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施策目標10‐2 情報通信分野の研究開発の重点的推進

 先端的な情報科学技術の研究開発及び研究開発に関する情報化を推進する。

施策期間

 目標達成年度:平成24年度(基準年度:平成16年度)

主管課(課長名)

 研究振興局情報課(舟橋 徹)

施策の全体像

 「第3期科学技術基本計画」、内閣府の「分野別推進総合戦略」等を踏まえ、政府は情報通信分野の研究開発を推進している。上記方針を踏まえた上で、文部科学省としては、研究開発の基盤を支える上で重要だと考えられる計算科学技術の推進やサイバー・サイエンス・インフラの実現等を目指すとともに、そうした取組により大学等で生み出された世界トップレベルの研究シーズの社会還元を推進する。そのため、以下の3つの目標を設定し、情報科学技術分野の研究開発を重点的に推進する。

○達成目標10-2-1

 「計算科学技術の飛躍的発展により研究開発の革新を図る」
 上記目標を達成するためには、利用者である産業界のニーズの高い、ものづくり分野を中心とした最先端の大規模シミュレーションソフトウェアの研究開発が重要であるため、以下の判断基準を設定することとする。

  • 判断基準10-2-1:ものづくり、バイオ、ナノ分野を中心としたイノベーション創出の基盤となる世界最先端の実用的な複雑・大規模シミュレーションソフトウェアが開発されているか。

○達成目標10-2-2

「情報科学技術を用いて科学技術・学術研究の基盤を構築する」
 上記目標を達成するためには、我が国の大学や研究機関等が有する様々なコンピュータや膨大なデータベース等をネットワーク上で共有する、サイバー・サイエンス・インフラの実現と、それを支える巨大なデータベースの高速動作を可能とするソフトウェアが重要であるため、以下の判断基準を設定することとする。判断基準

  • 10-2-2イ:様々な計算機でのシームレスなプログラミングを可能とするシステムソフトウェア及びグリッドソフトウェアを開発し、分散する様々なコンピュータを、ユーザがそのニーズに応じてシームレスに利活用できる環境が構築されているか。
  • 判断基準10-2-2ロ:データベースの処理性能を飛躍的に向上させる革新的な実行原理に基づくデータベース基盤ソフトウェアを開発することにより、我が国のIT産業だけでなく、データベースを用いる様々な分野への波及効果の持続的な発展に貢献しているか。

○達成目標10-2-3

「世界トップレベルの基礎研究シーズの実用化への橋渡しをする。」
 上記目標を達成するためには、大学に存在する世界トップレベルの研究シーズであり、革新的技術であるスピントロニクス等の実用化への橋渡しをすることが重要であるため、以下の判断基準を設定することとする。

  • 判断基準10-2-3イ:高機能・低消費電力コンピューティングを実現し、国際競争力の強化に必要となる技術を開発し、デバイス分野における産業の持続的な発展に貢献しているか。
  • 判断基準10-2-3ロ:ソフトウェアが適正な手順で構築されているかを把握可能とする「ソフトウェアタグ」を製品に添付し発注者に提供するための技術を開発し、これにより、ソフトウェアに対するトレーサビリティの概念を普及できているか。
  • 判断基準10-2-3ハ:デジタル・アーカイブを作成・活用するためのソフトウェアの技術開発が進捗しているか。

達成状況と評価

全体評価 A

 各達成目標ともに順調に進捗しており、施策目標としても順調に進捗していると考えられる。

○ 判断基準10-2-1(A)

判断基準 ものづくり、バイオ、ナノ分野を中心としたイノベーション創出の基盤となる世界最先端の実用的な複雑・大規模シミュレーションソフトウェアが開発されているか。
S=計画以上に順調に進捗しており、優れた研究成果を挙げている。
A=計画通り順調に進捗しており、優れた研究成果を挙げている。
B=概ね順調に進捗しているが一部については進捗にやや遅れがみられるものの、研究成果を挙げている。
C=計画が想定した通りには進捗しておらず、達成目標の実現性に疑問がある。

 「イノベーション創出の基盤となるシミュレーションソフトウェアの研究開発」に関しては、事業の初年度に当たる20年度は、本施策で研究開発する次世代ものづくりシミュレーションソフトウェア(4本)、量子バイオシミュレーションソフトウェア(2本)、ナノデバイスシミュレーションソフトウェア(1本)の仕様検討、概念設計、基本設計を実施するとともに、主要部分の要素試作を開発する計画になっていたが、これらについて予定通り実施している。

○ 判断基準10-2-2イ、ロ(イA、ロA)

判断基準イ 様々な計算機でのシームレスなプログラミングを可能とするシステムソフトウェア及びグリッドソフトウェアを開発し、分散する様々なコンピュータを、ユーザがそのニーズに応じてシームレスに利活用できる環境が構築されているか。
S=計画以上に順調に進捗しており、優れた研究成果を挙げている。
A=優れた成果が得られている。
B=概ね順調に進捗しているが一部については進捗にやや遅れがみられるものの、研究成果を挙げている。
C=計画が想定した通りには進捗しておらず、目標の実現性に疑問がある。
判断基準ロ データベースの処理性能を飛躍的に向上させる革新的な実行原理に基づくデータベース基盤ソフトウェアを開発することにより、我が国のIT産業だけでなく、データベースを用いる様々な分野への波及効果の持続的な発展に貢献しているか。
S=計画以上に順調に進捗しており、優れた研究成果を挙げている。
A=優れた成果が得られている。
B=概ね順調に進捗しているが一部については進捗にやや遅れがみられるものの、研究成果を挙げている。
C=計画が想定した通りには進捗しておらず、目標の実現性に疑問がある

 20年度はPCクラスタからスパコンまでシームレスなプログラミングを可能とするための新規並列言語、ライブラリ等に関する仕様を策定し、プロトタイプ実装を行うとともに、計算資源等(計算能力、データ、データベース等)を必要性に応じて柔軟に共有・連携させるシステムの基本設計を行い、プロトタイプ実装に着手する等の計画としていた。これに対して、事業計画通りに進捗している。

 革新的実行原理に基づく超高性能データベース基盤ソフトウェアの開発に関して、20年度は非順序型実行原理の機能限定版非順序型データベースエンジンの詳細設計および部分実装等を行うという計画としていた。これに対して、非順序型データベースエンジンを実装した効果を確認するため、既存のオープンソース及び商用のデータベースシステムを用いた実験環境において、機能限定版ではあるものの、非順序型実行原理を適応することによる性能向上効果を確認する等、事業計画通りに進捗している。
 また、科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会 情報科学技術委員会における中間評価において、研究成果、研究実施体制について、高く評価されている。

(参考)
 科学技術振興機構における「科学技術情報の流通の促進」では、わが国の科学技術情報流通のあるべき姿を検討し、それを踏まえ国および機構に対する提言として「科学技術情報流通のあり方に関する提言」をまとめるとともに、科学技術情報の横断的な利用を促進し情報を効果的に活用できる環境を飛躍的に高める「J-GLOBAL」の基本部分を構築し3月30日に公開する等、中期目標の達成に向けて事業を実施している。

 最先端学術情報基盤(サイバー・サイエンス・インフラストラクチャ)構築のための学術情報ネットワークの機能の高度化を通じた学術情報基盤の整備充実については、国立情報学研究所が運用するSINET3において、日本−ロサンゼルス間回線を2.4Gbpsから10Gbpsに増速し、国際接続の更なる安定的な運用を可能とした。また、SINET3では、先端的研究開発における研究拠点間通信の秘匿性を確保したマルチVPNサービスに加えて、データに優先順位をつけて転送ができるマルチQoSサービス、複数の相手を指定して同じデータを送信するマルチキャストサービス、必要な時に必要な分だけ帯域予約できるレイヤ1オンデマンドサービスの試行モニター利用を開始するなど、学術情報ネットワークの高度化が計画通りに進捗している。

○ 判断基準10-2-3イ〜ハ(イA、ロA、ハA)

判断基準イ 高機能・低消費電力コンピューティングを実現し、国際競争力の強化に必要となる技術を開発し、デバイス分野における産業の持続的な発展に貢献しているか。
S=国際的にも優位な成果を実用化への道筋をつけつつ当初の目標から前倒しで実現しており、今後ともインパクトのある成果が生み出されることが期待できる。
A=実用化を含む目標達成に不可欠な開発項目において成果が着実に出ており、今後の製品化を視野に入れた研究開発を進めることが期待できる。
B=実用化に不可欠な一部の項目について現状を考慮すると、実用化を含む目標達成の見通しが明らかになっていない。
C=適用現場とのすり合わせが不十分である等、実施体制が適切とは言えず、実用化に向けての達成度も適切に説明されておらず、達成目標の実現性に疑問がある。
判断基準ロ ソフトウェアが適正な手順で構築されているかを把握可能とする「ソフトウェアタグ」を製品に添付し発注者に提供するための技術を開発し、これにより、ソフトウェアに対するトレーサビリティの概念を普及できているか。
S=想定以上の高機能化や高精度化が実現される。
A=基本となる機能や精度が実現されている。
B=基本となる機能や精度に満たされていない部分がある。
C=基本となる機能や精度に大幅な欠落がある。
判断基準ハ デジタル・アーカイブを作成・活用するためのソフトウェアの技術開発が進捗しているか。
S=想定以上の高機能化や高精度化が実現される。
A=基本となる機能や精度が実現されている。
B=基本となる機能や精度に満たされていない部分がある。
C=基本となる機能や精度に大幅な欠落がある。

 高機能・超低消費電力コンピューティングのためのデバイス・システム基盤技術の研究開発に関して、20年度は、次世代高機能低消費電力スピンデバイス基盤技術の開発においては、高性能な特性を有する素子の開発や、不揮発ロジック基本演算要素の回路モデルの構築し、また、超高速大容量ストレージシステムの開発においては、シミュレーションを用いて記録方式の設計を行うとともに、試作サブシステムによる省電力の検証を行う等の計画としていた。これに対して、計画通り進捗している。
 更に、科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会 情報科学技術委員会における中間評価において、一部先行した成果を出したことなどに対して、着実に進捗していると評価されている。

 ソフトウェア構築状況の可視化技術の開発普及プロジェクトについては、20年度はソフトウェアタグの試験的な実装と可視化手法の具体的検討を行うとともに、ソフトウェア構築可視化に伴う法的諸問題の具体例を取りまとめるという計画に基づいて実施している。ソフトウェア開発に関する実証的データを収集し「ソフトウェアタグ」としてソフトウェア製品に添付して提供する技術の開発を目指し、ソフトウェアタグ規格第1.0版を策定するとともに試験的な実装を行ったほか、ソフトウェアタグを利用し、ソフトウェア構築状況を可視化する方法の検討を行った。また、ソフトウェアの発注者と開発者間の過去の紛争事例について調査を行い、その問題点についての整理を行う等、事業目標達成に向けて着実に進捗している。
 また、科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会 情報科学技術委員会における中間評価において、ソフトウェア開発ベンダ・ユーザ等の多くの企業や業界団体等と緊密に連携した研究開発体制のもと、着実に進捗していると評価されている。

 「知的資産の電子的な保存・活用を支援するソフトウェア技術の構築」に関して、「文化財のデジタル・アーカイブ化」においてリアルタイム3次元形状復元システム、広範囲移動対象の3次元ビデオ撮影技術、及び浮遊する気球に搭載する空中移動型レンジセンサによる距離画像取得システム等の研究開発を行った。また、「教育機関向けデジタル・アーカイブ利用システム」においてもキーワードの役割やキーワード間の関係を考慮して、異なるメディアや異なる検索機能を有する各種サーチエンジンに対して横断的に検索するクロスメディア・メタサーチ機能、検索されたコンテンツの意味内容やコンテンツ間の関連を自動分析して統合する機能等の研究開発を行うなど、研究計画通りの成果を得ることができた。
 また、科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会 情報科学技術委員会における事後評価においても高い評価を得た。

必要性・有効性・効率性分析

【必要性の観点】
 情報通信分野は、科学技術立国を目指す我が国にとって、研究開発の成果が社会、経済に比較的短期間で還元されるとともに、様々な他分野の研究開発を効果的・効率的に進めていくための研究基盤となることから研究開発推進の意義は大きく、第3期科学技術基本計画においても、特に重点的に研究開発を推進すべき重点推進4分野とされている。
 民間における基礎的研究開発活動が従前ほど活発に行われなくなってきており、国による基礎的・萌芽的研究と民間による実用化研究との橋渡しが従前のようにうまく機能していない状況にあることから、大学等を中心とする基礎基盤的領域の研究ポテンシャルを積極的に発掘し、民間企業がそれを活用できる段階にまで育成し、その成果を社会へ貢献できるように国が関与することが重要である。
 また、世界的な知の大競争時代の中、情報科学技術分野の研究はもちろんのこと、他分野において高度な研究を行っていくための情報科学技術を活用した研究基盤の重要性が高まっており、文部科学省としても研究情報基盤の高度化、高機能化へ役割を果たしていくことが重要である。
 以上のことから、情報科学技術分野の研究開発の重点的な推進を行うことは必要だと考えられる。

【有効性の観点】
 知的資産の電子的な保存・活用を支援するソフトウェア技術基盤の構築については平成20年度で事業終了年度を迎えたが、「文化財のデジタル・アーカイブ化」においてはリアルタイム3次元形状復元システム等、「教育機関向けデジタル・アーカイブ利用システム」においてはクロスメディア・メタサーチ機能等の開発を実施する等、目標を達成するとともに研究成果の公開等を通じた成果の社会への普及を行った。また、その他の事業においても順調に進捗しており、各事業の実施により1.計算科学技術の飛躍的発展による研究開発の革新、2.情報科学技術を用いた科学技術・学術研究の基盤構築、3.世界トップレベルの基礎研究シーズの実用化への橋渡しといった効果が生まれ、先端的な情報科学技術の推進につながると判断した。
 また、学術情報流通に関しても、SINETの国際回線を増速し、国際接続の更なる安定的な運用を可能とするとともに、新たなサービスを提供する等、学術情報ネットワークの高度化を通じて、研究開発に関する情報化を推進していると判断した。

【効率性の観点】
 各事業の実施にあたってはトップダウン的に重点領域を定めるだけでなく、関連する研究機関でどのような技術シーズが育ちつつあるか見極め、それらを最大限活用し、また研究機関間での役割分担を明確にすることにより、効率的・効果的な計画の実施を図っている。
(事業インプット)

  • 情報通信分野の研究開発の推進に必要な経費 1,631百万円(平成20年度予算額)
    次世代IT基盤構築のための研究開発 1,465百万円
    知的資産の電子的保存・活用を支援するソフトウェア技術基盤の構築 160百万円 等 

(事業アウトプット)

  • イノベーション創出の基盤となる世界最先端の実用的な複雑・大規模シミュレーションソフトウェア開発が進捗した
  • 分散する様々なコンピュータを、ユーザがそのニーズに応じてシームレスに利活用できる環境構築に資する技術の研究開発が進捗した
  • データベースの処理性能を飛躍的に向上させる革新的な実行原理に基づくデータベース基盤ソフトウェア開発が進捗した
  • 高機能・低消費電力コンピューティングを実現し、国際競争力の強化に必要となるデバイス技術開発が進捗した
  • ソフトウェアが適正な手順で構築されているかを把握可能とする「ソフトウェアタグ」を製品に添付し発注者に提供するための技術開発が進捗した
  • デジタル・アーカイブを作成・活用するためのソフトウェアの技術を開発した

(事業アウトカム)

  • 本施策を推進することで、1.計算科学技術の飛躍的発展により研究開発の革新、2.情報科学技術を用いて科学技術・学術研究の基盤構築、3.世界トップレベルの基礎研究シーズの実用化への橋渡しといった効果が見込まれる。

施策への反映(フォローアップ)

【予算要求への反映】
 これまでの取組を引き続き推進

【機構定員要求への反映】
 定員要求に反映

【具体的な反映内容について】

達成目標10-2-1

 「イノベーション創出の基盤となるシミュレーションソフトウェアの研究開発」については、平成20年度はシミュレーションソフトウェアの仕様検討、概念設計、基本設計、要素試作を実施するなど順調に進捗しており、今後は、産学連携による開発体制の構築を進めるとともに、平成20年度の成果をもとにソフトウェアのプロトタイプの開発を進める。

達成目標10-2-2

 「e-サイエンス実現のためのシステム統合・連携ソフトウェアの研究開発」に関して、平成20年度に研究開発を開始し、目標達成に向けて計画は順調に進捗している。今後はソフトウェアの実利用に向けプロトタイプの開発を行う。
 革新的実行原理に基づく超高性能データベース基盤ソフトウェアの開発について、研究は順調に進捗しており、また、連携施策群に位置づけられるなど、重要性が認められているため、引き続き目標達成に向けて研究開発を推進する。
 科学技術振興機構における「科学技術情報の流通の促進」については、これまでの取組を踏まえて、新たに公開したJ-GLOBALシステムについてユーザーニーズ・利用状況等を踏まえた適切な改善を行う等、引き続き中期目標の達成に向けた取組を行う。
 学術情報基盤については、これまでの最先端学術情報基盤(サイバー・サイエンス・インフラストラクチャ)の構築に向けた取り組みを踏まえ、引き続き、研究者のニーズに対応した様々なネットワーク機能を提供することにより、整備充実を図る。
 また、平成20年度より科学技術・学術審議会学術分科会研究環境基盤部会学術情報基盤作業部会において、学術情報流通の在り方についての検討が行われており、同作業部会における審議を踏まえ、電子ジャーナルの価格高騰等の諸課題に対応するとともに、オープンアクセス及び機関リポジトリの推進体制の在り方の検討を行うため、専門官1名を要求する。

達成目標10-2-3

 高機能・超低消費電力コンピューティングのためのデバイス・システム基盤技術の研究について、研究は順調に進捗しており、また、革新的技術に位置づけられるなど、重要性が認められているため、引き続き目標達成に向けて研究開発を推進する。
 ソフトウェア構築状況の可視化技術の開発普及に関して、目標達成に向けて進捗しており、今後はソフトウェアタグの実利用に向けた実証実験を推進するとともに、規格の国際標準化に向けた取り組みを実施する。
 知的資産の電子的な保存・活用を支援するソフトウェア技術基盤の構築に関しては、目標期間が終了し、順調に研究成果を得ることができたことから、平成20年度をもって事業を終了することとする。

関連した行政活動(主なもの)

○事後評価の実施(情報科学技術委員会:平成21年5月19日)
 「知的資産の電子的な保存・活用を支援するソフトウェア技術基盤の構築」

○中間評価の実施(情報科学技術委員会:平成21年5月19日、6月15日))
 「革新的実行原理に基づく超高性能データベース基盤ソフトウェアの開発」
 「高機能・超低消費電力コンピューティングのためのデバイス・システム基盤技術の研究開発」
 「ソフトウェア構築状況の可視化技術の開発普及」

○科学技術・学術審議会学術分科会研究環境基盤部会学術情報基盤作業部会における審議(平成20年12月)
 今後の学術情報基盤の在り方について『学術情報基盤整備に関する対応方策等について(審議のまとめ)−情報基盤センターの在り方及び学術情報ネットワークの今後の整備の在り方−』を取りまとめ。

○次期学術情報ネットワークに関する検討会の実施(平成21年3月〜)
 次期学術情報ネットワークの具体の整備方策等について検討するために、局長決定の下に検討会を設置し、現在検討継続中。

備考

 関連する達成目標としては、達成目標9-3-4がある。

具体的な達成手段

 ※【22年度の予算要求への考え方】には、実績を踏まえ、より効率化に努める内容についても記入している。

【事業概要等】 【20年度の実績】 【22年度の予算要求への考え方】
イノベーション創出の基盤となるシミュレーションソフトウェアの研究開発(次世代IT基盤構築のための研究開発)
(開始:平成20年度 終了:平成24年度 20年度予算額:500百万円)
イノベーションの創出や国民生活の安全・安心を実現するために、大学等が有するソフトウェア資産を活用し、産学の連携体制のもと、ものづくりを中心とした最先端の複雑・大規模シミュレーションソフトウェアの研究開発を行うことにより、人材育成やノウハウの共有を含めた我が国全体のシミュレーションソフトウェアの開発・活用基盤の抜本的強化を図る。 本施策で開発する次世代ものづくりシミュレーションソフトウェア(4本)、量子バイオシミュレーションソフトウェア(2本)、ナノデバイスシミュレーションソフトウェア(1本)の仕様検討、概念設計、基本設計を実施するとともに、主要部分の要素試作を実施した。 継続(事業は順調に進捗しており、研究成果を得るために事業継続が必要)
e-サイエンス実現のためのシステム統合・連携ソフトウェアの研究開発(次世代IT基盤構築のための研究開発)
(開始:平成20年度 終了:平成23年度 20年度予算額:340百万円)
ITを活用した科学技術の研究開発のための計算科学基盤を実現し、全国に分散する様々なコンピュータを、ユーザがそのニーズに応じてシームレスに利活用することを可能とするためのソフトウェアについて研究開発を実施している。 PCクラスタからスパコンまでシームレスなプログラミングを可能とするための新規並列言語、ライブラリ等に関する仕様を策定し、プロトタイプ実装を行った。また、計算資源等(計算能力、データ、データベース等)を必要性に応じて柔軟に共有・連携させるシステムの基本設計を行い、プロトタイプ実装に着手した。 継続(事業は順調に進捗しており、研究成果を得るために事業継続が必要)
革新的実行原理に基づく超高性能データベース基盤ソフトウェアの開発(次世代IT基盤構築のための研究開発)
(開始:平成19年度 終了:平成23年度 20年度予算額:120百万円)
爆発的に増大し続ける情報の戦略的活用に不可欠な超高性能データベース基盤技術を実現するための要素技術について一体的に研究開発を実施している。 機能限定版非順序型データベースエンジンの設計及び一部実装を行い、約8倍の性能向上を確認するとともに、モニタリング機構の設計・部分実装を行った 継続(事業は順調に進捗しており、研究成果を得るために事業継続が必要)
高機能・超低消費電力コンピューティングのためのデバイス・システム基盤技術の研究開発(次世代IT基盤構築のための研究開発)
(開始:平成19年度 終了:平成23年度 20年度予算額:425百万円)
革新的な高機能・低消費電力デバイスにより、高機能コンピューティングを実現させる技術基盤を確立するため「超高速・多機能スピンデバイスの開発」、「高速大容量ストレージシステムの開発」等といった、ブレークスルーが必要な技術について一体的に研究開発を実施している。 革新的な高機能・低消費電力デバイスにより、高機能コンピューティングを実現させる技術基盤を確立するため「超高速・多機能スピンデバイスの開発」、「高速大容量ストレージシステムの開発」等といった、ブレークスルーが必要な技術について一体的に研究開発を実施している。 継続(事業は順調に進捗しており、研究成果を得るために事業継続が必要)
ソフトウェア構築状況の可視化技術の開発普及(次世代IT基盤構築のための研究開発)
(開始:平成19年度 終了:平成23年度 20年度予算額:80百万円)
世界最高水準の安心・安全なIT社会を実現することを目的として、ソフトウェアが適正な手順で構築されているかを把握可能にするためにソフトウェアの構築状況のデータを収集し、「ソフトウェアタグ」として製品に添付して発注者に提供するための技術を世界に先駆けて開発する。 ソフトウェアタグ規格の第1版の策定するとともに、タグ情報の参照方法の検討を行った。また、ソフトウェア構築可視化に伴う法的問題点の整理を行った。 継続(事業は順調に進捗しており、研究成果を得るために事業継続が必要)
知的資産の電子的な保存・活用を支援するソフトウェア技術基盤の構築
【達成年度到来事業】
(開始:平成16年度 終了:平成20年度 20年度予算額:160百万円) 【20年度達成年度到来事業】
人々の教育、文化・芸術に触れる機会の増大と、新たなコンテンツ作成・配信技術の創出を行うため、「文化財のデジタル・アーカイブ化」領域(2プロジェクト)。及び「教育機関向けデジタル・アーカイブ利用システム」領域(3プロジェクト)において研究開発を実施している。 【事業期間全体の総括】
貴重な有形・無形の文化財について、可能な限り自動的、高精度にデジタル・アーカイブ化するために必要なソフトウェア技術、及びユビキタス技術や情報検索・収集技術を活用したeラーニング用ソフトウェアの基盤技術について下記のような成果を得た。
大仏殿等の大型有形文化財および複数人物が複雑な動作を行う無形文化財の3次元形状について、計測方法及び精度、また処理容量及び速度について世界最先端技術の開発に成功した。
利用者が入力したキーワードを解析する技術やメタデータを組み合わせる技術の開発により、文章・画像・音楽等の異なるメディアを対象とした複数の検索エンジンのメタサーチ等を可能とした。
平成20年度で終了(計画通り、順調に研究成果を得ることができたことから終了。)

(参考)関連する独立行政法人等の事業(なお、独立行政法人の事業の評価は文部科学省独立行政法人評価委員会において行われている。評価結果については、独法評価書を参照のこと)←記載ぶりの確認 

独法名 20年度予算額 事業概要 備考(その他関係する政策評価の番号)
科学技術振興機構 (運営費交付金105,058百万円等の内数) 科学技術情報の流通促進を図るため、研究開発に係わる情報(文献情報、研究者・研究機関情報等)を総合的に活用するための基盤整備を実施している。  
大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立情報学研究所 (運営費交付金6,796百万円の内数) 大学、研究機関に対して安定的かつ信頼性の高いネットワーク環境を提供し、多様な知的創造活動や教育活動を支援することにより、学術研究・教育活動を活性化・効率化させる基盤を構築、運用する。  

○21年度に開始された事業の概要、予定指標(※これらは20年度実績評価の結果に関係するものではない) 

【事業概要等】 【目標・設定予定の指標】 【22年度予算要求への考え方】
Web社会分析基盤ソフトウェアの研究開発(終了:平成24年度 21年度予算額:130百万円)
以下の研究開発を推進する中核機関を、今年度、公募により1件採択し、以下の活動を24年度まで行う。
○テキストデータを始め、動画、画像及び音声データを含むWeb上の情報を効率よく収集するためのクローリング技術(ソフトウェア)の開発。
○蓄積したWeb情報を科学技術・学術研究の基盤として利用するために必要な分析技術(共通基盤的な分析ソフトウェアや、学術・ビジネス分野の分析アプリケーションソフトウェア)の開発。
○上記技術の開発のために必要なWeb情報の収集。
【目標】
24年度までに、Web上の動画・画像等を含めた多様な形態の大量の情報を収集・分析し、幅広い分野の科学技術・学術研究に利活用可能とするためのソフトウェアを開発する。
【設定予定の指標】
・研究開発の進捗状況
※この他、中核拠点や参加した研究者へのインタビュー等、定性的な評価についても実施予定。
以下の理由より、22年度は拡充要求を行う予定。
・Web頁をアーカイブするためのサーバ、ストレージの増設。
・設計段階からプロトタイプの開発、実装に移行するためのソフトウェア開発費の充実。

官房部局の所見

 今後とも、当該年度に各々のプロジェクトがどこまで進捗することが想定されていたのかについて、わかりやすく記述すること。

お問合せ先

大臣官房政策課評価室

(大臣官房政策課評価室)

-- 登録:平成21年以前 --