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37.外国人児童生徒の日本語指導等の充実のための総合的な調査研究(新規)【達成目標2-9-2】

平成21年度要求額:11百万円
  (平成20年度予算額:‐百万円)
  事業開始年度:平成21年度
  事業達成年度:平成23年度

主管課(課長名)

  • 初等中等教育局国際教育課(大森 摂生)

関係課(課長名)

事業の概要等

1.事業目的

  小・中学校における外国人児童生徒の日本語指導の充実を図るため、日本語指導に関する体系的・総合的なガイドラインの作成を行うための調査研究を実施する。

2.事業に至る経緯・今までの実績

  初等中等教育における外国人生徒教育のための検討会において平成20年6月にとりまとめられた「外国人児童生徒教育の充実方策について(報告)」において以下の提言を受けたところである。
  「国においては外国人児童生徒の指導のための様々な教材や指導資料をこれまで開発してきたところであるが、こうした教材等の資料に基づき、どのように外国人児童生徒の適応指導や日本語指導を進めていくべきかについての体系的かつ総合的な指導指針については、現在、整備されていない。
  また、外国人児童生徒の日本語指導にあたっては、これらの児童生徒の日本語能力について適切に把握することが重要であるが、そのための測定・評価の方法の開発も従来からの課題となっている。
  このようなことから、国においては、外国人児童生徒の適応指導や日本語指導の初期指導から学習言語能力の育成までの段階を通じて学校において活用可能な外国人児童生徒の日本語能力の測定と学習への反映方法や、外国人児童生徒の体系的かつ総合的な日本語指導のガイドラインについて、調査研究を行い、開発する必要がある。」
  このため、外国人児童生徒の体系的・総合的な日本語指導のガイドライン、学校において活用可能な外国人児童生徒の日本語能力の測定法等の研究開発を行うものである。

3.事業概要

  外国人児童生徒が日常会話だけでなく、学校での教科を学習していく上で必要な学習言語能力を育成するとともに、都道府県や市町村の教育委員会等が教員等に対して、効果的、効率的に研修を行えるようにするため以下の取組を実施。

  • 日本語指導等に関する体系的・総合的なガイドラインの作成
    • 外国人児童生徒の指導にあたる教員が、適応指導や日本語指導を行っていく上で必要な指導内容や指導方法等についての総合的なガイドラインを作成
  • 学校において利用可能な日本語能力の測定方法の開発
    • 聞く、話す、読む、書くの4技能に関する日本語能力の測定方法の開発
    • 日本語能力のレベルに応じた指導法の開発等
  • 教員等の資質向上に向けた研修の充実を図るため、その内容や方法を調査研究し標準的な研修マニュアルを開発

スキーム図

4.指標と目標

指標

  公立学校における日本語指導が必要な外国人児童生徒数のうち学校で日本語指導等特別な指導を受けている児童生徒数の割合。

目標

  公立学校における日本語指導が必要な外国人児童生徒数のうち学校で日本語指導等特別な指導を受けている児童生徒数の割合について85パーセント以上を目指す。

効果の把握手法

  毎年度当課で実施している「日本語指導が必要な外国人児童生徒の受入れ状況等に関する調査」で把握する。

事業の事前評価結果

A.19年度実績評価結果との関係

  外国人児童生徒の受入体制整備については、従来より日本語指導を行う教員の配置やJSL(第二言語としての日本語)カリキュラムの開発、日本語指導者等に対する講習会の実施等を行ってきたところ、公立学校における日本語指導が必要な外国人児童生徒の増加等を踏まえ、平成19年度においては、新たに「帰国・外国人児童生徒受入促進事業」や「JSLカリキュラム実践支援事業」を実施し、地域や学校における外国人児童生徒の受入体制の整備を推進した。
  しかし、平成19年度調査によれば、1.公立学校に在籍する外国人児童生徒数、2日本語指導が必要な外国人児童生徒数が共に増加し、結果として評価指標である日本語指導等特別な指導を受けている児童生徒数の割合は減少したため、平成19年度実績評価においてB評価とされたことから、関連事業の更なる充実が必要であると考えられる。

B.必要性の観点

1.事業の必要性

  小・中学校における外国人児童生徒の日本語指導の効果的・効率的な教育のために、各学校で活用できる日本語指導のガイドラインの開発や外国人児童生徒の日本語能力の客観的な測定法、日本語指導を行う教員の資質の向上を図るための研修マニュアルの開発は極めて重要である。

2.行政・国の関与の必要性(官民、国と地方の役割分担等)

  日本語指導等のガイドラインや研修マニュアル等を都道府県や市町村ごとに作成をすると内容にばらつきが出てしまうため、国が本事業により全国の小・中学校において活用可能な標準的なガイドライン・マニュアル等の作成を行う必要性がある。

3.関連施策との関係

1.主な関連施策

  ○帰国・外国人児童生徒受入促進事業 施策目標2‐9
  相談員等の配置・活用による関係機関等と連携した就学支援や就学前の外国人児童生徒への初期指導教室(プレクラス)の実施、日本語指導の際の補助や学校と保護者との連絡調整等を行う際に必要な外国語の分かる人材の配置等による地域・学校での受入体制の整備を行う実践研究を行う。(事業開始年度:平成19年度、事業達成年度:平成21年度)

  ○JSLカリキュラム実践支援事業 施策目標2‐9
  JSLカリキュラムを活用した指導の実践及び効果的な実践事例の収集や教員の指導力向上を目的としたワークショップを開催する。(事業開始年度:平成19年度、事業達成年度:平成20年度)

2.関連施策との関係

  「帰国・外国人児童生徒受入促進事業」は外国人の子どもの小学校・中学校への就学支援や学校入学後の適応指導・日本語指導の実施のための体制づくりを進めるための事業として実施している。
  「JSLカリキュラム実践支援事業」は、学校において外国人児童生徒の指導にあたる教員に対してJSLカリキュラムの普及定着を図るため、研修会の開催や指導事例集の作成を内容として実施している。
  本事業は、外国人児童生徒の日本語指導等について、各学校においても適切な指導を行うことができるよう体系的なガイドラインを開発するための調査研究を行う事業であり、上記2事業とは、対象・内容等が異なっているが、外国人児童生徒を受け入れ、その後の環境整備を整えるという点において、2‐9の目標達成に寄与している。

4.関係する施政方針演説、審議会の答申等

「教育振興基本計画」(平成20年7月1日 閣議決定)

  記載事項(抜粋)

  第3章 今後5年間に総合的かつ計画的に取り組むべき施策

  (3)基本的方向ごとの施策

  基本的方向2 個性を尊重しつつ能力を伸ばし、個人として、社会の一員として生きる基盤を育てる

  6 特別なニーズに対応した教育を推進する

  ◇ 外国人児童生徒等の教育及び海外子女教育の推進
  小・中・高等学校における外国人児童生徒等の受入体制の整備や指導の推進のため、母語の話せる支援員を含む外国人児童生徒等の指導に当たる人材の確保や資質の向上、指導方法の研究及び改善を行うとともに、関係府省との連携を図りながら、地方公共団体における先進的なモデル事業例の情報提供など就学の促進等の取組を推進する。

「経済財政改革の基本方針2008」(平成20年6月27日 閣議決定)

  記載事項(抜粋)

  (別紙)成長戦略実行プログラム

  2.グローバル戦略

  (3)国際的な人材強化

  A 高度人材の受入れ拡大

  (ウ)外国人が住みやすい生活環境づくり

  2.内外での日本語教育を強化

「外国人児童生徒教育の充実方策について(報告)」(平成20年6月27日 初等中等教育における外国人児童生徒教育の充実のための検討会)

  記載事項(抜粋)

  4 外国人児童生徒の適応指導や日本語指導について

  2.今後の方策

  (1)指導内容・方法の改善・充実

  3.日本語能力の測定方法及び体系的な日本語指導のガイドラインの研究
  先に触れたように、国においては外国人児童生徒の指導のための様々な教材や指導資料をこれまで開発してきたところであるが、こうした教材等の資料に基づき、どのように外国人児童生徒の適応指導や日本語指導を進めていくべきかについての体系的かつ総合的な指導指針については、現在、整備されていない。
  また、外国人児童生徒の日本語指導にあたっては、これらの児童生徒の日本語能力について適切に把握することが重要であるが、そのための測定・評価の方法の開発も従来からの課題となっている。
  このようなことから、国においては、外国人児童生徒の適応指導や日本語指導の初期指導から学習言語能力の育成までの段階を通じて学校において活用可能な外国人児童生徒の日本語能力の測定と学習への反映方法や、外国人児童生徒の体系的かつ総合的な日本語指導のガイドラインについて、調査研究を行い、開発する必要がある。

  (3)外国人児童生徒の指導にあたる教員や支援員等の養成・確保等

  2.外国人児童生徒の指導にあたる教員や支援員等の人材の養成・確保
  国においては、地方公共団体等を対象とした教員研修に関するモデル事業を実施し、都道府県や市町村等の研修実施者が効果的、効率的に上記の研修を行えるよう、研修マニュアルの開発や研修事例の情報提供などの支援を行うこと。

C.有効性の観点

1.目標の達成見込み

  本事業は平成21年度から開始し、小・中学校における外国人児童生徒の日本語指導の体系的・総合的なガイドラインの開発や外国人児童生徒の日本語能力の客観的な測定法、日本語指導を行う教員の資質の向上を図るための研修マニュアルの開発及びその成果の全国への普及を図ることにより、他の外国人児童生徒の関連事業と相まって、公立学校における日本語指導が必要な外国人児童生徒数のうち、学校で日本語指導等特別な指導を受けている児童生徒数の割合が85パーセント以上となることを目指している。

2.上位目標のために必要な効果が得られるか

  当該事業は、小・中学校における外国人児童生徒の日本語指導等の体系的・総合的なガイドラインの開発や外国人児童生徒の日本語能力の客観的な測定法、日本語指導を行う教員の資質の向上を図るための研修マニュアルの開発を実施し、小・中学校における外国人児童生徒の日本語指導等の充実を図るものであり、達成目標(2‐9‐2)の実現のために必要な効果を得ることができる。

D.効率性の観点

1.インプット

  • 本事業の予算規模は11百万円である。
    • 諸謝金:2,070千円
    • 委員等旅費:2,286千円
    • 教職員研修費:577千円
    • 初等中等教育等振興事業委託費:6,268千円

2.アウトプット

  小・中学校における外国人児童生徒の日本語指導の体系的・総合的なガイドラインや外国人児童生徒の日本語能力の客観的な測定法、日本語指導を行う教員の資質の向上を図るための研修マニュアルを開発する。

3.事業スキームの効率性

  本事業の予算規模(11百万円)に対して、アウトプットとして、小・中学校における外国人児童生徒の日本語指導の総合的・体系的なガイドラインや外国人児童生徒の日本語能力の客観的な測定法、日本語指導を行う教員の資質の向上を図るための研修マニュアルを開発し、全国の小・中学校に普及することにより、これらに基づいた指導や支援が行われることを見込むと、本事業のインプットとアウトプットの関係は適切と判断する。

4.代替手段との比較

  本事業は国の事業として行うが、都道府県や市町村の事業として実施することとした場合には、日本語指導等のガイドラインや研修マニュアル等の内容にばらつきが出てしまうため、本事業における効果が十分に期待できない。

E.公平性の観点

  当該事業において開発されたガイドライン等は全国に普及させるものであり、公平性は担保できる。

F.優先性の観点

  我が国の小・中学校に在籍する日本語指導が必要な外国人児童生徒数が増加しており、外国人児童生徒教育の充実の必要性が指摘されていることから、本事業の優先度は高いと考える。

G.総括評価と反映方針

  21年度概算要求に反映する。

指摘事項と対応方針

指摘事項

1.事業に対する総合所見(官房にて記載)

  評価結果は妥当。

お問合せ先

大臣官房政策課評価室

-- 登録:平成21年以前 --