用に向けた検討委員会
平成20年度は6回開催した。
○次世代海洋探査技術委員会
平成20年度は1回開催した。
○海洋科学技術検討委員会
平成20年度は1回開催した。
○地球観測推進部会
平成20年度は3回開催した。
○地球環境科学技術委員会
平成20年度は2回開催した。
特になし
※【22年度の予算要求への考え方】には、実績を踏まえ、より効率化に努める内容についても記入している。
【事業概要等】 | 【20年度の実績】 | 【22年度予算要求への考え方】 |
---|---|---|
地球観測システム構築推進プラン(開始:平成17年度 終了:− 20年度予算額:373百万円) | ||
「地球観測の推進戦略」で示された地球システムの包括的な理解に向けて体系的に取り組むべき課題・事項において我が国の独自性の確保とリーダーシップの発揮ができる観測研究・技術開発を行い、研究終了後、国際的な協力・連携の下で実施される全球観測に応用・実用化されることにより、GEOSS構築を促進させることを目指す。 | [得られた効果] 地球温暖化・炭素循環観測プロジェクトにおいては、海洋における二酸化炭素吸収量把握のための海洋二酸化炭素センサーの性能試験、漂流ブイ型センサーの小型化・製作、実証観測等。 アジア・モンスーン地域水循環・気候変動観測研究プロジェクトにおいては、アジア・モンスーン地域の水循環・気候変動の予測精度向上に向けた空白域の大気・海洋観測データ取得のためのブイシステムの開発・改良・運用及びセンサーの精度評価、実証観測等。 対流圏大気変化観測研究プロジェクトにおいては、対流圏の大気汚染ガス・エアロゾルの測定装置の改良、アジア地域における観測網構築等。 |
GEOSS10年実施計画への貢献や、気候変動予測改善のための基礎的な知見やデータ等の提供のため、引き続き本事業を継続することが必要。 |
データ統合・解析システム(開始:平成18年度 終了:平成22年度 20年度予算額:622百万円) | ||
地球観測データを科学的、社会的に有用な情報へと変換し、それを国際的に共有することにより、包括的、調整的、及び持続的な地球観測のための国際的な取組であるGEOSSの構築への貢献を目指す。 | 約700テラバイトのハードディスクアレイによるデータの処理・解析容量及びデータ解析処理サーバを整備した。 地球温暖化、水循環、生態系分野を対象としてデータの統合・解析及び情報提供のための応用機能の開発を実施した。 人工衛星、地上、海洋観測、気候変動予測の数値モデル出力などのデータを投入した。 |
IPCC第5次評価報告書に向けた最新かつ大容量の気候変動予測データの公開及びそれらデータの統合・解析のためには、データ処理・解析容量を確保する必要があることから、ハードディスクよりも費用的に安価な磁気テープ装置を整備することで効率化に努める。また、この気候変動予測データを用いて気候変動影響評価・適応研究を促進するための情報技術基盤として利用する観点から引き続き本事業を実施することが必要。 |
21世紀気候変動予測革新プログラム(開始:平成19年度 終了:平成23年度 20年度予算額:2,232百万円) | ||
地球温暖化の抑制や適応策のための効果的、効率的な政策及び対策の実現に資するため、確度の高い予測情報の創出や、信頼度情報の提供、近未来の極端現象による自然災害分野の影響評価に関する委託研究事業を実施。 | 予測モデルの物理過程改良やモデルの高解像度化、データ同化、アンサンブル手法の見直しや、現在気候再現実験、海面水温アンサンブル実験と不確実性の評価等を実施した。 | IPCC第5次評価報告書への貢献に向けた予測実験を着実に進めるため、引き続き本事業を継続することが必要。 |
南極地域観測事業(開始:平成18年度 終了:平成21年度 20年度予算額:4,684百万円) | ||
極域に現れる諸現象を、超高層大気、海洋、雪氷、地質等の様々な分野で観測し、その実態と因果関係、変動のメカニズムを総合的に解析し、地球的規模での極域の役割の解明を図る。 | 第7期計画に基づく、観測活動を実施。 | 地球規模での環境変動の解明に向け研究観測を継続して実施することが必要。 |
南極地域観測船建造(開始:平成17年度 終了:平成21年度 20年度予算額:9,828百万円) | ||
平成21年度の就航に向けて、新南極観測船の建造を進捗させる。 | 防衛省の平成17年度砕氷艦基本計画、17AGB建造工程に基づく建造を実施。 | 新南極観測船は計画通り建造が行われたため、平成21年度をもって終了。 |
海洋資源の利用送信に向けた基盤ツールの開発プログラム(開始:平成20年度 終了:− 20年度予算額:400百万円) | ||
我が国の鉱物資源の安定供給確保に向け、海底熱水鉱床等の海洋鉱物資源の商業化に資するため、これらの海洋鉱物資源を広域かつ効率的に探査するためのセンサー等の技術開発を実施。 | 海底地形や海水成分、海底下の構造の高精度計測技術の開発を実施した。 | 海洋資源の開発は、世界第6位の排他的経済水域をもつ我が国にとって重要な施策であり、加速度的に探査技術の開発を実施していくために継続することが必要。 |
(参考)関連する独立行政法人の事業(なお、当該事業の評価は文部科学省独立行政法人評価委員会において行われている。評価結果については、独法評価書を参照のこと)
独法名 | 20年度予算額 | 事業概要 | 備考(その他関係する政策評価の番号) |
---|---|---|---|
独立行政法人宇宙航空研究開発機構 | (運営費交付金130,227百万円の内数、地球観測衛星開発費補助金16,536百万円) | 陸域観測技術衛星「だいち」等の着実な運用、温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」の打上げ・初期機能確認を行うとともに、気候変動予測の向上や地球環境変動の解明に資する地球観測衛星の研究開発を行った。 | |
独立行政法人海洋研究開発機構 | (運営費交付金38,431百万円の内数、地球環境観測研究11,990百万円) | 海洋・陸面・大気の観測を行い、地球環境変動の検証、定量化を行うとともに、地球規模の熱・水・物質循環に関する研究を推進。 | |
独立行政法人海洋研究開発機構 | (運営費交付金38,431百万円の内数、地球環境予測研究11,556百万円) | 地球環境の予測に関する数値モデルを開発することなどにより、地球温暖化等地球環境変動の予測に関する研究を推進。 | |
独立行政法人海洋研究開発機構 | (運営費交付金38,431百万円の内数、地球内部ダイナミクス研究1,470百万円) | 海域の地震・火山活動を引き起こす地球内部の動的挙動について、調査観測等により現象と過程に関する研究を推進し、得られた成果を基に、海底地殻変動による災害の軽減に資する数値モデルの開発等を推進。 | |
独立行政法人海洋研究開発機構 | (運営費交付金38,431百万円の内数、海洋・極限環境生物研究760百万円) | 海洋の多様な生物・生態系を把握、深海底・海底地殻内等で生物の探索、特徴的な生態系の研究等を行う。得られた成果をもとに民間企業との共同研究等を行う。 | |
独立行政法人海洋研究開発機構 | (運営費交付金38,431百万円の内数、海洋に関する基盤技術の開発779百万円) | 海洋分野における研究開発を実施するのに必要な機器等の基盤技術の開発を行う。 | |
独立行政法人海洋研究開発機構 | (運営費交付金38,431百万円の内数、深海地球ドリリング計画14,014百万円) | 地球深部探査船「ちきゅう」の安全かつ効率的な運航や乗船研究者に対する支援、関連施設の管理等を実施。 |
今後とも、当該年度に各々のプロジェクトがどこまで進捗することが想定されていたのかについて、わかりやすく記述すること。
大臣官房政策課評価室
-- 登録:平成21年以前 --