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政策目標4 個性が輝く高等教育の振興

概要

 「知識基盤社会」において、我が国が活力ある発展を続けていくために、高等教育を時代の牽引役として社会の負託に十分応えるものへと変革する一方、社会の側がこれを積極的に支援するという双方向の関係を構築する。

主管課(課長名)

 高等教育局高等教育企画課(義本 博司)、大臣官房文教施設企画部計画課(菱山 豊)

20年度の施策状況と評価

総合評価 A

○大学等の国際化や教育研究の質の向上・保証の推進(施策4‐1)A

  •  大学等の特色や個性に即した各種プログラムを継続的に実施することで、各大学等が自主的に特色・個性ある多様な取組を実施している。各大学等は申請の検討過程等で教育改革に意欲的に取り組むと共に、フォーラム等へ積極的に参加する等、各大学等において積極的・意欲的な教育改革の取組が実施されている。
     また、FD(ファカルティ・ディベロプメント)を行う大学、厳格な成績評価(GPA)を行う大学は順調に増加してきており、大学において授業の質を高めるための取組も普及しつつある。
     更に、英語による授業を実施している大学数が増加しており、大学の国際化に資する取組が進められている。
  •  専門職大学院は、科学技術の進展や社会・経済のグローバル化に伴う、社会的・国際的に活躍できる高度専門職業人養成へのニーズの高まりに対応するため、高度専門職業人の養成に目的を特化した大学院として、平成15年度に創設された。
     この背景をもとに、国公私立が行う、産業界、学協会、職能団体及び地方公共団体等との連携に基づいて教育方法等の充実に資する先導的な取組について、国公私を通じた競争的な環境の中で重点的に支援することにより、高等教育機関における高度専門職業人養成等の一層の強化を図ることを目的として、「専門職大学院等における高度専門職業人養成教育推進プログラム」を実施した。その結果、共同取組を含め、平成20年度までに108 専攻(累積)が当該プログラムによる支援を受けており、専門職大学院の62%が、高度専門職業人の養成を目的とした教育内容・方法の開発・充実等を図る取組を実施している。
  •  国際的に魅力ある大学づくりを推進するため、国内外の大学・機関との連携と若手研究者の育成機能の強化を含め、国際的に卓越した教育研究拠点の形成を支援するとともに、産業界をはじめ社会の様々な分野で幅広く活躍する高度な人材を育成する大学院(博士課程、修士課程)を対象として、コースワークの充実等の優れた組織的・体系的な教育取組を支援する。
     文部科学省では、「新時代の大学院教育」(平成17年9月中央教育審議会答申)等において、21世紀COEプログラムをより充実・発展させて引き続き国際的に卓越した教育研究拠点に対して支援を行うことが必要性であると提言されたことを踏まえ、平成19年度より、国際的に卓越した教育研究拠点の形成をより重点的に支援する「グローバルCOEプログラム」を実施している。平成19年度には28大学63拠点(申請:111大学281拠点)、平成20年度には29大学68拠点(申請:130大学315拠点)を採択した。
     グローバルCOEプログラムの採択拠点においては、申請時と比較して、博士課程修了者の企業への就職者数の増加、企業等との共同研究の実施件数の増加、国際学会での基調講演・招待講演回数の増加、外国人留学生数の増加など博士課程修了後の進路の多様化、研究活動の活発化、人材の国際流動性の向上など、人材育成面や研究活動面において成果が確認されている。
     さらに、「新時代の大学院教育」(平成17年9月中央教育審議会答申)を踏まえ、平成18年度から5年間の体系的・集中的な取組計画である「大学院教育振興施策要綱」(平成18年3月)を策定し、大学院教育の実質化(教育の課程の組織的展開の強化)、国際的な通用性、信頼性の確保、国際競争力ある卓越した教育研究拠点の形成の3つの方向性を示し、国際的に魅力ある大学院づくりを推進している。
     大学院教育の実質化については、各大学院の人材養成目的の明確化、FD実施の義務化、成績評価基準の明示等について大学院設置基準を改正(平成19年4月施行)し、さらにこれらを踏まえて、教育の実質化に向けた各大学院の優れた取組を支援する事業として、平成19年度より「大学院教育改革支援プログラム」を実施している。平成19年度には61大学126件(申請:154大学355件)、平成20年度には47大学66件(申請:161大学273件)を採択し、優れた組織的・体系的な教育取組に対して重点支援を行った。
     また、各大学院における「大学院教育振興施策要綱」に明示した大学院教育の実質化に関する取組について調査を行ったところ、標準修業年限内での学位授与率が増加する(平成17年度:42.6%→平成18年度:43.5%)など博士の学位授与の円滑化が促進されている傾向がある。また、競争的資金等の外部資金によるTA・RA雇用を実施する大学が増加する(平成17年度:17.3%→平成18年度:19.7%)など大学院学生に対する経済的支援の強化が図られている。
  •  平成20年度より開始した戦略的大学連携支援事業を実施することで、国公私立大学間の積極的な連携を推進し、各大学における教育研究資源を有効活用することにより、当該地域の知の拠点として、教育研究水準の更なる高度化、個性・特色の明確化、大学運営基盤の強化等を図っているところである。
     また、同じく平成20年度より開始した「大学病院連携型高度医療人養成推進事業」を実施することで、複数の大学が緊密に連携し、それぞれが得意とする分野の相互補完を図り、幅広い知識と技術を有する優れた専門医・臨床研究者を養成するプログラムの構築を支援している。
     本取組により、大学病院間の連携が推進され、各病院を循環しながら修練や幅広い経験を積むことが出来る医師キャリア形成システム構築の活性化を促している。
  •  届出制度の導入により、制度導入前(平成13年度~平成15年度開設分の平均302件)に比べ、毎年度の大学等の設置に係る届出、認可の総件数(平成16年度~平成21年度開設分の平均393件)は増加しており、大学設置認可の弾力化による大学等の参入や組織改編は、順調に進捗していると言える。
     認証評価機関の整備も一層の充実が図られ、平成20年度においては、経営分野を行う評価機関として大学基準協会が、助産分野を行う評価機関として日本助産評価機構が、新たに専門職大学院における分野別の評価機関として認証された。
  •  大学の資金調達・運用に関するルール作りや学内体制の整備を行うに当たっての参考に供するため、調査研究を実施し、大学に周知した。各法人では、このような調査研究も参考としつつ、資金調達・資産運用に努めており、寄附金受入額及び財務収益は増加傾向にある。また、ライセンス対価等として取得した新株予約権の権利行使が可能である旨を大学に通知したほか、土地等の貸付等に係る考え方を示すことで資産運用の弾力化を図っている。以上より、国立大学法人の基盤強化の一つとして、資金調達・資産運用の活発化のための環境整備が着実に進展している。

○大学などにおける教育研究基盤の整備(施策目標4‐2)A

  •  第2次国立大学等施設緊急整備5か年計画(以下、「第2次5か年計画」という。)では、「教育研究基盤施設の再生」及び「大学附属病院の再生」を重点的・計画的に整備するとしており、5か年で約540万平方メートルを整備目標としている。平成20年度における当該事業の整備面積は合計106万平方メートル(うち、「教育研究基盤施設の再生」として「老朽再生整備」78万平方メートル、「狭隘解消整備」14万平方メートル、「大学附属病院の再生」として15万平方メートル)であり、3か年で合計282万平方メートルを整備している。
  •  「第2次5か年計画」では、国立大学等は全学的な視点に立ったスペースの弾力的・流動的な活用等の施設マネジメントの推進や寄附・自己収入による整備など国立大学等の自助努力に基づいた新たな整備手法による施設整備を一層推進することとしている。平成20年度の共同利用スペースは、全体で163万平方メートル保有されており、基準年度と比べ7万平方メートル増加した。

以上より、個性が輝く高等教育の推進のための取組は、想定どおり順調に進捗していると判断した。

21年度以降の政策への反映方針

施策目標4‐1 大学等の国際化や教育研究の質の向上・保証の推進

 大学などにおける教育研究の質の向上は順調に進捗しているが、各種プログラムや評価制度について一層社会の負託に応えるものとすべく、更なる充実に向けた検討を行い、今後も引き続き事業を実施する。

施策目標4‐2 大学などにおける教育研究基盤の整備

 大学などにおける教育研究基盤の整備は、順調に進捗しているが、一部について進捗にやや遅れが見られることから、引き続き、「第2次5か年計画」を達成するため、予算の充実を図る。
 また、達成目標4‐2‐2及び4‐2‐3は、想定どおり順調に進捗しているが、引き続き国立大学等の施設マネジメントに関する取組を推進することに加え、事例集の作成等新たな整備手法の取組の更なる推進を図る。

関連する政府等の方針(主なもの)

○我が国の高等教育の将来像:4‐1
○骨太07:4‐1(第2章 P11~P13 23~36)
○骨太08:4‐1(第2章 P8~P9 38~7)
○教育再生会議第二次報告:4‐1(P9~P13 P16)
○教育再生会議第三次報告:4‐1(P3 1~17 P9~P12 23~18)
○教育再生会議第最終報告:4‐1(P3 7~19 P7 1~16)
○教育振興基本計画:4‐1(第3章 P29~P33 8~36)
○「学士課程教育の構築に向けて」(平成20年12月24日 中央教育審議会答申):4‐1
○科学技術基本計画(第3期):4‐2(第3章 P34 22~P35 26)
○イノベーション25:4‐2(第5章 P32,24)
○教育再生会議二次報告:4‐2([4] P16,20)
○教育再生会議三次報告:4‐2(3.P10,20)
○教育振興基本計画:4‐2(第3章 P33,26~31)

お問合せ先

大臣官房政策課評価室

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