ここからサイトの主なメニューです

98.本物の舞台芸術体験事業(拡充)【達成目標12-1-3】

平成21年度要求額:4,302百万円
  (平成20年度予算額:3,491百万円)
  事業開始年度:平成14年度
  事業達成年度:平成23年度

主管課(課長名)

  • 文化庁文化部芸術文化課(清水 明)

関係課(課長名)

事業の概要等

1.事業目的

  子どもたちが本物の舞台芸術や伝統文化に触れ、豊かな感性と創造性を育むことを目的とする。

2.事業に至る経緯・今までの実績

  子どもたちが、本物の文化芸術に直接触れ、創造活動に参加することにより、多くの感動体験を得、感受性豊かな人間としての育成を図るために、平成14年度に開始した。
  全国の小学校・中学校等において、優れた舞台芸術や伝統芸能の鑑賞の機会を提供するとともに、ワークショップや共演を図ることにより、豊かな感性と創造性を育むという当初の目的については、一定の成果が得られている。

公演件数

平成14年度 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度 平成20年度
395 520 520 520 660 812 950

3.事業概要

  子どもたちに成長過程に合わせた優れた舞台芸術の鑑賞機会とともに、芸術団体等による実演指導やワークショップ、さらには共演を図るなどして、舞台芸術をより身近に直接触れる機会を提供する。

概念図

概念図

実施スケジュール

8月頃 公演団体募集開始
11月頃 公演団体決定
12月頃 開催校募集開始
4月頃 開催校決定
7月頃 ワークショップ開始
9月頃 公演開始

  なお、本事業は、社団法人日本芸能実演家団体協議会に委託して実施している。

年次計画

  全国の義務教育諸学校数に特別支援学校を加えた34,210校(平成19年度学校基本調査より)を対象に、小規模校における合同開催等を加味して算出した義務教育期間中に必要な本事業の公演数は1年あたり1,900公演である。
  平成23年度までに本物の舞台芸術や伝統文化を義務教育期間中に2回提供する(3,800公演)ために、本物の舞台芸術体験事業、学校への芸術家等派遣事業のいずれにおいても平成20年度950公演、平成21年度1,267公演、平成22年度1,584公演、平成23年度1,900公演を目標に予算を確保し実施する。

4.指標と目標

指標

  • 目標公演数に対する実施公演数の達成状況
  • 本事業を体験した子どもや教職員等に対するアンケート調査

参考指標

  • 適切な時期に、本事業に対する実態調査を行う。

目標

  • 目標公演数(1,267公演)を達成する。
  • 本事業を体験した子どもや教職員等を対象にアンケート調査を実施し、その結果をもとに、事業を通じて豊かな感性と創造性を育んだ子どもの割合を高いレベルで維持させる。

効果の把握手法

  • 目標公演数に対する実施公演数の達成状況による。
  • 本事業を体験した子どもや教職員等に対するアンケート調査による。

事業の事前評価結果

A.19年度実績評価結果との関係

  達成目標12-1-3「今後の課題及び政策への反映方針」において「今後とも子どもたちの質の高い伝統文化、芸術文化に触れる機会の確保に向けて積極的な推進を図る。平成23年度までに義務教育期間中に2回提供する(3,800公演)ために、「本物の舞台芸術体験事業」、「学校への芸術家等派遣事業」のいずれにおいても平成20年度950公演、平成21年度1,267公演、平成22年度1,584公演、平成23年度1,900公演を目標に予算を確保し実施する。小規模校については、複数校による合同開催を促し、実施率をさら高めたい。施策の効果を正確に把握し、施策に反映するため、引き続き、実施状況に関する調査を適切なタイミング(年度)で実施する。」と記述されており、本事業の拡充は不可欠である。

B.必要性の観点

1.事業の必要性

  次代の芸術文化の担い手である子どもたちの豊かな心や感性を育むために、学校において子どもたちに芸術文化に触れる機会を提供することは、我が国の芸術文化の振興には必要な事業であると考える。

2.行政・国の関与の必要性(官民、国と地方の役割分担等)

  「文化芸術の振興に関する基本的な方針(第2次基本方針)」において、文化芸術振興に当たって、重点的に取り組むべき事項の一つとして、「子どもの文化芸術活動の充実」があげられている等、各種の答申等において、国が行うべき重要な施策である旨が述べられている。
  これらを踏まえ、義務教育期間中にすべての子どもたちに2回(伝統文化と芸術文化をそれぞれ1回づつ)の鑑賞機会を提供するために、国は事業の拡充を目指しているところである。
  さらに、国の事業を上回る部分については、地方公共団体や各学校等において伝統文化、芸術文化の鑑賞機会の提供に取り組んでおり、国、地方等が相互に連携、分担し、子どもの文化芸術活動の一層の充実を図っているところである。

3.関連施策との関係

1.主な関連施策 施策目標12‐1

○ 「伝統文化こども教室事業」(文化庁文化財部伝統文化課)
  次代を担う子どもたちに対し、土・日曜日などにおいて学校、文化施設等を拠点とし、民俗芸能、工芸技術、邦楽、日本舞踊、武道、茶道、華道などの伝統文化のうち、子どもが体験・修得することが適当と認められるものを計画的、継続的に体験・修得できる機会を提供する。
  (平成21年度要求額2,052百万円、事業開始年度:平成15年度、事業達成年度:平成23年度)

○ 「学校への芸術家等派遣事業」(文化庁文化部芸術文化課)
  児童・生徒が文化活動のすばらしさを知る機会を充実し、学校における文化活動の活性化を図るため、優れた活動を行っている芸術家や伝統芸能の保持者等を出身地域等(出生地、居住経験のある地域等)の学校に派遣し、講話、実技披露等を行うことにより豊かな心を育む。
  (平成21年度要求額223百万円、事業開始年度:平成14年度、事業達成年度:平成23年度)

2.関連施策との関係

  子どもの文化芸術活動を総合的に推進するため、本事業のほか、「伝統文化こども教室事業」や「学校への芸術家等派遣事業」等を「感性豊かな文化の担い手育成プラン」として実施している。このことにより、子どもたちに質の高い伝統文化や芸術文化に触れる機会を提供するそれぞれの事業の相乗作用が生じ、個々の事業がより効果的なものとなる。

4.関係する施政方針演説、審議会の答申等

○「文化芸術の振興に関する基本的な方針(第2次基本方針)」(平成19年2月9日閣議決定)

  5)子どもの文化芸術活動の充実
  子どもの豊かな心や感性、創造性やコミュニケーション能力をはぐくみ、日本人としての自覚を持ちつつ国際社会で活躍する人材や地域文化の担い手を育成するためには、学校や地域において、子どもたちが身近に伝統文化や現代の文化芸術に触れる機会の充実が必要である。
  このため、子どもたちが文化芸術を鑑賞したり、創造的活動を行ったりする機会など、文化芸術に関する教育の充実を図ることが重要であり、学校や地域での文化芸術活動を、文化芸術関係者や社会教育、行政関係者が緊密に連携しながら地域ぐるみで支援する仕組みを構築する必要がある。

○「教育振興基本計画」(平成20年7月1日閣議決定)

  第3章 今後5年間に総合的かつ計画的に取り組むべき施策

  (3)基本的方向ごとの施策

  基本的方向2 個性を尊重しつつ能力を伸ばし、個人として、社会の一員として生きる基盤を育てる。

  2.規範意識を養い、豊かな心と健やかな体を作る。

  【施策】◇伝統・文化等に関する教育の推進

  伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う観点から、我が国や郷土の伝統・文化を受け止め、それを継承・発展させるための教育を推進する。子どもたちが、学校や地域の文化施設において、優れた舞台芸術の鑑賞や文化芸術活動への参加ができる機会や、地域において民俗芸能、邦楽、茶道、華道などの伝統文化に関する活動を計画的・継続的に体験・修得する機会の提供を支援する。

○「文化発信戦略に関する懇談会」(平成20年7月)2.国内における日本文化紹介の充実・強化

  日本人自身の日本文化理解の促進
  日本人自身が日本文化の良さを認識し、国民ひとりひとりがいわば「日本文化大使」の役割を果たせるよう、学校教育段階における文化芸術にふれる機会の拡充や教養教育の充実を図る。

C.有効性の観点

1.目標の達成見込み

  本事業は平成14年度に開始した後、事業規模を拡充しながら、平成20年度においては950公演を確保した。引き続き、達成年度(平成23年度)に向けて公演数の拡充を図る。
  平成19年度の実施状況に関する調査を行ったところでは、「学校における鑑賞教室等に関する実態調査(社団法人日本芸能実演家団体協議会)」では、鑑賞教室が児童・生徒に与える効果の回答としては、「舞台芸術への関心を高められた」が85.1パーセント、「豊かな心や感性・創造性をはぐくめた」が82.0パーセントとなっている(本調査結果は本物の舞台芸術体験事業を含む、学校における舞台芸術の鑑賞教室全般に関するデータである)。また、「文部科学省政策評価に関する調査研究(株式会社三菱総合研究所)」では「当該事業をきっかけに文化・芸術活動を実施したくなった児童生徒の割合」が81.1パーセント、「豊かな心や感性、創造性を育てるきっかけになったと思う保護者・教職員の割合」が保護者78.0パーセント、教職員78.2パーセントとなっており(本調査結果は、本物の舞台芸術体験事業を対象としたデータである)、児童・生徒に与える効果は高い結果となった。引き続き事業を充実させ、高いレベルでこの結果を維持する。

2.上位目標のために必要な効果が得られるか

  本事業の計画的拡充により、子どもたちに優れた舞台芸術や伝統芸能を鑑賞する機会が確保され、その結果、豊かな感性と創造性を育むことにつながるものと考えられる。

D.効率性の観点

1.インプット

  本事業の予算規模は4,302百万円である。

  (内訳)

  • 諸謝金 963千円
  • 職員旅費 718千円
  • 委員等旅費 2,332千円
  • 芸術祭等運営費 71千円
  • 文化芸術振興委託費 4,298,180千円

2.アウトプット

  今年度は950公演となっており、達成年度には年間1,900公演の実施を目指している。
  本物の舞台芸術や伝統文化の鑑賞機会の増加は、次代を担う子どもたちの豊かな感性と創造性を育み、もって我が国の文化芸術水準の向上につながるということを考えると、本事業は効率的・効果的に実施されるものと判断される。
  達成年度までの計画

平成21年度 平成22年度 平成23年度
1,267 1,584 1,900

3.事業スキームの効率性

  本事業の予算規模(4,288百万円)に対して、アウトプットとして、一つの芸術団体が、連続して複数の学校を訪問する旅行日程を組み、公演を行うことにより、より多くの公演数を確保することが可能となるよう事業を実施されることを見込むと、本事業のインプットとアウトプットの関係は効果的であると判断する。

4.代替手段との比較

  一流の芸術団体による舞台芸術公演の全国展開は、各地方自治体毎に企画するよりも、国が一括して実施するほうが、効率的かつ効果的である。

E.公平性の観点

  本事業は、出演団体については、全国の芸術団体に対し公募を行い、外部専門家による審査を経て決定している。また、開催校についても、都道府県を通して全国の小学校・中学校等に公募を行い、公正な手続きを経て決定している。以上のことから、公平性は保たれていると判断する。

F.優先性の観点

  「文化芸術の振興に関する基本的な方針(第2次基本方針)」や「教育振興基本計画」及び「文化伝統調査会」や「文化発信戦略に関する懇談会」における提言を踏まえ、すべての子どもに本物の舞台芸術や伝統芸能を鑑賞する機会を提供することは、優先すべき政策と考えられる。

G.総括評価と反映方針

  達成年度(平成23年度)に1,900公演を実現するため、平成21年度概算要求において、計画的拡充を図る。

指摘事項と対応方針

指摘事項

1.事業に対する総合所見

  妥当。ただし、国と地方の役割分担についての記述を充実させる。

2.外部評価、第三者評価等を行った場合のその概要等

  平成19年度の実施状況に関する調査(「学校における鑑賞教室等に関する実態調査(社団法人日本芸能実演家団体協議会)」、「文部科学省政策評価に関する調査研究(株式会社三菱総合研究所)」)を行ったところ、舞台芸術への関心を高められた等、子どもたちに与える効果は高い結果となった。

指摘に対する対応方針

  指摘をふまえて、対応済み。

お問合せ先

大臣官房政策課評価室

-- 登録:平成21年以前 --