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66.知的クラスター創成事業(グローバル拠点育成型)(新規)【達成目標7-3-1】

平成21年度要求額:3,200百万円
  (平成20年度予算額:‐百万円)
  事業開始年度:平成21年度
  事業達成年度:平成27年度
中間評価実施年度:23年度

主管課(課長名)

  • 科学技術・学術政策局 科学技術・学術戦略官付(地域科学技術担当)(柳 孝)

関係課(課長名)

事業の概要等

1.事業目的

  国際競争優位性をもつ技術的コア及び事業化支援システムを持つ地域に対し、国際的な活動を中心に重点的な支援を実施し、国際的なネットワークの形成を図り、我が国全体の科学技術の一層の高度化を目指す。

2.事業に至る経緯・今までの実績

  国際競争力の激化や、人口減少・少子高齢化の急速な進展等、我が国の経済状況を取り巻く環境は厳しさを増しており、国際競争力・生産性向上の原動力となる科学技術の高度化・多様化、イノベーションの連鎖的創出が求められている。
  第3期科学技術基本計画において、地域における科学技術振興は、地域イノベーション・システムの構築や活力ある地域づくりに貢献し、ひいては、我が国全体の科学技術の高度化・多様化やイノベーション・システムの競争力を強化するものであり、国として積極的に推進し、世界レベルのクラスター形成支援とともに、小規模でも地域の特色を活かした強みを持つクラスターを各地に育成することとされている。
  これらを踏まえ、文部科学省ではこれまでに、地域の大学等を核として産学官の網の目のようなネットワークを形成し、イノベーションを連鎖的に創出する地域クラスターを形成するため、平成14年度から、世界中からヒト・モノ・カネを惹きつける国際競争力のあるイノベーティブ・クラスターの創出を目指した知的クラスター創成事業(第1期・第2期)及び、小規模でも地場産業等の地域の特色を活かした強みを持つクラスター形成を目指した都市エリア産学官連携促進事業を実施している。
  このように、我が国全体の科学技術の高度化と併せて地域の多様化を図ってきているところであるが、都市エリア産学官連携促進事業が終了した地域の中には、国際競争に打ち勝つことのできる技術コアを確立させ、今後我が国の成長センターと成りえる地域が存在する。これらの地域に対し、国際的なネットワーク形成活動や共同研究等に対する支援を行うことにより、我が国全体の国際競争力の強化、科学技術の高度化を図る。

3.事業概要

  都道府県等が、地域に存在する国際優位性を持つコアとなる技術シーズを活用し、事業化に向けた支援体制のもと、産学官共同研究や、国際交流事業を実施し、地域イノベーション創出していくための事業計画を策定する。また、都道府県等が指定する中核機関が事業全体をマネジメントする。
  具体的な事業内容は以下の通り。

  • 大学等において、企業ニーズを踏まえた産学官共同研究を実施
  • 科学技術コーディネータや海外の特許制度に精通した弁理士等のアドバイザーを配置
  • 国際交流を促進するための国際シンポジウム等を開催

  なお、地域の自立性を高めるため、地域の資金負担が必要なマッチングファンド方式を採用する。また、本事業に提案があった地域のうち、採択には至らないもの、今後の展開が期待される地域においては、調査研究事業を実施する。

  (申請者)

  都道府県又は政令指定都市(共同提案も可とする)

  (採択地域数)

  平成21年度 5地域

  (実施期間)

  1地域当り5年間(3年目で中間評価)

  (事業費)

  1地域当り3~5億円(地域の提案に基づき柔軟に対応)

  (産学官共同研究費、国際シンポジウム開催費、海外旅費、コーディネータ人件費等)

  (事業スキーム)

事業スキーム

4.指標と目標

  これまでの知的クラスター創成事業等における実績も踏まえ、事業終了後の評価において、優れていると評価される地域の割合を6割以上とすることを目指す。事後評価にあたっては、クラスター施策や産学官連携に関する専門家等からなる有識者により、参加機関・研究者数、特許出願数、実用化・企業化件数等の推移と共に、事業計画の妥当性、技術評価、国際的なネットワーク形成等のクラスター形成のための取組み、地域への波及効果、今後の発展可能性等の評価項目に分けて、総合的に評価する。

事業の事前評価結果

A.19年度実績評価結果との関係

  知的クラスター創成事業(第2期)は、平成20年度までに合計9地域を採択し、事業開始当初に想定していた、知的クラスター創成事業(第1期)の実施地域18地域から半数への絞込みを行った。
  また、これまで都市エリア産学官連携促進事業を実施してきた地域については、37地域のうち31地域が外部有識者による総合評価でA又はSの評価を受けており、小規模でも地域の特色を活かした強みのあるクラスター形成に向けて極めて順調に事業が進捗している。
  これらのことを踏まえ、平成21年度においては、都市エリア産学官連携促進事業で特に優れた成果を創出した地域の中から、今後我が国の成長センターとなり得るようなコア技術を持つ地域に対し、国際的な活動を重点的に支援するための事業を新たに要求する。
  さらに、本事業は、我が国の成長センターと成り得る地域を支援し、発展させることで、「科学技術による地域活性化」(平成20年5月19日総合科学技術会議決定)で言われている、「強靱でダイナミックな地域拠点のエコシステムの形成」に資するものである。

B.必要性の観点

1.事業の必要性

  国際競争力の激化や、人口減少・少子高齢化の急速な進展等、我が国の経済状況を取り巻く環境は厳しさを増しており、また、地域経済活動に目を向けても、生産拠点の海外流出や公共工事の削減等により、地域経済の地盤沈下が一層進んでいる状況にある。
  国際競争力・生産性向上の原動力となる科学技術の高度化・多様化や、科学技術駆動型の地域経済活性化の実現のためには、地域が有するポテンシャルを活用し、顔の見えるネットワークにおいて産学官の共同研究を進めること必要である。
  文部科学省ではこれまでも、世界中からヒト・モノ・カネを惹きつける国際競争力のあるイノベーティブ・クラスターの創出を目指した知的クラスター創成事業、及び、小規模でも地場産業等の地域の特色を活かした強みを持つクラスター形成を目指した都市エリア産学官連携促進事業を実施してきたところである。
  都市エリア産学官連携促進事業の終了地域の中には、国際競争に打ち勝つことのできる技術コアを確立させ、今後我が国の成長センターと成りえる地域が存在することから、我が国全体の科学技術の更なる高度化を図るため、これらの地域に対し、国際的なネットワーク形成活動や共同研究等に対する支援を行うことが我が国の国際競争力の強化や、科学技術の一層の高度化のためには必要である。

2.行政・国の関与の必要性(官民、国と地方の役割分担等)

  地域の活性化は国の最重要課題の一つであり、日本の活力は地域の活力の上に成り立っている。また、科学技術を活用した地域活性化は、同時に我が国の科学技術の高度化・多様化に繋がり、国際競争力の強化や生産性向上の原動力となり得る。「経済財政改革の基本方針2008」(平成20年6月27日閣議決定)や「科学技術による地域活性化戦略」(平成20年5月19日総合科学技術会議決定)等にも科学技術拠点群の形成について明記されており、本事業を国が行う必要性は極めて高い。
  併せて、地域の自立化を促進する観点から、地域にも一定の負担を求めることとしている。

3.関連施策との関係

1.主な関連施策

  ○都市エリア産学官連携促進事業(文部科学省)
  地域の個性発揮を重視して、大学等の「知恵」を活用して新技術シーズを生み出し、新規事業等の創出、研究開発型の地域産業の育成等を目指す。(事業開始年度:平成14年度)

  ○地域イノベーション創出総合支援事業(文部科学省)
  全国に展開している科学技術振興機構(JST)プラザ、サテライトを拠点として、自治体、経済産業局、JSTの基礎研究や技術移転事業等との連携を図りつつ、シーズの発掘から実用化までの研究開発を切れ目なく行うことにより、地域におけるイノベーション創出を総合的に支援する。(事業開始年度:18年度)

  ○地域イノベーション協創プログラム(経済産業省)
  地域において新産業・新事業の創出を図るため、大学等の技術シーズや知見を活用した産学官の強固な共同研究体制の下で、実用化に向けた高度な研究開発を実施。(事業開始年度:平成20年度)

  ○産業クラスター計画(経済産業省)
  中堅中小企業、ベンチャー企業等が大学、研究機関、大企業、金融機関、商社等との人的なネットワークを構築することによるイノベーションの創出。(事業開始年度:平成18年度)

2.関連施策との関係

  都市エリア産学官連携促進事業を実施している地域の中で特に優れた地域のうち、国際競争力を持ち、グローバルな拠点となり得る地域クラスターの形成を促進するのが当該事業である。
  科学技術振興機構(JST)で実施している地域イノベーション創出総合支援事業は、地域におけるクラスター形成を目的とするものではなく、地域の特色ある個別の研究テーマや企業ニーズを踏まえた研究開発支援プログラムである。知的クラスター創成事業等の成果で有望な研究テーマについて、引続き事業化支援を行うなど、連携をとりつつ、地域における科学技術振興に寄与するものである。
  また、本事業では、「関係府省連携枠」を設け、経済産業省をはじめとした関係府省が所管する地域の研究開発制度のみならず、企業や販路開拓までの一貫した計画を立案するように促すこととしている。

4.関係する施政方針演説、審議会の答申等

「経済財政改革の基本方針2008」(平成20年6月27日閣議決定)第2章 2

  記載事項(抜粋)

  第2章 成長力の強化 2.地域活性化

  具体的手段 (5)科学技術による地域活性化
  「科学技術による地域活性化戦略」等を踏まえ、産学官連携による多様な地域科学技術拠点群及びグローバル科学技術拠点の形成支援等を行う。

「平成21年度の科学技術に関する予算等の全体の姿と資源配分の方針」(平成20年6月19日総合科学技術会議)

  記載事項(抜粋)

  2.科学技術が大きな役割を果たす喫緊の最重要政策課題への重点化
  地域活性化を図るため、多様性や国際競争力のある地域科学技術拠点群の形成、地域イノベーション人材力を強化

「科学技術による地域活性化戦略」(平成20年5月19日総合科学技術会議決定)

  記載事項(抜粋)

  地域科学技術施策の目指すビジョン‐地域拠点のエコシステムを目指して‐

  1.多様性強化戦略

  (2)地域の多様性強化

  1.地域の多様性を踏まえ、地域が主体的に策定する構想に柔軟に対応

  4.事業実施期間の柔軟化や府省間の連携により、地域科学技術施策間の継続性を高める

  2.グローバル拠点強化戦略

長期戦略指針「イノベーション25」(平成19年6月1日閣議決定)

  記載事項(抜粋)

  第5章1.(1)1)8活力ある地域社会を可能にする取組の推進

  • 自治体が主体的に取り組む産業集積・クラスター形成等への支援
    • 地域における公的研究機関をはじめ、自治体、大学、企業等によるクラスター形成の支援、当該地域を越えた広域連携やネットワークの強化を推進する。
「地域再生総合プログラム」(平成19年2月28日地域再生本部決定)

  記載事項(抜粋)

  3.3-5.地域の活性化プログラム(2)具体的な施策の推進

  8.地域イノベーションの推進

  地域の知的創造の拠点たる大学、公的研究機関等と関連研究機関、研究開発型企業等との産学官連携に基づくイノベーションの推進。

  • 地域クラスターの形成【文部科学省、経済産業省】
「経済成長戦略大綱」(平成18年7月6日財政・経済一体改革会議)

  記載事項(抜粋)

  第3 1.(6)地域の技術開発と産学官連携

  知的クラスターと産業クラスターの更なる連携を図りつつ、政府一体となって「地域科学技術クラスター」の形成を目指す。

「第3期科学技術基本計画」(平成18年3月28日閣議決定)

  記載事項(抜粋)

  第3章 2.(4)地域イノベーション・システムの構築と活力ある地域づくり

  1.地域クラスターの形成
  国は、地域のイニシアティブの下で行われているクラスター形成活動への競争的な支援を引き続き行う。その際、クラスター形成の進捗状況に応じ、各地域の国際優位性を評価し、世界レベルのクラスターとして発展可能な地域に重点的な支援を行うとともに、小規模でも地域の特色を活かした強みを持つクラスターを各地に育成する。

C.有効性の観点

1.目標の達成見込み

  各地域の事業実施期間である5年間の3年目には、外部有識者による中間評価を実施し、進捗状況等と評価することとしている。その段階で事業内容について厳しく評価し今後の展開にむけての助言を実施することとしている。このような仕組みとしていることから、目標は達成される見込みである。
  また、これまで関連事業において成果を出してきており、今後グローバルな拠点となり得る地域が多数存在することから、目標は達成される見込みである。

2.上位目標のために必要な効果が得られるか

  これまでに都市エリア産学官連携促進事業等を実施してきた地域のうち、グローバルな拠点となり得る可能性のある地域を選定し、国際競争力を強化する取り組み等を重点的に支援することとしていることから、国際競争力の高いクラスター形成が進められ、上位目標である地域における科学技術の振興を図ることが可能となる。

D.効率性の観点

1.インプット

  1地域当り

  • (国費)3~5億円
  • (地域資金)マッチングファンドとして国費の1/2以上

2.アウトプット

  大学等の知恵を活用した新規事業の創出、製品の高機能化・高付加価値化等に繋がる成果の創出が見込まれる。また、それらの成功事例を通じて、各地域における産学官の交流・ネットワーク形成が進み、科学技術を活用した地域活性化の取組が地域に定着する。

3.事業スキームの効率性

  都道府県等地方自治体が提案主体となり、事業の実施は地域が指定する中核機関に担わせることで、地域構想に基づいた事業計画の下で、最適な体制を構築し、効率的な事業の実施が期待される。また、地域負担を求めることで、より集中的な投資が行われ、イノベーションが加速する。

4.代替手段との比較

  大学や企業の自主性に任せた産学官連携では、個別の研究開発に留まり、地域におけるイノベーションを連鎖的に創出するまでには至らないことが多い。我が国には、独自のポテンシャルを有する特色ある地域が多数ある。地域のイニシアティブの下で、地域内の大学や産業界との連携を進め、クラスターを創成するという当該事業は国際的にも多く用いられている手法であり、高い成果をあげていることから、有効な施策である。また、本事業は特に国際競争優位性をもつ技術的コア及び事業化支援システムを持つ地域に対し、国際的な活動を中心とした支援を実施し、国際的なネットワークの形成を図ることから、これまでにない取組であり、我が国の国際競争力強化に資するものである。また、地域が単独で行うよりも、国が競争的に支援することにより、優れた構想に対して重点的な投資をすることが可能となるとともに、競争的な環境の下で、地域の構想自体がより洗練されたものになる。

E.公平性の観点

  地域(都道府県及び政令指定都市)からの提案に基づき、外部有識者による審査会を実施することで公平性を確保している。また、国費の他、地域の資金を求めるマッチングファンド方式とすることとし、地域側にも負担を求めている。

F.優先性の観点

  「経済財政改革の基本方針2008」(平成20年6月27日閣議決定)でも指摘されているとおり、産学官連携によるグローバル科学技術拠点の形成支援は、最重要課題であり、他の事業よりも優先して実施すべき事業である。また、本事業は知的クラスター創成事業(第2期)や都市エリア産学官連携促進事業、更に他省庁との関連施策と緊密に連携することで、我が国全体の科学技術の多様性を保ちつつ、高度化を図ることが可能となるため、これらの地域イノベーション事業を総合的に推進する必要がある。

G.総括評価と反映方針

  平成21年度概算要求に反映予定。

指摘事項と対応方針

指摘事項

1.事業に対する総合所見(官房にて記載)

  評価結果は妥当。ただし、より具体的かつ定量的な目標及び指標を定める必要がある。また、設定した各種指標を用い、中核機関が進めるクラスター形成が本事業の目標に向かって順調に進捗しているか、適切に評価・改善指導する必要がある。

2.外部評価、第三者評価等を行った場合のその概要等

  「都市エリア産学官連携促進事業(拡充)」と「知的クラスター創成事業(グローバル拠点育成型)(新規)」や大学関係事業などに見られるように、国際化や地域などの観点から細分化されている事業があるが、トータルとしてどのように考えているのか、全体像を説明すべき。

指摘に対する対応方針

  外部評価の結果等を踏まえ、適切な評価指標等を検討する予定。

お問合せ先

大臣官房政策課評価室

-- 登録:平成21年以前 --